上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀型の超速からの進展で、▲5七銀上とした局面。ソフトの評価値-53で互角。
以前5筋位取り中飛車の▲5七銀上~▲5六銀と枚の銀で中央を固める指し方に対抗する手段を考えたのですが、居飛車側が仕掛けることが難しくあまりいい感触がありませんでした。
本局も先手が2枚の銀を中央に繰り出すイメージです。
超速に▲5七銀上から備えるのは結構優秀なイメージで、▲5六銀と2枚の銀で中央を固められると後手は手を出しにくくなります。
実戦は▲5七銀上以下△4四銀▲5六銀△7三桂▲4六歩で、ソフトの評価値+10で互角。
この手順は後手が普通に指すとこのように進むのですが、先手の2枚の銀が6五の地点に利いており後手は△7三桂と跳ねても仕掛けることができません。
後手の4四銀も中央に繰り出す意向ですが、▲4六歩とついて以下▲4五歩とされるとまた銀が下る形になります。
実戦的にはこれでも互角なのですが、後手から仕掛けるのが難しく自玉を固めるのも難しいので手待ちみたいになりそうです。
先手の振り飛車は自玉の整備など指したい手がありそうで、居飛車としてはあまり面白くありません。
今回はもう少し早い段階で居飛車が手を変えることができないか調べてみます。
具体的には△4四銀と△7三桂とする手を遅らせて、別の構想にします。
△4四銀を遅らせるのは、仕掛けが無理で▲4六歩~▲4五歩とされると銀を下がることになることです。
△7三桂を遅らせるのは、これも仕掛けが無理で手待ちになるためです。
▲5七銀上以下△5二金右▲5六銀△7二飛で、ソフトの評価値+8で互角。

この手順の△5二金右は自然な手ですが、▲5六銀に△7二飛が嗜好を凝らした手です。
次に△7五歩としても仕掛けが成立しているかどうかが不明ですが、いつでも△7五歩から動く形にします。
先手は中央が厚くなっても玉は堅くはないので一長一短です。
△7二飛に気になる手として▲6五銀右が最初に浮かんだのですが、銀交換をすれば割打ちの銀の▲6一銀が狙いです。
△7二飛以下▲6五銀右△4四銀▲6四銀△同歩▲6一銀△8二飛▲5二銀成△同金で、ソフトの評価値-100で互角。

この手順は▲6五銀右に△4四銀と繰り出す手で、後手は中央が手薄なので銀を繰り出します。
以下銀交換から▲6一銀の割打ちの銀ですが、△5二同金がどちらが得をしているかがぱっと見分かりにくい局面です。
金と銀の交換は先手が少し得をした感じですが、後手は持ち駒に銀が2枚あり先手の6六の銀はやや重たい形です。
また銀交換は先手の方が手数をかけているので、後手が手得をしているようです。
このあたりは微差の範囲ですが、ここからの方針が気になります。
△5二金以下▲4八金△6三金▲5九飛△8六歩▲同角△8五銀▲9五角△3三角で、ソフトの評価値-290で互角。
この手順の▲4八金に△6三金は全く浮かばなかったのですが、先手の5筋の歩の交換をさせない手のようです。
金を玉から遠ざけて3段目にするという発想は全くなかったのですが、このような形にとらわれないような感覚も力戦形には必要なようです。
▲5九飛と自陣に手をかけたら△8六歩~△8五銀と動くのが盲点です。
後手としては先手に捌かせないように抑えこむような感覚のようです。
真ん中の局面図の△7二飛に▲6五銀右を調べましたが、別の手で▲4八金はまた別の機会に調べてみます。
超速からの違う展開が参考になった1局でした。