上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲6七歩と突いた局面。ソフトの評価値-377で後手有利。
後手が△5六角成と王手をした手に▲6七歩と打って受けた形です。
駒割りは銀と桂馬の交換でここで後手の手番です。
先手は龍を作ったのに対して後手は馬を作ってそれなりに相手玉に近いところにいるので、うっかりすると技がかかりやすい局面です。
すでに終盤戦の入り口なので、このような局面でぬるい手を指すと致命的になりやすいです。
実戦は▲6七歩に△5七銀▲6四桂で、ソフトの評価値+2876で先手勝勢。
この手順はお粗末ですが△5七銀に▲6四桂を見落としており、ここに桂馬を打たれて5二の地点の脱出を防がれるとどうにもなりません。
特に最終盤で手が見えないと本局みたいにひどいことになります。
相手玉ばかり見て自玉を見ていないのでこのようなことが起き、自玉の危険度を認識してなかったようです。
△5七銀では△5二玉がありました。ソフトの評価値-222で互角。

この手は玉の早逃げの△5二玉で決して堅い玉ではありませんが、広いのでまだ耐久性はあるようです。
また、ここに玉が上がるだけで先手の2筋の攻め駒から遠くなったという意味もありそうです。
先手から▲4四歩や▲8五角や▲6四桂のような筋はありますが、4一に玉がいる危険度に比べたらはるかに勝っています。
△5二玉に▲5七歩なら△4五馬▲3二金△6七歩成▲同金上△6六歩▲同金左△5八銀で、ソフトの評価値-711で後手有利。

この手順はうまくいきすぎですが、普通の手を指しているようでも気がついたら形勢が大きく離れていたという例です。
▲5七歩と馬取りに歩を打った手に△4五馬と引きます。
△4五馬は間接的に7八の玉を睨んでいます。
△4五馬に▲3二金は遊んでいる金を活用する手で自然に見えますが、後手は△6七歩成~△6六歩と玉のコビンを狙います。
▲6六同金左とさせると守りの3段目の金が4段目になるので少し守りが薄くなります。
▲6六同金左に△5八銀と下から銀を引っかける手で、△6九銀打を含みにして後手が少し面白くなったようです。
△5八銀に▲5六金上なら△6五歩▲同金直△5六馬▲同歩△6七銀打▲8八玉△8七歩▲同玉△7八銀打▲7七玉△7六飛▲8八玉△8七金まで詰みです。
この手順もややうまくいきすぎですが、後手の攻めが決まる場合はこのような筋があるようです。
歩を使って守りの金を上部に出させて守りを薄くするというのが参考になります。
本局は最初の局面図で△5二玉とすればまだこれからの戦いだったので、今後は似たような局面になったら意識したいと思います。
玉の早逃げで玉を安定させるのが参考になった1局でした。