上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△9八歩と打った局面。ソフトの評価値-69で互角。
後手が△9八歩と端から攻めてきました。
実戦は▲9八同香△9九飛で、ソフトの評価値-1027で後手優勢。
この手順の▲9八香では△9九飛と打たれて受け方が難しいと思っていたのですが、それ以外の手が浮かばなく仕方なく指した感じで、手の流れとしては最悪でした。
悪いと思って指してそのように進むというのはあまり手が見えていない証拠で、最終盤で手が見えないのは致命的です。
▲9八同香では2通りの有力な手がありました。
1つは△9八歩に▲8五桂です。
△9八歩▲8五桂△9九歩成▲9三歩成△同香▲同桂成△同玉▲6一龍で、ソフトの評価値+764で先手有利。

この手順の▲8五桂ですが、9筋の攻めに活用する手で盤上の駒を動かしています。
自分は盤上の駒を動かして攻め駒を増やすというのがなかなか浮かばず、つい持ち駒で攻めようとするのですがそれだと戦力不足になることが多いです。
後手は△9九歩成としますが、そこで▲9三歩成と攻めます。
▲9三歩成に△同桂なら▲6一龍△同銀▲7四桂△同歩▲7三角△7一玉▲8二金まで詰みです。
△9三同桂とすると7三の地点が手薄になるので、このような攻めが成立するようです。
よって△9三同香ですが▲同桂成△同玉に▲6一龍と金を取るのが鋭いです。
▲6一龍に△同角なら▲7一角△8二桂▲8五桂で、ソフトの評価値+99986で先手勝勢。
▲8五桂に△8四玉なら▲7五金△9四玉▲9五歩△同玉▲8六銀△9六玉▲9七香まで詰みです。
▲8五桂に△9二玉なら▲9三歩から清算して▲8五桂の筋で詰みです。
ただし▲6一龍の瞬間に後手も△9八飛と王手をかけます。
▲6一龍以下△9八飛▲8八金で、ソフトの評価値+517で先手有利。

この手順の△9八飛ですが、王手であると同時に9筋の受けにも役立ちます。
攻防の手ですが、先手も玉を逃げるか合駒をするかのどちらかになります。
△9八玉に▲6九玉なら△6一銀▲7一角△8二角▲9七香△同飛成▲5三角成で、ソフトの評価値-231で互角。
この手順は△6一銀と飛車を取って▲7一角に△8二角と合わせます。
後手は△6一銀と飛車を取ったことで次に△7九飛▲同玉△7八金までの詰めろになっています。
先手は▲9七香と捨てることで△7九飛からの詰めろを消す形でいい勝負のようです。
また△9八飛に▲8八金としましたが、これは飛車取りの受け方です。
普通は合駒は安い駒で受けて金駒は攻めに戦力に残すことが多いのですが、▲8八桂とすると将来▲8五桂の王手の筋がなくなります。
また▲8八香と受けるのは△6一銀とされて以下▲7一角に△8二桂と受けた形が、9八に飛車がいるので9筋の受けに利いています。
よって▲9八金と先手で受けて後手の飛車が逃げれば▲7二龍とする狙いです。
▲8八金以下△6一銀▲9八金△8九角▲6八玉△7八飛▲5九玉△9八飛成▲7一角△8二桂▲9一飛で、ソフトの評価値+1133で先手優勢。
この手順も難易度が高くお互いに飛車と取り合う形ですが、先手の▲7一角と打った形が予想以上に厳しいようで先手が指せているようです。
今回の内容は先手の鋭い寄せ方で気がつかない手が多かったです。
また最初の局面図でもう1つ有力な手は▲5四歩だったのですが、これはまた別の機会に調べてみます。
美濃囲いに端から玉を引っ張り出すのが参考になった1局でした。