飛車を打ってからの迫り方

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲4七同玉と成銀を取った局面。ソフトの評価値+721で先手有利。

この局面は後手が金桂の駒損で、さらに次に▲4二とで王手で金を取られるので普通は後手が勝てません。

後手から△6六飛と銀をとり返す手はありますが、▲4二と△同玉▲6六角成で飛車を取られます。

そのような意味で後手が少し苦しい局面ですが、先手玉が少し薄いのとここで後手の手番なのでどの程度迫れるかという形です。

後手の持ち駒に飛車があるのでどこに飛車を打つかという局面とも言えそうです。

実戦は△4九飛▲5八玉△2九飛成に変化手順で▲2三角で、ソフトの評価値+3083で先手勝勢。

この手順の△4九飛は1段目から王手で飛車を打って以下桂馬を拾う展開です。

龍を作って少しでも駒損を回復してどうかと思っていましたが、これは大したことがないようで▲2三角と王手をする手がありました。

後手が3二の地点に合駒をしても取られる形なので△5二玉としますが、以下▲4二と△同玉▲3一角成△5二玉▲7二金で、ソフトの評価値+4015で先手勝勢。

この手順は▲2三角から攻め駒を増やす手で駒得をしながら▲7二金と挟撃態勢の形になり先手勝勢のようです。

片方から寄せでなく両サイドから攻める形になると後手玉はもちません。

これらは△4九飛と打った手が甘かったのでこのようになりましたが、最初の局面図は先手有利の範疇なので後手もそれなりの手があったようです。

△4九飛では△2七飛がありました。

△2七飛▲5八玉△4七銀で、ソフトの評価値+464で先手有利。

この手の△2七飛は3段目から飛車で王手をする手で、先手は3七の地点で合駒をする適当な駒がありません。

よって▲5八玉とするのですがそこで△4七銀という手がありました。

△2七飛~△4七銀という組み合わせはぱっと見で浮かびにくいです。

まず△2七飛▲5八玉に後手は駒を取って龍を作るのには手数がかかります。

2八のと金が邪魔をして△2九飛成とできないという意味ですが、△2七飛~△4七銀という組み合わせは全く別の狙いがあったようです。

この△4七銀というのも後手の飛車の利きに金駒を打つ手でさらに見えにくいです。

飛車の利きが一時的にかくれるという意味で働きが弱くなっているイメージがあります。

しかしこれが意外な狙いがありました。

△4七銀に▲6七玉なら△6六飛▲同玉△5六銀成▲同銀△5五銀打まで詰みです。

この手順はうまくいきすぎですが、△4七銀と打って飛車の利きを一時的にとめるのは▲6七玉とする可能性がでてきます。

後手はどこかのタイミングで△6六飛とうまく銀を取りたいです。

そのため△4七銀とかげを作ることで▲6七玉と6六の銀を守るならそこで△6六飛がありました。

以下▲同玉△5六銀成▲同銀△5五銀打でぴったり詰みです。

2七の飛車の利きを通すには△5六銀成とする手がうまい手でした。

これは後手の理想的な展開なのでこのようにはなりませんが、手の組み合わせとしては面白いです。

真ん中の局面図の△4七銀に以下▲6八玉△6六飛▲6七銀で、ソフトの評価値+567で先手有利。

この手順は▲6八玉と逃げて△6六飛に▲6七銀と打つ形です。

後手は△6六飛と王手で銀を取って迫ります。

先手は歩切れだったので▲6七銀と受けますが、これで後手の手が続くかどうかという展開だったようです。

これでもまだ先手有利のようですが、最初の局面図からは後手はこのように迫るというのが参考になります。

▲6七銀以下△5八銀成で▲同玉なら△6九銀とどうかという形のようです。

飛車を打ってからの迫り方が参考になった1局でした。