上図は、角換わりからの進展で△5三銀とと金を取った局面。ソフトの評価値+539で先手有利。
この局面は先手玉に近くに守り駒はおらず、後手玉は壁金ですが金駒3枚で守っています。
駒割りは金桂と銀の交換で先手が駒得ですが、先手玉だけが終盤戦のような形になっており形勢判断がしにくい局面です。
先手玉は薄いので相手に駒を渡すと反動がきついという面はありますが、後手の△3七角成や△9九角成を受ける手はなさそうです。
そのような意味で先手が何を指していいか分かりにくいです。
実戦は▲2五桂以下変化手順で△7五歩で、ソフトの評価値-318で後手有利。
この手順は▲2五桂と逃げて将来▲3三歩と叩く筋があり仕方ないかと思いましたが、あまりよくなかったようです。
▲2五桂はソフトの候補手にも上がっていませんでした。
△7五歩とされると▲同玉も▲6五玉も△6四銀で後手の方に攻めの手番が回ってきます。
△7五歩に▲8五玉は△8四歩がうるさいため▲6七玉としますが、△6六歩▲5八玉△3七角成ではソフトの評価値-324で後手有利。
このような展開になると▲2五桂と跳ねた手は1手の価値が低かったようです。
▲2五桂では▲6三金がありました。
▲6三金に△4二銀なら▲4四銀で、ソフトの評価値+982で先手優勢。

この手順の▲6三金は対局中に少し浮かんだのですが、△4二銀とされて重たいと思ってやめました。
しかしここでは▲6三金があったようで、とりあえず先手は攻め駒を作って盤上に埋めるのがよかったようです。
▲6三金は次に▲5三金とする手が詰めろになります。
△4二銀はぱっと見で浮かんだ手ですが、この場合は悪手だったようです。
△4二銀には先手の迫り方が分からなかったのですが、▲4四銀と被せる手がありました。
驚いたのはこの手が詰めろになっていることです。
▲4四銀に△9九角成なら▲4三銀成で、△同玉なら▲5二銀△3二玉▲4三金△同銀▲同銀成△同玉▲5二銀△3三玉▲4三金まで詰みです。
この手順の▲4三銀成に△同銀なら、▲4二金△同玉▲5三角△3二玉▲4二金△3三玉▲4三金△同玉▲4四銀△同馬▲同角成△3二玉▲4三銀△4一玉▲5二金まで詰みです。
4筋から攻めるのは堅いところを攻めているのでまだ手数が伸びるのかと思っていましたが、後手は壁金で意外と狭いようでした。
▲4四銀に△同銀▲同歩△3三金なら▲4三銀△同銀▲同歩成△同金▲5二銀で、ソフトの評価値+874で先手優勢。

この手順は▲4四銀に△同銀~△3三金で壁金を解消する手です。
後手が2筋の方に逃げるスペースができたので少し長引きそうですが、4三の地点で清算してから▲5二銀で迫ります。
この▲5二銀も▲4三銀成以下の詰めろになっています。
▲5二銀以下△4二銀なら▲4一角△同飛▲同銀不成△同玉▲5二金△3二玉▲2三飛成△同玉▲2四歩△同玉▲2五飛△3三玉▲2三金△4四玉▲4五飛まで詰みです。
この手順は▲4一角以下即詰みだったのも驚きました。
4一の地点で清算して▲5二金に△3二玉で不詰みかと思っていましたが、飛車を捨てる▲2三飛成から▲2四歩~▲2五飛と5段目に飛車を打つのが盲点でした。
飛車を縦と横に使う使い方であまり見ない詰まし方でもあり、やはり将棋は手が広いようです。
これらの手順を見ると、先手玉は薄くても攻めに専念して相手が受け損なえばうまくいくパターンです。
なお最初の局面図から▲6三金にソフトは△4二歩を推奨しており、以下▲5三金なら△7五歩▲6七玉△6六歩▲5六玉で、ソフトの評価値+603で先手有利。
この手順の△4二歩も難易度が高くてまず浮かばない手ですが、▲5三金としても詰めろにならないという事前の受けのようです。
ただし、数手後の▲5六玉に△3七角成なら▲4二金△同玉▲5三銀△同玉▲6二角以下詰みなので、終盤ではこれくらい手が見えてないとうまくいかないようです。
やはり自分の場合は終盤はまだまだ鍛える必要があるようです。
自玉が薄くても寄せに専念するのが参考になった1局でした。