上図は、角換わりからの進展で△5四角と引いた局面。ソフトの評価値-823で後手優勢。
7六にいた角が△5四角と引いた形です。
△5四角は攻防に利いた手で、直接的には△2七角成と桂馬を取る手があります。
駒割りは角と銀桂の交換で2枚替えですが、8六の銀と2七の桂馬が取られる形なので駒損を回復できる後手が指せているようです。
対局中はとりあえず2七の桂馬を守った方がいいと▲4五歩と突いて相手の手を見ようと思いました。
ただし、この手は相当甘かったようです。
実戦は△5四角以下▲4五歩△8六桂▲同歩で、ソフトの評価値-1077で後手優勢。

この手順の▲4五歩は△同角としたらそこで考えようと思っていたのですが、そんな甘い手を指すわけがなく△8六桂ときました。
どこかのタイミングで△8六桂はあると思っていましたが、▲8六同歩の局面は△8七銀とか△4九銀とか後手から厳しい手があります。
このような手を指されると、なかなか先手に手番が回ってきません。
また▲4五歩と突いた効果としては▲4六桂がありますが、後手の攻めの厳しさに比べたらだいぶ劣ります。
▲4五歩は忙しい中盤なのに一手パスに近いような手で、後手としてあまり怖いところがありません。
2七桂を守ることばかり考えているような局面ではなかったようで、大局観が悪かったです。
▲4五歩では▲7五桂がありました。ソフトの評価値-823で後手有利。

この手は安い駒の桂馬で相手の守りの駒の金を狙う手です。
先手は攻め駒が少ないのでこれくらいでは全く追いつきませんが、まずはここに攻めの拠点を作ってチャンスを待つという感じでした。
後手としても金取りなので金を逃げるのが自然ですが、△5三金とするか△7三金とするかまた踏み込んで△2七角成とするかなど考えることになります。
△5三金とすれば▲8三銀が生じます。
△7三金とすれば8三の地点の補強になりますが、5筋の玉頭が弱くなります、
また△2七角成として以下▲6三角成△同馬とする手もありそうですが、先手は持ち駒に金銀がある形なのでどこかで▲7一銀のような引っかける手が生じる可能性があります。
正確に指せばどの手を選択しても後手有利のようですが、後手玉に嫌味をつけるという意味では▲7五桂と打って勝負形にしないといけなかったです。
先手は駒不足なので▲1一とで香車を補充するくらいしかありませんが、それでもチャンスを待って指すしかなかったようです。
今回は手順の内容よりも根本的な考え方が間違っていたので短くなりましたが、やはり直感は大事なようです。
少しでも嫌味な手を選択するのが参考になった1局でした。