上図は、角換わりからの進展で△8八飛成とした局面。ソフトの評価値+1441で先手優勢。
対局中は△8八飛成とされる手がどの程度厳しいのかが分かっていませんでした。
△8八飛成は次に△7九歩成でなく△7九龍の詰めろでした。
1手詰みが見えていないのではちょっとひどかったです。
後から振り返ってこの局面は先手劣勢かと思っていたのですが、先手優勢だったのも驚きました。
本局に関しては最終盤の形勢判断が全くできておらず、いまひとつ手が見えていないようでした。
先手の玉の位置と後手の龍の位置だけを見れば先手がかなり悪いようですが、ここから切り返しの手がありました。
△8八飛成以下変化手順で▲9七角△9九龍▲6四角で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は▲9七角と龍取りに角を打つ手ですが、これが△7九龍の詰めろを消していました。
後手は△9九龍と香車を補充してそれが角取りなので自然に見えますが、▲6四角とした手が▲5三金からの詰めろになっています。
これらの手順は▲9七角と自陣角を打つのがまず発見が難しく、自分だったら敵陣に角を打って詰み筋を探すのが最初に浮かびます。
しかし戦力が不足しており全く詰みませのでこれで諦めそうな感じがしますが、これが終盤力になるようです。
▲9七角が見えるかどうかが大事で、見えたら▲6四角までは浮かびそうです。
後手の龍の利きがそれて、先手はうまく角を活用して後手玉が詰めろになるのは理想的な展開です。
▲6四角以下△5三香▲7三角成△5四香▲6四馬で、ソフトの評価値+99973で先手勝勢。

ここからの先手の攻め方も平凡ですが、全く浮かびませんでした。
△5三香は敵の打ちたいところに打ての格言に沿った手ですが、▲7三角成とするのが素朴な手でした。
▲7三角成は▲4二金以下の詰めろです。
よって△5四香と桂馬を取ったのですが、今度は▲6四馬と引く手がありました。
真ん中の局面図から6四の角が馬に変わったのが大きいようで、駒の利きが増えることで戦力が増します。
▲6四馬は次に▲5三銀以下の詰めろなのですが、馬のため6三から打って詰ます筋も生じます。
後手の持ち駒が桂馬と歩では受けがありません。
▲6四馬以下△5三桂なら▲6三金△4一玉▲4二銀△3二玉▲3一銀成△4二玉▲5三馬△5一玉▲5二金まで詰みです。
この手順の△5三桂には▲6三金から即詰みがありました。
金はとどめに残せという格言とは別に最初に金を使うので見えづらい手で、自分も全く浮かびませんでした。
▲6三金以下△4一玉に▲4二銀から詰みのようで、このような何気ないところでも厳しく攻めています。
詰ますところはしっかりと詰ませるようにしたいです。
角を大きく使って受けから攻めに転ずるのが参考になった1局でした。