継ぎ歩で力をためて指す

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲6六同銀と歩を取った局面。ソフトの評価値-788で後手有利。

先手が雁木に対して後手が右四間飛車からの展開です。

この局面は後手が1歩損ですが、7六に攻めの拠点の歩があるのと8筋の歩が切れているのが大きいようです。

6六の銀には8八の角のひもがついていますが狙われやすい銀なので、うまく手を繋げば後手が指せそうです。

先手からは1筋から攻めることができる形なので、この攻めがどの程度厳しいかが気になります。

実戦は▲6六同銀以下△8七歩▲同金△7七歩成▲同銀△6五桂で以下変化手順で▲7六歩で、ソフトの評価値-333で後手有利。

この手順は△8七歩▲同金とさせて先手の金を8筋にすることで後手の飛車が間接的に玉に直通すると思い指しましたが、思ったほどの成果は上がっていません。

後手は銀と桂馬の交換で駒得になりそうですが、先手陣が意外とすっきりした形でまた後手が攻めの手を探すといった形です。

△8七歩では△8五歩がありました。

△8五歩に▲1三歩成なら△同桂▲同香成△同香▲1四歩△同香▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲1四飛△8七香で、ソフトの評価値-1073で後手優勢。

この手順の△8五歩は力をためる手で、▲同歩なら△同桂で後手の攻めのスピードが速くなります。

先手は1筋から攻め込みますが後手は受け流すといった感じで、後手は△8六歩から1筋で入手した香車を△8七香と打ち込む展開です。

相手の攻めを利用して攻めの手を作るいう感じで、4四に角いるので▲1一飛成が王手になりません。

なおこの手順は自分が頭の中で考えると最後の△8七香という手が思いつかなかったのですが、なぜか頭の中では持ち駒に香車がなく桂馬になっていました。

このあたりも駒の交換があると正確に持ち駒に何があるか理解できていないので、長い読み筋が荒くなりがちです。

ここら辺も少し精度を上げないとなかなか強くなりません。

△8五歩に▲1三歩成△同桂▲2九飛なら△8六歩▲1四歩△6五歩▲1三歩成△6六歩▲2三と△1五香で、ソフトの評価値-924で後手優勢。

この手順は先手が▲1三歩成~▲2九飛として次に▲1四歩から攻め合いにでる手です。

後手は△8六歩~△6五歩と攻め合いに応ずる展開ですが、最後の▲2三とに△1五香で後手が指せているという感覚を理解するのが少し難しいです。

後手の3二の金が取られる形で先手の飛車が直通しており、4五に攻めの桂馬がいるのでうまくすれば先手の攻めが決まりそうです。

△1五香以下▲3二と△同玉と進みそうですが、先手から▲3三歩の叩きができないのでこれで後手が指せているようです。

ただし、この展開は後手が受け損なったらすっぽ抜けそうなのでなかなか選びづらいです。

後手が1筋の攻めに対応できるかが大事なようですが、△8五歩で力をためて指すという感覚は攻め急ぎを気をつける意味では覚えておいた方がよさそうです。

自分は受けが好きでないのですぐに攻めたい気持ちが強く、無理攻めみたいなところがあるので1手ためるという感覚を身につけたいです。

継ぎ歩で力をためて指すのが参考になった1局でした。

接近戦の玉への迫り方

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6八龍とした変化手順の局面。ソフトの評価値-997で後手優勢。

実戦は7九の龍を△6八龍と指せなかったので変化手順ですが、ここからの展開がよく分かりませんでした。

よく片方が優勢のような局面でそれでよしで終わることが多いのですが、その後はどのような構想で指すのかがよく分からないケースがあります。

本局の変化手順の△6八龍で後手優勢でも後手玉はそれなりに危ない形をしているように見えます。

△6八龍に気になる手が2つあったので調べてみます。

1つは△6八龍に▲2五桂です。

△6八龍に▲2五桂なら△2四歩▲3三桂成△3二飛で、ソフトの評価値-99971で後手勝勢。

この手順の▲2五桂は自分が最初に浮かんだ手ですがソフトの候補手にも上がっていない手で、悪手のようです。

▲2五桂は次に▲3三桂成が厳しく△同桂なら▲2一金以下詰みますし、△3三同銀なら▲3一馬と飛車が取れます。

このようなときに後手がどのように寄せるのかを考えていたのですが、寄せは浮かびませんでした。

ただし、▲2五桂に後手の手番なのでここで精度の高い手を指す必要があります。

▲2五桂に△2四歩が全く見えていませんでした。

△2四歩に▲3三桂成で後手がどうするのかが分かってなかったのですが、△3二飛がありました。

3三の地点で駒が取られたので3三の地点の駒を取ることを考えがちなのですが、そこで3二に地点の駒を取るというのが浮かびませんでした。

ちょっと意表をついた手の流れですが、△3二飛の意味も最初は分かっていませんでした。

△3二飛以下▲同銀成△5九角▲4八銀△同角成▲同金△2五銀まで詰みです。

角を取っても▲同銀成が後手玉が詰めろでどうするのかと思いましたが、△5九角がありました。

ここで先手の合駒が悪く▲4八桂があれば先手玉は詰まないのですが、残念ながら持ち駒に桂馬はありません。

ある意味これらは偶然が必要ですが、それでも読みの中では必要なのでそれを見越したうえで△3二飛としなければいけません。

▲2五桂は悪手だったとはいえその後の後手の指し方は鋭いです。

もう1つは△6八龍に▲3七桂です。

▲3七桂以下△9八龍▲2九金△3七角成で、ソフトの評価値-1638で後手優勢。

この手順もかなり興味深い展開です。

▲3七桂は2五の地点の補強で、ここに桂馬を埋めると簡単に先手玉を上部に引っ張り出せなくなります。

△9八龍とするのは香車を補充する手なので自然ですが、▲2九金とされると後手の2八の角が取られる形です。

それで△3七角成としましたが、これで後手が指せていると思っていませんでした。

この△3七角成は角が取られるので仕方なく指したようにも見えるのですが、そうでもないようです。

△3七角成に▲同金なら△2五桂で、ソフトの評価値-1265で後手優勢。

△2五桂に▲同玉なら△1八龍▲同金△2四香で詰みです。

△2五桂に▲3八金引なら△3二飛▲同銀成△5九角▲3七金△同桂成▲同金△2五金▲同玉△3七角成で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

△3七角成に▲同玉なら△3二飛▲同銀成△2五桂▲4七玉△6九角で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△2五桂とするのが相当厳しいようで、▲2六玉には△5九角があります。

よって▲4七玉としましたが△6九角で後手勝勢のようです。

これらの手順を見ると、先手玉の急所を攻めると意外と耐久性がないことに気がつきます。

それを見極めるのが難しいのですが、本局の指し手は調べておいてよかったです。

接近戦の玉への迫り方が参考になった1局でした。

寄せの形をイメージして指す

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲3八金とした局面。ソフトの評価値-1300で後手優勢。

4九の金が▲3八金とした形で、2八の角取りになっていますので後手は角の処置をどうするかという局面です。

角を逃げるなら△4六角成が自然でこれもソフトの候補手の1つでしたが、先手玉は1七の地点のルートが開けるので少し指しにくいかと思いました。

よって角を逃げるのでなく角にひもをつけた方がいいと思い△2九龍としましたが、この手はあまりよくなかったようです。

△2九龍に変化手順で▲3七桂△1九角成▲3九金打で、ソフトの評価値-660で後手有利。

この手順は△2九龍として▲2八金なら△同龍で受けにくいかと思いましたが、▲3七桂と打つ手がありました。

あまり利いているのかどうか分かりにくいのですが、2五の地点を補強するという意味のようです。

△1九角成に▲3九金打としてどちらかの龍か馬を取る形です。

これでも後手有利でまだ指せているようですが、形勢は接近したようです。

△2九龍では△6八龍がありました。

△6八龍▲2八金△同龍▲3八金△2五金で、ソフトの評価値-446で後手有利。

この手順は△6八龍として2八の角を守ると同時に緩い手を指せば△9八龍と香車を補充することができます。

先手玉が4段玉なので後手が香車をもつと△2四香のような筋が生じて攻めの幅が広がります。

△6八龍に▲2八金~▲3八金は強い受けで、ここで龍が逃げるのは自然ですがそれでは先手に手番が回ってしまいます。

▲3八金には△2五金がありました。

△2五金はやや特殊な手ですが、先手玉を上部に引っ張り出す狙いで香車が入れば△2四香と打つ筋があります。

△2五金以下▲同玉△1八龍▲2六玉△2四香▲2五歩△同香▲同玉△1七龍▲3五歩△同歩▲同玉△3七歩で、ソフトの評価値-3039で後手勝勢。

この手順は△2五金~△1八龍とする手で▲1八同銀なら△2四香で先手玉が詰みです、

よって△1八龍に▲2六玉とひきますが、△2四香と後手は接近戦に持ち込みます。

▲2五歩の合駒には△同香~△1七龍として玉を下段に落さないように攻めます、。

▲3五歩は3筋からの脱出を図った手ですが、△同歩が少し浮かびづらいです。

▲3五同玉には△3七歩と打つのが手筋で、▲同金だと3七の地点に移動できなくなります。

▲3七同金とさせても▲3六玉~▲4七玉のルートがあるのであまり関係ないと思いがちですが、そうでもなかったようです。

△3七歩に▲同金なら△2四銀▲3六玉△3二飛▲同銀成△2五角で詰みです。

この手順はうまくいきすぎですが、3三の銀のかげに隠れていた飛車が角を取って△2五角と詰ます手です。

▲3六玉~▲4七玉のルートを角で仕留めるということで難易度は高いですが、これくらいの終盤力の切れ味で一度は指してみたいです。

詰め将棋とは少し違う寄せの形をイメージするということですが、このあたりの棋力の向上は意外と難しいかと思っています。

たくさん将棋を指したり棋譜をみたりするしか方法はなさそうです。

寄せの形をイメージして指すのが参考になった1局でした。

自玉が危険でも踏み込んで指す

上図は、後手雁木に先手左美濃からの急戦の展開で△2四銀と打った局面。ソフトの評価値-56で互角。

▲1五角と5九の角が王手をした手に△2四銀と打った形です。

△2四銀は角取りの銀ですが、後手から△8八歩や△9九角成など厳しい手があります。

そのような意味で先手はゆっくりできない形です。

先手は飛車と角の攻めだけでやや単調ですが、なんとかうまく手を繋いでいきたいです。

実戦は△2四銀以下▲3三歩△4三銀で、ソフトの評価値-564で後手有利。

この手順の▲3三歩は一時的に後手の2二の角の利きを止めようとするつもりで指したのですが、△4三金とされるのをうっかりしていました。

これで先手の飛車の働きがかえって悪くなったのと、角と飛車のどちらかが確実に取られる形なので先手の失敗です。

▲3三歩では▲7四歩がありました。

▲7四歩に△8八歩なら▲7三歩成△8九歩成▲同玉△7七歩成▲4四桂で、ソフトの評価値+462で先手有利。

この手順は▲7四歩と桂取りに歩を打つ手ですが、この手が意外と厳しいとは全く思っていませんでした。

先手の飛車が後手陣に直通しているので▲3二飛成を実現したいです。

しかし現状は7二に飛車がいるので△同飛とされます。

よって後手の飛車の横の利きをずらすような攻め方を考えるというのが第一歩のようです。

ただし、△2四銀に▲8三銀と直接飛車取りに打つのは△4二飛で攻めがぱっとしません。

▲7四歩というのは一見攻めが遅いようでも、▲7三歩成とすればと金ができて桂馬を補充してしかも飛車取りになります。

と金は元々は歩なので、相手に渡しても駒の損得にほとんど影響はでないです。

▲7四歩に△8八歩と攻め合いにきましたが、この手は先手玉の近くの攻めなのでうるさいです。

8九の桂馬がいなくなると△7七歩成がかなり危険な形になります。

このあたりは先手の受け方が問われそうな形ですが、△8八歩に▲7三歩成とするのが驚きました。

先手の受け方が見えないと攻めに踏み込めないという理由ですが、△8九歩成に▲同玉とするのもさらに驚きました。

▲8九同玉とすると△7七歩成が次に△8八との詰めろになります。

それに対してどうやって受けるのかと思っていましたが、▲4四桂が詰めろ逃れの攻める手でした。

飛車とか角とか桂馬などの飛び道具は自玉に詰めろがかかっていても、詰めろ逃れの攻防の手などが生じることがあり、この▲4四桂もそのような類の手のようです。

このような展開は受けの力も必要ですが盤面全体を見ないと指せないようで、自分の棋力では全く思いつかなかったです。

▲7四歩に△1五銀なら▲7三歩成△4二飛▲5三桂で、ソフトの評価値+916で▲先手優勢。

この手順の△1五銀と角を取るのは自然な手で、人間的にはこちらの方を最初に考えがちです。

△2四銀と角取りに打った銀なので、できるだけ早く△1五銀と角を取るのは手の流れから言えば最初に考えやすいです。

ただし△1五銀というのはこの場合はやや疑問のようで、このようなところが将棋の難しいところです。

△1五銀に対して▲7三歩成がかなり厳しく、△同飛は▲3二飛成がありますので△4二飛としてと金より遠くに逃げますが、そこで▲5三桂が見えづらいです。

▲5三桂では▲5三銀の飛車取りが最初に浮かびがちなのですが、△9九角成とされる後手玉は飛車をとっても意外と寄らないようです。

△9九角成に▲4二銀成△同玉に▲4四桂とするのは△8八角~△4四角成で桂馬が抜かれてしまいます。

▲5三桂と金取りに打つのが盲点で、△5二金なら▲3二飛成△同飛▲4一金まで詰みです。

▲5三桂に△5二玉なら▲6一桂成△4三玉▲3五銀で、ソフトの評価値+1091で先手優勢。

この手順は後手は金を捨てて△4三玉から先手の飛車に接近する受け方ですが、▲3五銀と抑えて先手が指せているようです。

自玉が危険でも踏み込んで指すのが参考になった1局でした。

飛車を大きく使って攻めの手を作る

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀からの超速の進展で△2四同歩とした局面。ソフトの評価値+568で先手有利。

先手が▲2四歩と打った手に△同歩とした形です。

先手はここまで後手の飛車は抑え込んでいますが、4九に馬を作られ次に△4四歩から桂馬を取られる筋があります。

△4四歩~△4五歩が間に合ってくると桂損で先手が駒損になります。

そのような意味でこの局面は先手が何か手を作っていかないといけない形で忙しいですが、この局面は先手有利だったようです。

実戦は▲5四歩△同飛▲5五銀右△7四飛▲7七歩△5二歩で、ソフトの評価値-744で後手有利。

この手順は▲5四歩~▲5五銀右と動いていったのですが、△7四飛の王手に▲7七歩とすると先手は歩切れになりました。

以下△5二歩と受けられて▲5三桂成の筋を消されると、先手としては方針が立てにくいです。

何か手がありそうな感じはしていましたが、実戦はいまひとつだったようです。

▲5四歩では▲2九飛がありました。

▲2九飛△3八馬▲2四飛△2三歩▲8四飛△8三歩▲5四飛で、ソフトの評価値+766で先手有利。

この手順は▲2九飛と馬取りにする手ですが、後手の馬が逃げるとすれば△3八馬とするしかありません。

△3八馬とすると将来△5八馬とされることが一時的になくなったのが大きいです。

△3八馬とさせて▲2四飛として△2三歩に▲8四飛と後手の玉頭の歩を取る手がありました。

△8三歩は自然ですが、そこで▲5四飛と飛車にぶつける手が強い手です。

普通は居飛車対振り飛車の将棋では居飛車から飛車交換にする筋は少ないのですが、後手は3八の馬がやや遊んでいるのと先手は5三の地点に駒が多く利いているのが大きいようです。

▲5四飛に△5二歩なら▲9五歩△同歩▲9二歩で、ソフトの評価値+716で先手有利、

この手順の△5二歩は飛車交換を拒否する手ですが、かなりつらい手です。

△5二歩には▲9五歩と端に手をつけるのがいいようです。

先手は2筋~8筋~5筋~9筋と手をつけて飛車を大きく使っています。

9筋の後手玉の近くであり、桂馬と香車は金駒と違ってそこまで守りが強くないので先手が指せているようです。

▲5四飛に△5四同飛なら▲同歩△5二歩▲5三歩成△同歩▲同角成で、ソフトの評価値+1390で先手優勢。

この手順は後手が飛車交換に応ずる手で以下△5二歩と受けて辛抱します。

5三の地点には先手は角と桂馬が利いているので▲5三歩成から攻めていきますが、△同歩に▲同角成と角から攻めるのが鋭いです。

▲5三桂成と安い駒から成るのが自然ですが、△6一金と引かれたときにそこからまた手を作って攻めるのが少し明快ではないようです。

▲5三角成に△6一金としても▲4三馬で▲2一馬や▲5三桂不成など狙いが多いです。

▲5三角成に△5一金なら▲3二飛で、ソフトの評価値+1987で先手優勢。

▲5三角成に△同金なら▲同桂成で、ソフトの評価値+1335で先手優勢。

どちらの手順も先手が攻めており先手優勢です。

本局は飛車を大きく使う形だったのですが、やはり盤面全体をよく見ることが大事なようです。

飛車を大きく使って攻めの手を作るのが参考になった1局でした。

飛車を浮いて横に活用する

上図は、相居飛車からの進展で△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+703で先手有利。

この局面は先手の香得ですが、8二の成銀の働きはいまひとつです。

そのような意味でまだ大変な局面だと思っていましたが、先手有利だったようです。

早指しの対局では、どちらが形勢がいいかなど考える余裕がありません。

後手から△7五歩とされるのは先手にとって嫌な手で、いつでも△7六歩と突いてくる手があります。

対局中はそれがどの程度厳しいかがよく分かっていませんでした。

実戦は△7六歩以下▲7二角△7六歩▲同銀△5五角▲8一角成△9九角成▲9二馬で、ソフトの評価値+319で先手有利。

この手順は▲7二角として次に▲8一角成からさらに駒得を図る狙いだったのですが、△7六歩と突かれて▲同銀なら△5五角があることに気がつきました。

本来は玉の近くの香車を取られるのは危険なのですが、8二の成銀をぼろっと取られるのも痛すぎます。

よって▲8一角成と8二の成銀にひもをつける形で、以下△9九角成に▲9二馬として将来馬を引く形を目指しました。

▲7二角は失着だったみたいですが、その後の対応は自分としては珍しくまずまずみたいだったようです。

▲7二角では▲2六飛がありました。

▲2六飛に△7三桂なら▲7四角△3五角▲5六飛△4七銀▲9六飛△5七角成▲6八銀で、ソフトの評価値+1489で先手優勢。

この手順の▲2六飛は2筋の飛車を浮いて横に使う可能性のある手です。

自分は飛車を浮く形はよく指すのですが、逆に狙われて最悪飛車を取られるといったケースが多いです。

浮き飛車は歩超し飛車はうまく使わないと形勢を損ねることが多いので、活用するのにはかなり棋力がいる感じです。

本来飛車は遠くから睨む方がいいのですが、接近戦になると金駒などに狙われやすくなります。

本局はそこまで飛車が危険ではなさそうですが、相手の持ち駒に角がある場合などは要注意です。

△7三桂と遊んでいる桂馬を活用する手で次に△8五桂のような狙いですが、▲7四角がありました。

△8五桂を防ぎつつ5二の金や4一の角を狙う手で味がいいです。

▲7四角に△3五角とさっそく2六の飛車を咎めにきました。

▲5六飛に△4七銀~△5七角成がありますが、この場合は▲6八銀で先手が指せているようです。

▲2六飛に△7四角なら▲7三歩△同桂▲7二成銀△6三金▲8二角△6四銀▲9三角成で、ソフトの評価値+545で先手有利。

この手順の△7四角は6五の歩のかげに隠れた手で、4七の地点や2九の地点を睨んでいます。

先手は▲7三歩とするのが難しい手で、わざわざ相手の遊び駒の桂馬を活用させているという意味がありそうにも見えます。

△同桂とすることで▲7二成銀が桂馬取りになります。

以下△6三金に数の攻めに数の受けで対抗しますが、▲9三角成とした局面は先手が指せているようです。

本局は飛車を浮いてから場合によっては横に使ってその飛車を成る含みがある手でした。

2筋の飛車は2筋にこだわって動かさない指し方もありそうですが、横に使って活用するというどちらかというと振り飛車のような感覚で局面の形勢を保つという指し方のようです。

飛車を浮いて横に活用するのが参考になった1局でした。

玉を直接でなく遠回りに攻める

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車からの進展で、▲5五銀と打った局面。ソフトの評価値-1259で後手優勢。

後手が△4六金と打った手に▲5五銀打と打ってきた形です。

後手は角と5四の桂と4六の金で攻めていますがもう一押しがほしい形です。

うまく攻めれば先手玉を寄せ形にもっていけそうですが、やや攻めが細いのでどのように手を繋げるかが意外と難しいと思っていました。

実戦は▲5五銀打に△2七銀▲4八玉で、ソフトの評価値-1302で後手優勢。

この手順の△2七銀は金駒を反対側に玉をもっていくつもりで指しました。

金駒がいない玉は守りが薄いということで先手は▲4八玉と寄ったのですが、意外にもこれはあまりよくなかったようで後手の攻め駒に逆に近づいたようです。

△2七銀には▲同玉として△4七金に▲3九桂で、ソフトの評価値-1010で後手優勢。

玉が薄いので簡単に寄せられそうな気もしますが▲3九桂と金取りに受けられると、後手も金駒だけの攻めなので意外とぎりぎりです。

ソフトは△2七銀は推奨していませんでした。

△2七銀では△4七金がありました。

△4七金▲同玉△6六桂▲同銀△7六銀で、ソフトの評価値-1220で後手優勢。

この手順は△4七金とあっさり金を取る手で▲同玉に△6六桂と銀と取ります。

先手は△6六桂に色々な取り方がありますが、▲同銀には△7六銀とするのが少し見えづらいです。

後手は持ち駒に金駒しかなく飛車が攻めに使えていませんのでやや単調ですが、先手の7七角を狙いに攻めるのがよさそうでした。

先手玉を直接攻めるのはとっかかりがないので、少し遠回りになりそうでも駒得を目指しています。

△7六銀以下▲7五桂△7七銀不成▲8三桂成△6八角▲7一飛△3二玉▲2四桂△同歩▲同歩△3七金で、ソフトの評価値-99982で後手勝勢。

この手順も興味深く早指しではまず指せない感じです。

後手の△7六銀に受けてもきりがないということで▲7五桂としましたが、そこで△7七銀不成と踏み込んで角を取ります。

先手は▲8三桂成と飛車を取りますが、そこで△6八角がありました。

△6八角は飛車取りですが、4六の地点から金駒を打つ狙いかと思っていました。

しかし金駒が2枚だけだとまだ先手玉は詰みません。

先手は▲7一飛と王手をしますが、△3二玉と玉を逃げます。

本来は5一に合駒をすれば手堅いのですが、安い駒がなく金駒を打っては攻めの戦力が少なくなります。

よって△3二玉としましたがこの形も決して安全ということはなく、先手に駒がたくさんあると3三の地点から王手をするような筋もあり油断できません。

△3二玉に▲2四桂の王手もあり、△同歩▲同歩の瞬間は後手玉に詰めろがかかっています。

▲2四同歩には△同角成とする手もありそうですが、△3七金として詰ましにいくのが見えづらいです。

▲2四同歩の形が受けなしなら詰ましにいくしかないので考えるかもしれませんが、受けることもできる局面で△3七金は見えづらいです。

△3七金に▲5六玉なら△4七銀で詰みです。

△3七金に▲同玉なら△5九角成▲4八銀△2五桂▲4七玉△4八馬▲同玉△3七銀▲5七玉△4六銀打▲5八玉△4八飛▲6九玉△6八銀成まで詰みです。

このような終盤力があればいいのですが、急所を外すともつれるようで時間が短い将棋でも手が見えるようにしたいです。

玉を直接でなく遠回りに攻めるのが参考になった1局でした。

少し指しにくい指し方で辛抱する

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車からの進展で、▲7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+56で互角。

後手が△7三銀からの超速を狙った手に先手が金駒を押し上げた形になったので、後手は急戦を断念しました。

後手が急戦を断念しても千日手模様にして先手に動いてもらうようにしました。

後手の作戦的には面白くないのかもしれませんが、先手に打開してもらうというのもそれなりプレシャーがあるかと思って選択しました。

先手の▲7五歩は軽いジャブですが、後手の桂頭を狙う手です。

8四に飛車がいるので桂頭は現状守られているのですが、7四の地点に空間があくと後手もしても嫌な形です。

対局中はできるだけ早めに7三の桂を捌いた方が後手は桂馬の負担がなくなると思って△6五銀としましたがあまりいい手ではなかったようです。

実戦は▲7五歩以下△6五銀▲同銀△同桂に変化手順で▲5六金寄で、ソフトの評価値+391で先手有利。

この手順は銀交換になって桂馬が5段目まで跳んで悪くないかと思っていましたが、この場合は▲5六金寄という手がありました。

▲6五金と桂馬を補充すると同時に先手の6八の角の利きが通り将来▲2四角のような筋も生じます。

普通は守りの金が玉より少し遠くなるのは玉が薄くなってよくないことが多いのですが、▲5六金寄はそこまで違和感はないようです。

▲5六金寄に△8八歩とするのは後手が歩切れになって指しにくいです。

また△8八角成として△9八馬や△8九馬と桂馬や香車を拾う手もありそうですが、馬の働きが一時的に弱くなりそうなので少し選択しづらいところはあります。

最初の局面図からの▲7五歩に△同歩とする手がありました。

▲7五歩△同歩▲7七角△7六歩▲7五銀で、ソフトの評価値+77で互角。

この手順は△7五同歩と辛抱する手で、これで局面が落ち着けば後手も少し楽になります。

△7五同歩に▲7七角が見えづらい手です。

▲7七角に△7六歩として先手の角が逃げると先手が手損になるように見えます。

そのような意味で▲7七角は指しにくいのですが、後手の2二の角が浮いている形なのでそれを狙うという意味もあるようです。

2二の角が浮いているのは数手前に後手が3二の玉を△4一玉と引いたためこのようになりました。

△7六歩とした手には▲7五銀という大技がありました。

一時的に銀のただ捨てなのですが、飛車取りと角取りになるのが狙いです。

▲7五銀に△同銀なら▲8四飛△同銀▲2二角成で、ソフトの評価値+2766で先手勝勢。

これが先手の理想的な展開で、飛車と角が捌けて次に▲3一飛の詰めろなので先手勝勢です。

▲7五銀に△7七歩成なら▲8四銀△6五桂▲7五銀△5三銀▲7四飛△6七とで、ソフトの評価値+127で互角。

この手順は△7七歩成として飛車と角の交換になります。

後手は一段玉なので飛車に弱い形ですが、将来△5一歩として辛抱する指し方です。

どこかのタイミングで△3二玉と態勢を立て直すこともありそうで、これでどうかという形です。

飛車を渡すのはやや不本意ですが、本局場合はやむを得ないようです。

本局はあまり見ないような形からの動きなのであまり参考にならないかもしれませんが、このような展開もあると理解できたのはそれなりに大きいです。

少し指しにくい指し方で辛抱するのが参考になった1局でした。

相手玉にまだ寄り筋がなくても勝勢

上図は、相居飛車力戦形からの進展で△7六歩と打った局面。ソフトの評価値+1870で先手優勢。

局後の評価値を見るとかなり先手優勢で、むしろ勝勢に近いような形勢でした。

しかし、対局中は相当先手がまずいと思っていたのでこの局面も全く形勢判断ができていませんでした。

昔から自玉を攻められるのはまずいと思う傾向で、相手の攻めに対して受けが対抗できるのであれば有利になるのですが、その手順が見えないとかなり形勢を悲観しているようです。

本局は先手が攻められているのに対して、後手玉への攻めがいまひとつな感じです。

△7六歩の時点では先手が桂得ですが、7七の桂馬は取られそうです。

また▲6三馬とする手もありそうですが、△7七歩成▲同銀△6五飛とされると以下△6三飛で馬が取られます。

また先手が後手玉を攻めようと思っても戦力不足で駒が足りません。

そのような意味で、先手が慌てて手を作ろうとするとかえってまずいようです。

実戦は▲4三歩だったのですがこれも慌てて指したような手で指し手に全く余裕がありません。

棋力の部分もそうですが、メンタル面ももう少し強くしないと将棋が単調になりやすいです。

▲4三歩では▲8三成桂がありました。

▲8三成桂△5一角▲1一と△7四銀で、ソフトの評価値+1766で先手優勢。

この手順は▲8三成桂とする手で、この手は全く見えていませんでした。

後手は△5一角と逃げるのですが、これで角の攻めの利きが止まります。

△5一角の次の手が難しいと思っていたのですが、▲1一とで香車を補充する手がありました。

と金で香車を取るのは自然なのですが、対局中は盤面の左ばかりを意識して右側は全く見えていませんでした。

後手は△7四銀と遊んでいる銀を攻めに活用してきますが、この手は△8三銀と成桂を取る狙いもあります。

現状この局面を見ると後手から△6六歩と打たれる筋や△7七歩成と桂馬を取られる筋はあるのですが、持ち駒は歩だけなのですぐに先手玉が寄せられるというのはなさそうです。

先手玉は3段玉だから少し危険なようにも見えるのですが、これが2段玉だったらそこまでは感じないようです。

△7四銀以下▲5六香△6六歩▲6八玉△8三銀▲5四香△4四銀上▲9一馬で、ソフトの評価値+2264で先手勝勢。

この▲5六香は補充した香車を使う手で、金取りと同時に5筋の受けにも役立っているようです。

後手は△6六歩と歩を叩いてきましたが、▲6八玉とされると攻めの手が続かないようです。

△8三銀は桂馬の補充ですが、▲5四香で金を補充します。

▲5四香に△同歩なら▲同馬が攻防の位置になるので△4四銀上としましたが、さらに▲9一馬と香車も補充します。

この局面はだいぶ先手が駒得をしたのですが、後手玉はまだ詰むまでには手数がかかります。

しかしこの局面は先手勝勢のようです。

自分は評価値が勝勢というとつい相手玉に寄り筋があると思ってしまうのですが、寄り筋までまだ手数がかかるような局面でも駒得や玉の固さや駒の働きによっては形勢が大差で勝勢ということもあるようです。

駒得なので相手の攻めをあまして受けて、その反動で攻めて勝つというイメージのようです。

このあたりの感覚を身につけないと指し手の幅が広がらないようです。

時間のないような将棋だと、このような局面も慌てて指して形勢を損なうということも多いので少しずつポイントを上げるような気持ちで指した方がいいのかもしれません。

相手玉にまだ寄り筋がなくても勝勢なのが参考になった1局でした。

形勢判断が全くできていない玉形

上図は、相居飛車力戦形からの進展で△7二飛とした局面。ソフトの評価値+1042で先手優勢。

先手が▲7四桂と飛車取りに桂馬を打った手に8二の飛車が△7二飛とした形です。

先手の玉が4段目まで上がって守りの金駒から随分離れており浮いた形です。

駒割りは金と銀の交換でほとんど駒の損得はない状態です。

また後手玉に対する攻めはまだできておらず、先手の飛車の働きもいまひとつです。

そのような意味で対局中は先手が相当悪いと思っていましたが、局後の検討で先手優勢だったのは驚きました。

形勢判断が全くできていなかったのですが、先手玉の受けの形を相当悲観していたようです。

先手優勢の理由を考えたのですが、後手の攻めに対して正確に指せば受け止めることができ寄せられる玉ではないみたいです。

相手に攻めてもらった反動で逆に手を作って自然に対応すればいいみたいです。

ただし、玉の薄い形は受け損なうと寄せられやすいので慎重になります。

後手の△7二飛は次に△7四飛で▲同歩はできませんので事前に受ける必要があります。

実戦は△7二飛以下▲6三角△7一飛▲6七玉で、ソフトの評価値+396で先手有利。

この手順は▲6三角として△7四飛に▲同角成の受けを用意しながら△7一飛に▲6七玉として後手の角の利きから逃げた形ですが、指し方としてはいまひとつだったようです。

▲6七玉としても後手の7六の歩は残っているのと、まだ△6六歩からの攻めが残っているので最初の局面図よりむしろ実戦の手順の方が玉が危険だった可能性があります。

▲6三角では▲7六玉がありました。

▲7六玉△7三桂▲6三角で、ソフトの評価値+1189で先手優勢。

この手順は▲7六玉と後手の角の利きを外す受け方で、△7四飛には▲同歩とできます。

後手の△7三桂は次に△6五金と金を攻めに使う手ですが、反面後手の飛車の利きが止まりました。

6五の地点を受けるなら△7三桂に▲7七桂ですが、以下△6五桂▲同桂△6四銀で、ソフトの評価値+682で先手有利。

この手順は桂馬の攻めには桂馬の受けでこれもありそうですが、後手は△6五桂と捨ててから△6四銀とすると次に△6五銀と△7五銀の両方を受けるのは難しいようです。

元々浮いたような玉なのであたりが強い受け方になると危険度が増してきます。

先手玉はまともに受けるより受け流すような受け方がよさそうで、△7三桂に▲6三角と攻め駒を責めるのがよさそうです。

▲6三角以下△6五金▲7七玉△7一飛▲6二桂成△2一飛▲6八玉で、ソフトの評価値+1233で先手優勢。

この手順は▲6三角に△6五金として攻めてきますが、▲7七玉とされると金駒に近づいて逆に守りがしっかりした感じです。

△7一飛に▲6二桂成として△2一飛とさせると後手は飛車を攻めに使うのができなくなります。

△2一飛に▲6八玉と引いて局面が少し落ち着きました。

先手は後手の攻め駒を責めただけですが、6二に成桂がいることで後手玉は少し危険になったようです。

また次に先手から▲7四角成のようなもたれる指し方があるので後手も忙しくなってきます。

忙しくなってくるのですが、先手玉は深い形になったので簡単には寄りません。

やはり後手は飛車が活用ができていませんので、攻めが細くなったようです。

今回の内容は自分にとってかなり難易度が高かったのですが、これが対局中に理解できるようにしたいです。

形勢判断が全くできていない玉形が参考になった1局でした。