上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△8一飛とした局面。ソフトの評価値-319で後手有利。
後手の3一にいた飛車が△8一飛とした形です。
先手は穴熊に対して後手は銀冠でお互いに角が成り込んでいます。
お互いに飛車は自陣にいて攻めとして活用するのは少し難しい形です。
そのような意味でいい勝負のようですが、ソフトは微差ながらも後手有利と見ていたようです。
後手からすると先手の飛車が質駒の状態にあるのと、いつでも△9五歩~△8五桂として9筋の端攻めをする筋があります。
それに対して先手から攻めの手を作るというのが現状では少し難しいので、このあたりが形勢に差となってでているようです。
対局中は先手が指しにくいと思っていましたが、5五の銀がいなくなると将来△6六桂や△6七歩の筋が気になります。
そこに手が入ると穴熊が崩れ易いというイメージなので、5五の銀は動かしたくありませんでした。
よって他の手を探すとあまり有効な手がないのですが、仕方なく▲2四歩と突きました。
実戦は▲2四歩以下変化手順で△9五歩▲同歩△8五桂で、ソフトの評価値-748で後手有利。
さすがに▲2四歩は仕方なく指した手てはいえぬるかったようで、▲2四歩~▲2三歩成~▲2二歩~▲2一歩成で、桂馬を取るまでに4手もかかります。
その間に後手が9筋の端攻めをすれば先手の2筋の攻めは無駄になる可能性が高いです。
2筋から動くのは手数がかかりすぎるのでいまひとつのようです。
▲2四歩では▲4四銀がありました。
▲4四銀△5二金打▲3二馬で、ソフトの評価値-368で後手有利。

この手順の▲4四銀ですが攻めに使う銀で、次に▲5三銀成を狙っています。
攻めるならこの手になるのですが、後手は△5二金打とするのが手堅いです。
先手の馬はいくところが少なく、▲1五馬とするのは△3六歩で飛車か馬が取られます。
よって▲3二馬とする形ですが、4四の銀と3二の馬との組み合わせがいまひとつな気もします。
▲3二馬に△9五歩なら▲同歩△8五桂▲6五馬で、ソフトの評価値-348で後手有利。
この手順は△9五歩の端攻めには自然に対応して最後の▲6五馬が好位置です。
▲6五馬は6六の地点に利いており簡単には崩れない形です。
後手が△8五桂とすることで▲6五馬とすることができました。
▲3二馬に△3七馬なら▲同桂△3九飛▲4五桂△1九飛成▲5三桂成△同金直▲同銀成△同金▲5五角で、ソフトの評価値+106で互角。

この手順は後手は飛車を取ってから香車を補充する展開です。
先手は香車を取られてさらに活用できた桂馬も取られてしまいます。
▲5五角の時点での駒割りは飛桂香と角の交換で先手が駒損ですが、形勢は互角になりました。
最後の▲5五角が味がいい攻防の角で龍取りですが、1一の香車の補充が見込まれるのと6四の攻めの拠点の歩があるので▲6三金のような攻めもあります。
後手から2枚飛車の攻めはありますが、先手も▲1一角成から馬を自陣に引きつけて粘るような形です。
駒を前進させて活路を見出すのが参考になった1局でした。