上図は、角換わりからの進展で△8六飛と歩を取った局面。ソフトの評価値-165で互角。
この局面は駒がたくさん当たっていて、目移りするような駒の配置です。
後手からは△7七歩や△4六飛や△1八金など指したい手があります。
また先手からは▲6三桂成や▲3四桂や余裕があれば▲1一となどもありそうです。
先手の1八の飛車が取られそうな形なので、実質小駒だけで攻めることになりそうです。
後手からの厳しい攻めが来る前に何か手を作りたいです。
実戦は△8六飛以下▲6三桂成△同角で以下変化手順で▲7五銀で、ソフトの評価値+548で先手有利。

この手順の▲6三桂成は守りの金を取る手で自然だと思って指しました。
後手の△6三同角はあまりよくなかったようですが、△同角には▲7五銀と打つ手がありました。
▲7五銀という手が見えづらく実戦は▲5四銀としたのがよくなかったです。
▲7五銀が見えづらいのは後手玉に直接響くという手でなく、5段目に飛車取りに打つ銀なのでぱっと見で攻めにも受けにも利いていない感じがします。
しかし、▲7五銀に△4六飛と逃げられてお手伝いのようでも▲6四銀とする手があります。
この組み合わせが浮かばなかったです。
後手の8六の飛車と6三の角と5二の玉の配置で▲7五銀という手が浮かべば鋭いです。
▲7五銀△4六飛▲6四銀△6一桂▲5一金△同玉▲6三銀成で、ソフトの評価値+999で先手優勢。
この手順は▲6四銀とするのが見た目以上に厳しく5三の地点を受けるために△6一桂としましたが、送りの手筋の▲5一金~▲6三銀成で先手優勢です。
▲7五銀からはうまくいきすぎですが、後手の△6三同角では△6三同玉で6四の地点を玉で守れば▲7五銀は利かなかったようです。
なお最初の局面図の▲6三桂成では▲4一銀がありました。ソフトの評価値-170で互角。

この手順の▲4一銀はさらに浮かびにくい手で、なぜ浮かびにくいかというと△同玉に▲6三桂成としても△同角で取られるからです。
4五の角がいなければひょっとしたら▲4一銀は見えていたのかもしれませんが、△同玉に▲6三桂成としても後手玉にどの程度厳しいのかを考えないといけません。
このあたりは終盤戦に突入している感じなので、直感で最善手が選択できるのと、さらにその手からどこまで早く正確に読めるかの2つが大事になってくるようです。
最後の局面図から▲4一銀に△4一同玉なら▲6三桂成△同角▲5三金で、ソフトの評価値+649で先手有利。
この手順の▲6三桂成△同角▲5三金は次に▲4二銀△3二玉▲3一銀成までの詰めろです。
▲5三金とする手が詰めろと角取りなのでこれで先手が指せているようです。
▲4一銀に△6二玉なら▲6三桂成△同玉▲3七桂△2七角成▲7五銀△4六飛▲7四金△5三玉▲6四金△6二玉▲2八飛△同角成▲7四銀で、ソフトの評価値+838で先手優勢。
この手順も△6二玉には▲6三桂成~▲7五銀が有効なようで、後手玉は玉と飛車が近い位置にあるので金駒で攻められると意外と受けにくいようです。
浮かびづらい銀の使い方が参考になった1局でした。