相手の攻めを逆用する

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6三金引とした局面。ソフトの評価値+870で先手優勢。

6四の金が△6三金引とした形で、▲6二とを受けてきました。

対局中は後手玉の近くにと金ができて少し指しやすいと思っていましたが、この後の指し手が少し難しいと思っていました。

実戦は△6三金引以下▲3六飛△2八飛成で、ソフトの評価値+523で先手有利。

この手順は▲3六飛と捌く手ですが、後手は当然△2八飛成とします。

なぜか△2八飛成が7八の金取りというのが見えておらず、このような手を指すようではまずいです。

気持ちに余裕がないのが指し手によく出ています。

これでも先手有利だったようですが、優勢の側のする指し手ではありません。

なお将来的に△7八龍と金を取られても▲6八金として龍を取る狙いもあるので後手も踏み込みには注意が必要ですが、穴熊の金を2枚も取られるのは普通つぶれ形です。

▲3六飛では▲9五歩がありました。

▲9五歩に△8五桂なら▲6四歩で、ソフトの評価値+1110で先手優勢。

この手順の▲9五歩ですが、後手が数手前に△9五歩と端攻めをしてきた歩が残っていました。

▲9五歩が見えなかったのは端攻めを受けるのが面倒だと思ったからですが、穴熊に対しての端攻めは普通のことなので堂々と指さないといけなかったようです。

端攻めで穴熊が崩されてもすぐに負けというわけではないので、そこらあたりのメンタルも弱かったようです。

△8五桂と跳ねた手は攻めとしては形ですが、この場合は▲6四歩がありました。

後手は6二の地点の利きが1枚なくなると▲6二とが金取りになります。

相手が少し無理気味にきたらきちんと対応するというのが大事なようです。

が、特別にいい手というわけではなく普通の手です。

▲6四歩に△同金なら▲6二と△7三金▲6一馬で、ソフトの評価値+2085で先手勝勢。

この手順は後手の金2枚が上ずる形で受けに利いておらず次に▲7一馬の筋がありますので先手勝勢です。

これらの手順を見ると後手も桂馬を攻めに使いたくても反動がきついようです。

▲9五歩に△6四歩なら▲5二馬△3五飛▲8六銀で、ソフトの評価値+859で先手優勢。

この手順の△6四歩は敵に打ちたいところに打ての手で、▲6四歩とする手を消しています。

先手としては攻め方が難しくなり少し焦りぎみになりやすいです。

▲5二馬の飛車取りは見えやすいですが、△3五飛に▲8六銀が全く見えません。

▲8六銀とすることで後手の角の利きが先手玉に間接的に入ってくるのが理由ですが、どのような狙いの手がぱっと見で分かりにくいです。

▲8六銀に△4七歩なら▲4五歩△3三角▲5五歩△同銀▲4四歩△同角▲9四歩で、ソフトの評価値+1042で先手優勢。

この△4七歩は次に△4八歩成▲同飛△3七歩成と飛車を捌く狙いで、先手が何も動いてこないと後手の手が間に合ってきます。

△4七歩に▲4五歩とか▲5五歩とかは少し意味が分かりにくいのですが、歩を突き捨てることによって3八の飛車が横に移動したときに質駒になりやすいという意味のようです。

歩が邪魔なので歩を突き捨てておくことで質駒になります。

後手の3五の飛車の利きが止まったら▲9四歩と端に手を伸ばすのがうまいです。

これが▲8六銀とした意味のようで、後手の9筋の突き捨てを逆用しています。

これらの指し方は決して簡単ではありませんが、少しでも理解したいと思っています。

相手の攻めを逆用するのが参考になった1局でした。