上図は、先後逆で先手矢倉に後手左美濃の相居飛車からの進展で▲7七同玉と成桂を取った局面。ソフトの評価値-99983で後手勝勢。
後手の6三の飛車が先手玉の近くに直通しており、持ち駒も豊富なので先手玉が詰みそうな形です。
対局中は読み切っていませんが多分詰みだと思って△6五桂と打ちました。
最悪王手銀取りなので銀を取る手が王手になればと保険をかけたつもりだったのですが、手順としては少し難しくなりました。
実戦は▲7七同玉以下△6五桂で以下変化手順で▲6六玉△5七桂成▲6五歩△7四桂▲7五玉△6六銀で、ソフトの評価値-99990で後手勝勢。

この手順は変化手順ですが、△6五桂には▲6六玉とするのが手数がかかるようです。
玉を逃げる方はできるだけ上部に上がるようにするのがコツのようで、下段に下がると分かりやすい形になりがちです。
△5七桂成とされると王手でぼろっと銀を取られますが先手玉が4段目に上がると、開き王手には合駒の種類や中合いするケースで変化が複雑になりがちです。
実戦ですべての変化を読み切るのはまず無理なので、直感で手数がかかりそうなのを考えます。
今回は▲6五歩とやや自然な受け方にしましたが、△7四桂~△6六銀と追いかけます。
先手玉が5段目の位置にくると、攻める方としてもそれなりにプレッシャーがかかります。
持ち駒に飛車と金があるのは心強いのですが、歩が2枚とやや少ないのであまり無駄に使えません。
△6六銀以下▲7六玉△7七金▲8五玉△8四歩▲同玉△8三飛打▲7四玉△7三飛左▲6四玉△3七角成▲4六桂△同馬▲同歩△7二桂まで詰みです。
この手順の△7七金に▲同銀なら△7五飛~△7七飛成以下詰みです。
よって△7七金に▲8五玉でさらに考えにくくなります。
以下の手順は後手は自陣飛車を2枚使う形で、2枚並んだ飛車というのは詰将棋でもそうですが意外と活用しにくい形です。
動かし方が間違うと詰まないとか打ち歩詰めになるようなケースもあり面倒です。
△7三飛左▲6四玉に△3七角成が見えづらく、盤上の大駒を働かせるには盤面全体を見ないといけないです。
▲4六桂には△同馬~△7二桂でぴったり詰みですが決して簡単ではなく、詰んだのは運がよかったという印象です。
△6五桂では△7六歩がありました。ソフトの評価値-99984で後手勝勢。

この手順は△7六歩と打って先手玉を4段目に引っ張りこさせる手です。
普通は玉を上部に出させるのは勇気がいるのですが、持ち駒に桂馬が2枚あるのが心強いです。
△7六歩に▲7八玉なら△7七金▲同銀△同歩成▲同玉△6七飛打▲7六玉△8四桂以下詰みです。
この手順は△7七金から相手の守り駒を消して飛車を打つ形で、▲7六玉としても△8四桂と打てば後で△6五飛成と大駒が成る形で分かりやすくなります。
△7六歩に▲同玉なら△8四桂で、ソフトの評価値-99986で後手勝勢。
△8四桂に▲8五玉なら△9三桂▲8四玉△8三金▲7五玉△7四飛まで詰みです。
この手順は△8四桂に▲8五玉としても△9三桂と打つのが分かりやすい形で、安い駒を効率的に使うとスマートに攻めることができます。
△8四桂に▲8七玉なら△7五桂▲7八玉△8七金▲7九玉△7八歩▲6九玉△5九飛まで詰みです。
実戦では何通りかの詰まし方があるといったケースもありできるだけ若いやすい形にした方がいいですが、それには初手に何を指すかというのがかなり大事なようです。
詰将棋でも初手が違うといくら考えても詰まないといったケースがあるのと同様で、感触の悪い寄せ方だと手が見えにくいです。
分かりやすい形にして寄せるのが参考になった1局でした。