見た目以上に意外と大変

上図は、角換わりからの進展で△4四歩と突いた変化手順の局面。ソフトの評価値+59で互角。

以前△4四歩と突くところで△4四銀を調べました。

https://shogiamateur.com/?p=73515&preview=true

今回は△4四歩からの展開を調べてみます。

△4四歩は先手からすると△4四銀~△5五銀の筋がなくなって少しほっとするところがあります。

ただし、▲4五桂と直接跳ねる手がなくなるので、桂馬を活用するためには▲4五歩と突く必要があります。

別の言い方だと△4四歩と突くと▲4五歩で争点の歩ができるということですが、▲4五歩と突いたからといって簡単に先手有利にはならないようです。

右玉は薄い形なので攻めのきっかけができればうまくいきそうでも、後手陣も受けに適した形です。

△4四歩以下▲4五歩△同歩▲同桂△4四銀▲2四歩△4六角で、ソフトの評価値-159で互角。

この手順は4筋の仕掛けから2筋の歩の交換を目指しますが、△4六角の切り返しがありました。

これは2八の飛の形をとがめた手で、形勢は互角ですが先手は歩損になります。

△4四歩以下▲4五歩△同歩▲同桂△4四銀▲4六歩△3三桂で、ソフトの評価値-56で互角。

この手順は▲4六歩と桂馬を支える手ですが、△3三桂をうっかりしやすいです。

後手から桂馬の交換を目指す手で、お互いの持ち駒に桂馬が入るとどちらが得をするかという形です。

一般的に3七の桂馬は攻めの桂馬で捌ければそれで桂馬は活用できたということになるのですが、逆の見方をすると遊び駒になりやすい3三の桂馬が持ち駒になったとも言えそうです。

後手の持ち駒に桂馬が入ると△8四桂と埋めるような手が生じて、△9五歩や△7五歩など先手陣に嫌味をつける形になりやすいです。

先手の持ち駒に桂馬が入ると▲6七桂と打って▲7五歩と狙うとか、後手の8一の飛車がいなくなると▲9五歩△同歩▲9二歩△同香▲8四桂のような手が狙い筋です。

どちらかと言うと後手の方が桂馬を活用しやすそうなので、桂馬の交換の展開は先手にとってはあまり面白くなさそうです。

最初の局面図の△4四歩に▲2九飛なら△4二銀▲2四歩△同歩▲同飛△3五歩でソフトの評価値+167で互角。

この手順は▲2九飛と手待ちをしてから2筋の歩の交換を狙いました。

△4二銀は2筋を明け渡す受けなので浮かびにくいです。

2筋の歩を交換してから△3五歩が狙いの手です。

桂頭を歩で狙うというのはよくあるのですが、このタイミングで突くのが少し見えにくいです。

①△3五歩に▲3四飛なら△4三銀▲3五飛△3三桂で、ソフトの評価値-787で後手有利。

この展開は先手の飛車が狭く活用しにくいです。

②△3五歩に▲同歩なら△5九角▲4七金△3六歩▲同金△4八角成▲6八金で、ソフトの評価値+160で互角。

この手順は△5九角から馬を作る形で、先手は少し駒がばらばらになるので互角とはいえ指しにくいです。

③△3五歩に▲2六飛なら△2五歩▲同桂△5九角▲3七角△3六歩▲同飛△4三銀▲4五歩で、ソフトの評価値+145で互角。

この手順は▲2六飛で3六の地点をカバーしますが、△2五歩から動く展開でいい勝負のようです。

結局△3五歩もなかなかの手だったようで、見た目以上に油断ならない手のようです。

結局最初の局面図で▲4五歩で自信がなければ、先手は手待ちで駒組みを変えることになりそうです。

見た目以上に意外と大変だったのが参考になった1局でした。