上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に対して後手△7三銀型の超速からの展開で▲3八飛とした局面。ソフトの評価値-487で後手有利。
先手の5八の飛車を▲3八飛とした形です。
先手は穴熊に対して後手は舟囲いで玉の堅さは先手が勝ります。
しかしこの局面は後手有利だったようで、対局中は全く気がついていませんでした。
先手は次に▲3五歩のような手を狙っていますが、それを受けるために反射的に△4四銀としたのが疑問だったようです。
あまり見慣れない局面になると、3筋の受けだけしか手が見えていないようです。
△4四銀では△5六銀がありました。
△5六銀▲7七角△同角成▲同桂で、ソフトの評価値-629で後手有利。

この手順の△5六銀ですが、5五の銀を攻めに使うのは全く考えていませんでした。
先手玉が穴熊なので少しでも後手も玉を堅くしておかないと勝負にならないと思っていたので、駒を前進させるのが気がつきません。
1九の玉に対して△5六銀と出ても効果が薄いようでも、次の△4七銀成と△9九角成の両方の狙いがありました。
△5六銀に▲7七角として角交換になります。
▲7七同桂に先手の狙いは▲5五角の両取りがあります。
後手はそれを受けるのなら△4四角と先着して△7七角成と△4七銀成を狙う手もありそうです。
この手も手堅いようでソフトの候補手にもありましたが、推奨手ではありませんでした。
△4四角以下▲4八金左△7七角成▲3五歩で、ソフトの評価値-430で後手有利。
この手順の▲4八金左は4七の地点を受けた手で、△7七角成とぼろっと桂馬を取られますが▲3五歩と3筋に手をつける展開です。
先手は桂損ですが穴熊で後手の玉頭から手を作る形で、後手有利でも少し嫌な形です。
▲7七同桂にソフトの推奨手は△4七銀成でした。
△4七銀成▲5五角△6四角▲1一角成△3八成銀▲同金△2二銀▲1二馬△7九飛で、ソフトの評価値-459で後手有利。

この手順は△4七銀成と踏み込む手で、5六銀と進出したからには銀を活用する手の流れのようです。
▲5五角の両取りがありますが、△6四角と受けて▲1一角成と香車を取らせます。
普通は玉の近くに馬ができるのは少し危険なのですが、後手の持ち駒に銀があるので△2二銀と打って受ける形です。
△2二馬に▲1二馬は自然ですが、そこで△7九飛と飛車を下してどうかという形です。
△7九飛で駒割りは飛車と銀香の交換ですが、△7七飛成と△9九飛成の両方の狙いがり後手は駒得が見込めそうです。
また先手は持ち駒は銀銀香とありますが、歩切れで細かい攻めができないので後手が指せているようです。
この将棋のポイントは先手からの玉頭攻めは価値が高いのと、▲1一馬と1一の香車を取られても△2二銀と打って受ければ後手もすっきりした形だということです。
この知識が身につけば似たような局面になっても読みの幅が広がりそうです。
穴熊相手に銀を前進して攻めに使うのが参考になった1局でした。