上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6六成桂と歩を取った局面。ソフトの評価値+399で先手有利。
駒割りは飛車と角の交換でいい勝負です。
先手の居飛車穴熊に後手は9筋に手をつけているため少しお互いに形が崩れています。
対局中は少し先手が苦しいかと思っていましたが、この局面は先手有利だったようです。
先手として気になるのは3四の銀で、この駒が働けばいいのですが遊び駒となって戦力にならないと後手有利になりそうです。
実戦は△6六成桂以下▲2一飛△5六角成▲4三銀成△7六成桂で、ソフトの評価値-502で後手有利。
この手順は▲2一飛と打って将来▲5一飛成とか▲1一飛成を含みとしてどこかで▲9四桂と打つつもりだったのですが、あまりよくなかったようです。
先手の▲2一飛と▲4三銀成の組み合わせより、後手の△7六成桂と△5六角成の方が価値が高かったようです。
先手は8六の銀が攻防の形になっているので、この駒がいなくなるとかなり薄くなります。
▲2一飛と▲4三銀成の組み合わせは手の少し遅いようです。
▲2一飛では▲9四桂がありました。ソフトの評価値+308で先手有利。

この▲9四桂は後手の9筋の攻めを逆用する手で、後手としても嫌な手です。
後手は玉が逃げると攻めの桂馬の拠点が残り、桂馬を取り切るまでは時間がかかりそうです。
また△同香とするのも▲同歩で歩が伸びてくる形なので、後手としても味が悪いです。
ただし、後手から9筋の端攻めをしているので、安全ばかりには指せないところもあります
▲9四桂に△7一玉なら▲4三銀成△7六成桂▲5三歩で、ソフトの評価値+765で先手有利。
この手順の△7一玉は悪手だったみたいで、▲4三銀成~▲5三歩の垂れ歩が入ると後手玉の近くの攻めになり挟撃の形で先手有利です。
▲9四桂に△9三玉なら▲5三歩△7六成桂▲5二歩成△同金▲7一飛△8一銀打▲5三歩△同金寄▲5一飛成△同金▲7一角で、ソフトの評価値+542で先手有利。
この手順は△9三玉には▲5三歩と垂らすのが見えづらいです。
△7六成桂には▲5二歩成~▲7一飛と飛車を狭い内側に打つのが盲点でこの攻め方は全く浮かびませんでした。
なお▲5三歩に△同金なら▲4一飛と打って次に▲5一飛成△同金▲7一角の攻めを狙います。
▲4一飛に△6二角なら▲4三銀成とすれば金取りになるという意味です。
▲9四桂に△同香なら▲同歩△5六角成▲9三歩成△同玉▲5二歩で、ソフトの評価値+450で先手有利。

この手順は後手は桂馬と掃ってから9筋でふんばる指し方です。
先手は飛車と香車という縦の攻めに強い駒なので直ぐにでも後手玉が寄りそうな気もしますが、まだ戦力が足らないようです。
後手玉を9三の地点に引っ張り出してから▲5二歩と叩くのがうるさいようです。
ぱっと見で意味が分かりづらいようですが△同金なら▲4三銀成△同金▲9一飛で、ソフトの評価値+2237で先手勝勢。
この手順の▲5二歩に△6二角なら▲9六香△8二玉▲9二飛△7一玉▲9一飛成△8一桂▲9二香成△1七角成▲4三銀成で、ソフトの評価値+607で先手有利。
この手順の△6二角は離れ駒を無くす受け方ですが、玉が狭くなるので▲9六香から攻めて先手有利のようです。
先手は3四の銀と5筋の歩をうまく使って攻めるのがポイントのようで、遊び駒に見えた3四の銀がうまく使えば戦力になるという展開でした。
遊び駒の銀をうまく活用するのが参考になった1局でした。