上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀型の超速からの進展で、▲4八金と上がった変化手順の局面。ソフトの評価値-5で互角。
先手の▲6六銀と▲5六銀の2枚の形が中央に手厚く、後手から仕掛けるのが難しいようです。
後手はそれでも仕掛けの筋を探すのか、別の構想で指すかの方針が大事になってきます。
▲4八金の前に△7二飛としたので本来であれば△7五歩のような手で動くのが考えられますが、▲同歩△同銀▲同銀△同飛▲6六角で、ソフトの評価値+260で互角。
この手順は7筋から動いての銀交換になるのですが、▲6六角に後手に飛車の逃げ場所が難しいです。
△7一飛や△7三飛は▲8二銀から桂馬と香車を拾われる筋が気になります。
△7二飛は▲6一銀の割打ちの銀が気になります。
△7四飛は▲6五銀から次に▲7四歩と飛車を責める筋が気になります。
銀交換になると逆に飛車を狙われやすくなるので、後手も仕掛けるのは少し早いようです。
▲4八金に△7三桂で、ソフトの評価値+37で互角。

この手の△7三桂ですが、桂馬を跳ねることで飛車がかげに隠れる形で違和感のある手です。
たまに飛車のかげに隠れるような駒の使い方を見ることがありますが、ぱっと見はいまひとつ意味が分かりません。
△7三桂の直接的な意味は▲6五銀右に△同桂を用意しているということですが、一時的に後手は飛車が使えないのでむしろ8二のままでもいいのではと思ってしまいます。
ただし、飛車が7筋にいることで将来後手の桂頭を狙われたときに△6五桂と跳ねる手を用意して先手から▲7三歩成のような手を事前に受けているというのはありそうです。
しかしその筋は、先手の2枚の銀が6五の地点に利いているので、△6五桂と跳ねても桂損になる可能性はあります。
いずれにしても△7二飛は難しい手のようです。
△7二飛以下▲4六歩△3一角▲4五歩△2二玉▲8八飛△3二金▲6八角△8二飛▲5八金上△1二香で、ソフトの評価値+149で互角。

この手順は後手は矢倉から穴熊を目指す手の流れです。
後手は角が使いづらい形なので玉を囲うのも手数がかかりますが、仕掛けが無理な以上は何とか玉の整備をしたいです。
後手の3三の銀は前進しても相手に歩で追い返される可能性が高いので、3三の銀はそのままで指します。
△3三銀型を有効に使う囲いといえば矢倉になるのですが、角が使いづらいのでさらに穴熊にしてから角を使うようなイメージのようです。
穴熊に囲うまでは相手の仕掛を封じる必要があるので、先手の8筋に飛車を回れば後手も8筋に飛車を戻すような形です。
後手は△1二香以下は△1一玉~△2二金~△4二金~△3二金右~△4二角のルートか、△1一玉~△2二銀~△5一金~△4二角~△4一金~△3一金寄のルートのようなイメージです。
手数がかかるので後手も辛抱の指し手になりそうですが、先手は自玉を固めるのかそれとも動くのかによって指し手が変わるようです。
これらの後手の指し方は超速の本来の目的とは随分異なりますので、先手の2枚の銀に対抗する指し方としてはまだ課題がありそうです。
超速から穴熊を目指すのが参考になった1局でした。