受けやすい形をイメージする

上図は、先後逆で先手三間飛車からの進展で▲5二歩と打った局面。ソフトの評価値-1184で後手優勢。

駒割りは飛車と銀の交換で後手が駒得でしかも穴熊なので後手優勢のようです。

ただし、先手玉はしっかりしており後手からの攻めがまだないのと後手の穴熊も2枚の囲いのでそこまで堅くありません。

穴熊の一番嫌な展開は先手からの金駒の攻めで、穴熊の守りの金駒が薄くなる展開です。

特に▲5二歩と垂らしてと金ができて穴熊に寄せてくると金駒と交換になるケースがあります。

後手としてはそれは最低でも避けたいところですが、受け方を間違うととこのような展開になりやすいです。

実戦は▲5二歩に△7四歩と突いたのですが以下▲4一銀で、ソフトの評価値-891で後手優勢。

この手の△7四歩は角取りで将来▲7三桂成のような手で歩を補充されるのをきらった手のつもりでしたが、▲4一銀と引っかけられました。

▲5二歩の瞬間が後手の飛車んぼ利きが止まっているのをうっかりしていたので▲4一銀とされると先手が食いつきやすい形になったようです。

これでも後手優勢だったようですが、気分的には全く冴えません。

受け方がまずいとこのような展開になりがちです。

▲5二歩には△同飛とする手もあったようですが、ソフトの候補手に上がっていませんでした。

▲5二歩△同飛▲4一銀△8二飛▲3二銀成△同飛▲5三金△同金▲同角成△4二金▲5四馬△9九角成▲8一馬で、ソフトの評価値-1136で後手優勢。

この手順の△5二飛はあまり考えませんでしたが、将来の▲5一歩成のと金の卵を取る手です。

ただし、▲4一銀の割打ちの銀があるので後手玉は少し守りが薄くなります。

以下金と銀の交換から▲5三金と張り付く手で、先手の角が馬に成り込みます。

後手も△4二金と馬取りに金を埋めて、以下先手は桂馬を取って後手は香車を取る展開です。

一時的に後手玉が薄くなったものの、と金攻めがなくなったのと金を埋めることができて先手の馬が一時的に穴熊から離れたのでこの展開もあったようです。

ソフトは▲5二歩に△9九角成を推奨していました。

▲5二歩△9九角成▲4一銀△3三馬▲3二銀成△同馬▲5一歩成で、ソフトの評価値-1310で後手優勢。

この手順の後手は△9九角成と香車を補充して馬を作る手です。

以下▲4一銀には△3三馬と自陣に引き返します。

馬は守りの金駒3枚くらい堅いという格言も聞いたことがありますが、この手が価値が高かったようです。

▲5一歩成でと金ができて後手もそれなりに嫌な形ですが、ここで後手の手番なので有効な手を指したいです。

後手は厳しい攻めをして駒を渡すと反動がきつくなるので、このあたりの匙加減が難しいです。

たとえば銀を渡すと▲4一銀のような筋です。

▲5一歩成に自分は△6四香が最初に浮かびましたが、この手はソフトの候補手に上がっていませんでした。

△6四香は攻めというより先手の角の利きを止める手です。

△6四香以下▲8六角△8四歩▲7三桂成△同金▲5三歩で、ソフトの評価値-1053で後手優勢。

この手順の△8四歩は催促ですが、▲7三桂成~▲5三歩がうるさいです。

と金が2枚できる形は後手優勢でも、自分の中では勝てるイメージがありません。

なお▲7三桂成に△同桂なら▲5三歩のと金攻めは防げますが、△7三同桂以下▲7四歩△同金▲7五歩△8五金▲7四歩△8六金▲7三歩成で、ソフトの評価値-1310で後手優勢。

この手順も後手優勢のようですが、自分の中ではいまひとつすっきりしていません。

なおソフトは▲5一歩成以下△7七飛▲6四歩△5三金▲5七角△8四歩▲6三金△4四金▲7三桂成△同桂▲5二と△5五桂で、ソフトの評価値-1346で後手優勢。

この手順は△7七飛と催促する手で以下先手も▲6四歩から攻めてきますが、新たにと金ができる攻めではないので後手も少し受けやすくなります。

最後の△5五桂で後手優勢のようで、先手の持ち駒は歩だけなのでやや戦力不足です。

先手からは▲5三金~▲4二とのような攻め筋は残っていますが、後手も馬と飛車が守りに利いているのですぐにはつぶれないようです。

また△3三銀打や△3一銀打と自陣に埋める手もありそうです。

後手は全く攻められることなく指し手を進めるのは無理みたいですが、少しでも受けやすい形にしておきたいです。

受けやすい形をイメージするのが参考になった1局でした。

先を見通して銀ばさみに応じる

上図は、先後逆で先手三間飛車からの進展で▲6五歩と突いた局面。ソフトの評価値-252で互角。

後手は居飛車穴熊に囲い先手は7筋の歩を交換した形です。

後手の△6四銀の形は先手が3間飛車によく出る形で、4二の角と連動して7筋と8筋を抑え込む狙いです。

▲6五歩はやや突っ張った手でソフトの候補手には上がっていませんでしたが、狙い筋の1つです。

後手の6四の銀を銀ばさみにする狙いで後手としても気になる手の1つです。

実戦は▲6五歩に△5三銀と引きましたが、ソフトの評価値-57で互角。

この△5三銀は形を崩さないという意味では無難だったですが、やや面白くなかったようです。

△5三銀と引くことで手損になるのと▲6五歩と突かせたのがどちらがいいかということですが、以下▲7五飛~▲7七桂~▲8五飛のような狙い筋があったようです。

これは飛車交換になって先手の桂馬が捌ける形なので、後手が居飛車穴熊でも面白くなさそうです。

また▲6五歩に△7五銀もありそうですが、▲4五歩△8六歩▲4六角△8三飛▲7六歩で、ソフトの評価値-41で互角。

この手順は後手は銀を進出させますが、先手も▲4五歩~▲4六角と後手の飛車のコビンを狙う筋があり、以下▲7六歩と銀取りに打たれると銀の活用に悩みます。

後手は銀損でと金と作ることも可能ですが、現実的に銀損はそれなりに痛いです。

▲6五歩に△同銀がありました。

△6五同銀に▲7五歩なら△3三角▲7七角△5五歩で、ソフトの評価値-231で互角。

この手順の△6五銀は消去法でいったらこの手しかないのですが、いかにも銀が取られそうな形です。

△6五同銀だと銀を千鳥に使うことが難しくなるのである程度の見通しがないと指せません。

ただし、先手も銀を取るのに手数がかかるのと歩が1枚しかないのでただで銀を取るというのは難しいようでした。

△6五同銀に▲7五歩として銀ばさみで次に▲7七桂が狙いになります。

歩があれば次に▲6六歩ですが先手は歩切れです。

△3三角は▲7七桂なら△6六銀がありますので、△3三角には▲7七角とします。

▲7七角に△同角成なら▲同桂で後手の銀が取られる形で、以下△6四歩としますが▲6五桂△同歩▲7四歩で先手の駒が捌けてしまいます。

▲7七角には△5五歩が気がつきませんでした。

△5五歩は次に△5六歩とする手があります。

△5五歩に▲同角なら△同角▲同歩△8八角▲5九飛△9九角成で、ソフトの評価値-646で後手有利。

この手順は角交換から△8八角がありました。

後の▲6六歩の銀取りには△同銀▲同銀△同馬で銀はただで取られません。

よって▲5五同歩としますがそこで△8六歩がありました。ソフトの評価値-160で互角。

この△8六歩は微妙なタイミングですが、これが意外とうるさいようです。

先手から次に▲6六歩と銀を取る手があるので後手はゆっくりはできません。

△8六歩に▲同角なら△5五角▲7七角△4六角で、ソフトの評価値-495で後手有利。

この手順はややうまくいきすぎですが、先手の角の利きがそれると△5五角~△4六角の筋があります。

△8六歩に▲同歩なら△8八歩▲同角△8六飛で、ソフトの評価値-267で互角。

△8六飛に▲7八飛なら△8七飛成▲6六歩△5六銀で、ソフトの評価値-1624で後手優勢。

△8六飛に▲7七角なら△8七飛成▲8八歩△8五龍▲6六歩△7六銀▲同銀△同龍で、ソフトの評価値-234で互角。

これらの展開を見るとやはり最初の局面図から△6五同銀は有力だったようです。

先を見通して銀ばさみに応じるのが参考になった1局でした。

馬を作って手を繋げる

上図は、角換わりからの進展で△5一同金とと金を取った局面。ソフトの評価値+154で互角。

先手が早めに仕掛けた展開で、駒割りは飛車と銀の交換になってます。

先手からは▲6三桂という手がありますが、5四の銀が取られそうな形なので少し悩みます。

また先手はゆっくりしていると後手は指したい手がたくさんあるので何とか手を作っていきたいところです。

実戦は▲5三銀成でしたがうまくいきませんでした。

▲5三銀成では▲6三桂がありました。

▲6三桂△7二玉▲5一桂成△5四歩▲6一角成△6三玉▲7一馬で、ソフトの評価値+140で互角。

この手順は▲6三桂から攻める手で 金と銀の交換になりますが、▲6一角成と王手で馬を作れるのが大きかったようです。

ただし、先手は馬と成桂と持ち駒の金の3枚の細い攻めになります。

△6三玉に▲7一馬と飛車取りにするのが継続手だったようです。

後手の飛車が横に移動すると▲8一馬と桂馬を取られますので普通は△8四飛とします。

▲7一馬△8四飛▲5三金△7三玉▲6九玉で、ソフトの評価値+221で互角。

この手順は△8四飛に▲5三金と打つのが少し重たい手です。

▲5三金に△6四玉なら▲6二馬△8三飛▲6六銀で、ソフトの評価値+578で先手有利。

この手順の△6四玉はやや危険みたいで、▲6二馬~▲6六銀とするのがうまいようです。

先手は駒不足なので7七の銀を活用する▲6六銀が継続手で、△5三飛には▲6五銀△同玉▲5三馬があります。

よって▲5三金には△7三玉とします。

△7三玉に▲6二馬△8三玉▲8四馬△同玉に▲8二飛が浮かびますが、△同角と取られてしまいます。

そのような意味で先手が攻めの手を継続するのが難しいと思っていましたが、▲6九玉と自陣に手を入れる手がありました。

自分はこの▲6九玉は全く浮かびませんでしたが、4九の金が浮き駒になるので指しにくいです。

▲6九玉に△2九飛なら▲6二馬△8三玉▲3九金△1九飛成▲2九歩△7三銀▲7一馬△7二銀▲4七歩で、ソフトの評価値+102で互角。

この手順は自分が最初に浮かんだ手ですが、△2九飛は4九の金が浮いているので指したくなります。

△2九飛に▲6二馬とするのが浮かびませんでしたが、△8三玉に▲3九金と壁を作る受け方です。

本来は守りの金は玉の近くにいた方が玉が堅いのですが、▲3九金~▲2九歩と龍の利きを止めるような受け方もよく見られます。

△7三銀の馬取りで手順に後手玉が堅くなったようですが、▲7一馬と潜り込んで以下▲4七歩と後手の角の処置を聞く手でいい勝負のようです。

これらの展開を見ると最初の局面図からは▲5三銀成より▲6三桂の方がよかったようです。

馬を作って手を繋げるのが参考になった1局でした。

最終盤で盤上に駒を埋めて戦力を増やす

上図は、相居飛車からの進展で△5六歩と突いた局面。ソフトの評価値+4675で先手勝勢。

先手が▲2九馬と王手をした手に△5六歩と突いた形です。

5段目の中段玉というのは寄せにくい形で、定形になりにくくつかみどころが分かりにくいです。

そのため指し手がぶれることが多くなり、それが最終盤になると形勢に大きく影響します。

実戦は△5六歩に▲同歩だったのですが、以下変化手順で△5七歩▲同玉△2五銀で、ソフトの評価値-1467で後手優勢。

この手順の▲5六同歩は次に▲5七桂からの詰めろで冷静な手かと思っていましたが、△5七歩が敵の打ちたいところに打ての手で、以下▲同玉に△2五銀と飛車を取られると後手玉への詰み筋が消えて後手良しになっていました。

最終盤で甘い手を指すとこのようになるという典型ですが、このあたりの手の精度が荒いと勝てそうな将棋も勝てなくなります。

このあたりを何とかしたいと毎回思うのですが、これが簡単ではありません。

▲5六同歩では▲4六金がありました。

△5六歩に▲4六金△6四桂で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手の▲4六金は詰めろです。

▲4六金に△2五銀なら▲5六金で、ソフトの評価値+99992で先手勝勢。

▲5六金に△5四玉なら▲4三銀△同金▲6五金△5三玉▲5二金まで詰みです。

この手順は▲4三銀と先に銀を捨てるのが急所で、▲6五金から追うと△5三玉▲5二金△4三玉で後手玉が詰まなくなります。

▲5六金に△同飛なら▲同馬△7六玉▲6六飛△8五玉▲8六銀まで詰みです。

この形は6一に馬がいるので9四の地点に利いているのと、5六に馬がいるので7四の地点に利いています。

馬とか角の利きをうっかりしやすく、▲8六銀で詰みというのが自分は見えていませんでした。

このような手が見えていないと読みを断念せざるを得ないことになりがちです。

▲5六金に△6四桂と受けて5六の地点を補充する受けでまだ大変そうでも、評価値は50000の大差で次の手が決め手でした。

△6四桂以下▲6九桂で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

△6四桂と受けたことで先手玉も少し安全になりますが、まだ△2五銀と飛車を取る手が残っているので先手もある程度厳しい手が必要です。

▲6九桂と王手をせずに守りの金を攻める手がありました。

▲6九桂に△7八金なら▲7七桂打△同金▲同桂△同飛成▲5六金で、ソフトの評価値+99992で先手勝勢。

▲5六金に△5四玉なら▲6五金△5三玉▲4三金△同金▲5二金まで詰みです。

▲5六金に△7六玉なら▲6五銀△8五玉▲9六金まで詰みです。

▲5六金に△同桂なら▲同馬△7六玉▲6五銀△8五玉▲9六金まで詰みです。

▲6九桂に△2五銀なら▲7七桂で以下△同飛成なら▲5六金以下詰みです。

最初の局面図から▲4六金とか▲6九桂とかで、盤上に駒を埋めて戦力を増やすという感覚が大事だったようです。

最終盤で盤上に駒を埋めて戦力を増やすのが参考になった1局でした。

最終盤の寄せ方

上図は、相居飛車からの進展で△5三玉とした局面。ソフトの評価値+4675で先手勝勢。

先手が▲6一角と打った手に5二の玉が△5三玉とした形です。

数手前に先手が確実な寄せを逃がしてもつれてきたのですが、まだこの局面は先手がよかったようです。

しかし後手の桂馬があるので△4六桂の筋△2五銀と飛車を取る手が残っているのと、、後手玉に即詰みがあるかどうかが分かりにくいのでかなり面倒です。

△5三玉に▲2六飛と逃げる手も有力だったようですが、以下△4七銀成▲同玉△2六飛と飛車を抜かれるのが気になります。

これでも先手がまだいいようですが、△3五桂の王手がいつでもあるのであまりいい実感がありません。

なお実戦は△5三玉に▲6二銀で、ソフトの評価値+1495で先手優勢。

この局面もまだ先手優勢がいいようですが、手の流れからするとかなりまずいです。

終盤で手が見えないと将棋がもつれてくるという典型的なパターンです。

△5三玉には2通りの有力な手がありました。

1つは△5三玉▲4三銀です。ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この▲4三銀は、自玉にまだ即詰みがないので詰めろをかける手です。

この手はかなり難しい印象ですが、後手は詰めろを受ける必要があります。

▲4三銀に△同金なら▲6二銀△5四玉▲4三角成△同玉▲2三飛成で、ソフトの評価値+99984で先手勝勢。

この手は△4三同金に▲6二銀と攻め駒を埋めるのがうまい手で、△5四玉に▲4三角成が上部脱出を防ぎます。

△4三同玉に▲2三飛成が一間龍の形なります。

▲2三飛成に△3三桂なら▲5三金△同銀▲同銀成△同玉▲3三龍△5四玉▲4四金△6五玉▲6三龍△6四歩▲5四銀△6六玉▲6四龍まで詰みです。

この手順の▲2三飛成に△5四玉なら▲6三龍で△同玉なら▲6四金からの並べ詰みで、先手の持ち駒に金が3枚ある形なので詰みです。

なお▲4三銀では▲4三金もありそうですが、途中まで同じような手順も▲2三飛成に△5四玉とした形は以下▲6三龍△同玉としても、先手の持ち駒が金金銀では意外にも後手玉は詰まないようです。

ちょっとした形の違いのようですが、難易度が高すぎるため指運みたいなところはあります。

どちらにしても▲4三銀や▲4三金は以下後手玉に詰みがあれば運がいいという手の部類でになりますが、やや下駄を預けるような手になります。

もう1つ有力な手は△5三玉に▲7三銀です。

この手の▲7三銀は▲4三銀や▲4三金のような鋭さはないですが、6四の地点の攻めの拠点を増やしています。

▲7三銀はここから7手詰めの詰めろですが、自分は分かりっていませんでした。

▲7三銀は▲4三金からばらして詰みなのが浮かびましたが、まだ明確な手順がありました。

▲7三銀に△6六飛なら▲4三金△同金▲5四銀△同玉▲6四金△同歩▲同銀成まで詰みです。

この手順は▲4三金~▲5四銀と捨てるのがうまい手で、△同玉に▲6四金から詰みです。

手順が分かればなるほどですが、目の付け所が大事なようです。

最初の局面図からはまだ先手が指せていましたが、個人的には▲4三銀が浮かぶのが理想で、悪くても▲7三銀が指せるようにしたかったです。

最終盤の寄せ方が参考になった1局でした。

最終盤は確実な手から考える

上図は、相居飛車からの進展で△3六銀と打った局面。ソフトの評価値+9076で先手勝勢。

△3六銀は飛車取りですが先手玉に詰めろはかかっていません。

そのような意味で後手玉に確実に迫ればよかったのですが、先手の持ち駒がたくさんあってひょっとしたら後手玉に詰みがあるかと思うと方針がぶれます。

実戦は△3六銀以下▲4四桂△同銀▲6一角△5三玉で、ソフトの評価値+3006で先手勝勢。

この手順の▲4四桂は詰みと読み切った訳ではなく、うまくいけば詰みかなどと希望的な感覚で指した手です。

自玉が受けなしならこのような手も仕方ないのですが、自玉に詰めろはかかっておらず△2五銀と飛車を取られても先手玉が詰むかどうかが分からない局面で駒を渡すのは危険でした。

詰将棋を解くようになるとつい実戦で最初から詰み筋を考えたくなるのですが、△3六銀の局面は後手玉に即詰みはありませんでした。

直感が悪いと短い時間で軌道修正して別の手を選択するというのは難しいです。

▲4四桂では▲6二銀がありました。

▲6二銀に△4二玉なら▲5一角△3一玉▲4二金で、ソフトの評価値+99975で先手勝勢。

この手順の▲6二銀は、次に▲5三銀打△4一玉▲3三桂△同金▲4二金までの詰めろです。

後手の△4二玉は早逃げですが、▲5一角~▲4二金の詰み筋に入りました。

この▲4二金からの詰まし方は手数がかかるのと、先手の金駒が足りているかが心配なところはあります。

変化が多少ありそれなりに難しいので、▲4二金では▲3三歩が実戦的かもしれません。

▲3三歩は金駒を渡さずに詰めろが続く形なので、このような手も知っておくだけでも損はなさそうです。

▲4二金に△2一玉なら▲3二金△同銀▲2三飛成△同銀▲2二銀△同玉▲3三金△1三玉▲2三金△同玉▲2四歩△1二玉▲2三金△2一玉▲2二銀まで詰みです。

この手順は▲2三飛成が少し難しいのと3六に銀がいるので▲2五桂の筋が効かないのがうっかりしやすいです。

▲4二金に△同金なら▲同角成△同玉▲5三金△3二玉▲4三金△同玉▲2三飛成で、ソフトの評価値+99986で先手勝勢。

▲2三飛成に△5四玉なら▲5三龍△6五玉▲6三龍△6四歩▲5四銀△6六玉▲6四龍まで詰みです。

この手順は龍を追い廻す手ですが、中段玉を寄せるのは慎重になります。

▲2三飛成に△3三金なら▲5三銀成△同玉▲3三龍△5四玉▲4四金△6五玉▲6三龍△6四歩▲5四銀△6六玉▲6四龍まで詰みです。

この手順は▲5三銀成~▲3三龍の一間龍の筋がうまいです。

最初の局面図から▲6二銀に△4二玉なら▲5三角で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手の△4一玉も詰めろ逃れですが▲5三角がありました。

相手に駒を渡さずに▲5三角が確実で次に▲5一金までの詰めろです。

▲5三角に△4二金なら▲同角成からでも以下詰みですが、別の詰まし方もありそうです。

▲5三角△4二金▲3三桂△3二玉▲2二金△同玉▲2一桂成△同玉▲2三飛成△2二金▲3三桂△同金右▲3一金まで詰みです。

この詰まし方は金や桂馬を捨てるのと、桂馬が2枚必要なので難易度が高いです。

実戦で詰ますのはやや難しいので、自分にあった寄せ方を選択するしかなさそうです。

本局の将棋も最後はきれいに寄せたかったですが、今後はもう少し気持ちに余裕をもって指せるようにしたいです。

最終盤は確実な手から考えるのが参考になった1局でした。

玉の近くで自ら戦いを起こす

上図は、相居飛車からの進展で△5二玉とした局面。ソフトの評価値+529で先手有利。

4一の玉が△5二玉とした形です。

序盤で角交換から先手がは早い段階で馬を作った展開です。

相手の持ち駒に角があるので注意が必要ですが、馬を作れば自陣が引き締まります。

現状は1八の馬ですが、後手陣に直通しているので悪くはありません。

実戦はここで▲3七桂と跳ねましたがこの手が少し甘かったようで。ソフトの評価値+342で先手有利。

▲3七桂は部分的には遊んでいる桂馬を攻めに使う手ですが、本局ではそれ以上に価値の高い手があったようです。

▲3七桂では▲7五歩がありました。

▲7五歩に△9二角なら▲7六金で、ソフトの評価値+517で先手有利。

この手の▲7五歩は後手の桂頭を狙う手ですが、自玉の守り駒にある歩を使って手を作るので少し指しにくいところはあります。

桂馬を取り切っても守りの歩がいなくなるので、このあたりのバランスがどうかなどと考えてしまいます。

▲7五歩に△9二角の自陣角は7四の地点の補強ですが、受け一方の手に見えるので指しにくいです。

しかし△9二角はソフトの推奨手でした。

このように辛抱して指すというのがなかなかできないのですが、これには▲7六金と位を確保するのが自然のようです。

位を取って位を確保すると陣形が広くなって駒が上ずりやすいので独特の感覚が必要です。

▲7六金以下△8一飛▲9六歩△8四飛▲9五歩△8一角▲7七桂で、ソフトの評価値+870で先手優勢。

この手順は自分が浮かんだ手ですが、後手は飛車を8筋に回して以下理想は△8四飛~△7四歩と合わせて7筋の位を目標に手を作ることです。

ただし、この展開は後手の飛車が狭いので活用が難しいようです。

ソフトの読みは▲7六金以下△4一玉▲9六歩△3一玉▲7四銀△6一飛▲9五歩△2二玉▲9四歩△同歩▲9三歩△8一角▲8三銀成で、ソフトの評価値+675で先手有利。

この手順は先手は▲7四銀と駒を置いてから9筋を伸ばす手で、戦いを大駒の反対側の玉の近くで行うのが興味深いです。

攻め駒を責めるといった指し手で、相手玉を直接攻めるのでないので自分は少し指しにくいところはありますが参考になります。

▲7五歩に△同銀なら▲7四歩で、ソフトの評価値+603で先手有利。

この△7五同銀は▲7四歩があります。

先手は桂馬を取っても歩切れなのが少し気になるのと、7五に銀がいるのでいつでも△7六歩と叩く手があります。

それを見越したうえで▲7四歩とすることになります。

▲7四歩に△7六歩なら▲同銀△同銀▲同金△5六歩▲7三歩成△同金▲6五桂で、ソフトの評価値+1307で先手優勢。

この手順は△7六歩から後手が攻め合いにきたのですが、先手は普通に対応して▲7三歩成~▲6五桂で▲5三銀の筋があるので先手優勢です。

▲7四歩に△6五桂なら▲同歩△7一飛▲6六桂△5六歩▲8二銀△7二飛▲7三歩成△同金▲同銀成△同飛▲7四金で、ソフトの評価値+978で先手優勢。

この手順は△6五桂~△7一飛で次に△7四飛~△7六歩が狙いです。

先手は▲6六桂と7四の歩を守るのが大事なようで、△5六歩とあやを求めた手には▲同歩とせずに▲8二銀から金と銀の交換をして▲7四金で先手が指せているようです。

先手は▲6三馬の狙いで、1八の馬が遠くから利いているのが大きいです。

▲7四歩に△7二歩なら▲7三歩成△同歩▲4七桂△4一玉▲3七桂で、ソフトの評価値+604で先手有利。

この手順の△7二歩は辛抱の歩ですが、ソフトの推奨手でした。

△7六歩と攻める筋がなくなるので後手はつらいところはありますが、下から歩を打つことで▲7三歩成に△同歩と形を崩さずに対応することができます。

先手はもらった桂馬を▲4七桂と据えるのが味がよく、△4一玉は▲5五桂の受けですが▲3七桂で先手が指せているようです。

玉の近くで自ら戦いを起こすのが参考になった1局でした。

形勢判断が読みに反映する

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で▲5三飛成とした局面。ソフトの評価値-106で互角。

直前に4二の玉を△3二玉としたのですが、▲5三飛成とされました。

あまり見慣れない局面で、早い段階で飛車を成られると失敗したという意識が強くなって冷静さを欠くことがあります。

本局もそんな感じでここからの対応はお粗末でした。

実戦は△5三同銀▲8二角成で、ソフトの評価値+424で先手有利。

この手順は▲5三飛成の時点で相当悲観していたので仕方なく△5三同銀としましたが▲8二角成で先手有利になりました。

先手は8筋と9筋の桂馬と香車を拾えそうで駒得になります。

それに対して先手から取れそうな駒が少ないので先手有利です。

この手順の中で後手は2つ失敗していました。

1つは▲5三飛成の時点の形勢判断が全くできていないということです。

もう1つはそれに関連して、▲5三飛成からの最善の展開を考えるがあまりできていないということです。

△5三同銀以外に何も考えていないというのが問題で、悪くなる手順をいくら考えてもよくなることは少ないです。

崩れそうな形を辛抱して立て直すというのも大事なことのようです。

△5三同銀では△5二金右がありました。

△5二金右▲5四龍△4二銀▲3四龍△3三銀▲5四龍△4二金で、ソフトの評価値-227で互角。

この手順は△5二金右と辛抱する手で、以下▲5四龍に△4二銀と5三の地点を補強します。

以下▲3四龍に△3三銀として再度の▲5四龍に△4二金上で5三の地点を補強します。

この局面は先手の1歩得でさらに龍ができているのですが、先手は4六に角を打っているのに対して後手は持ち角です。

そのような意味でトータル的には互角のようです。

ちょっと冷静に考えれば分かってもおかしくないのですが、先入観だけで間違った形勢判断をしていたようです。

△4二金上に▲6六歩~▲6五歩の筋が気になったのですが、これの対応を調べます。

△4二金上以下▲6六歩△8六歩▲6五歩△7三銀▲7五歩△8七歩成▲7四歩△8四飛で、ソフトの評価値-256で互角。

この手順の▲6六歩はソフトの候補手の1つに対して、ソフトの推奨手は▲7八金でした。

▲6六歩は先手の角と龍の利きで後手の飛車を狙う手に対して、▲7八金は自陣の整備で力をためた手です。

本来は推奨手の▲7八金からの展開を調べた方がいいのでしょうが、気になった手の対応が浮かばないとすっきりしません。

対局中は、相手の方の手が最善でなくても気になるような手を考えることがよくあります。

最善手と相手の方が指して来たら嫌だなという手が一致しないというケースです。

自分が指されたら嫌だなと考えた手順を相手が指してこないと少しほっとした部分もあるのですが、それは少し無理筋なので相手の方が自重してそれが正解だったこともよくあります。

これらは自分の読みが結局無駄になったケースで、少し本筋からずれています。

変化手順の▲6六歩に対して△8六歩は最初に浮かびましたが、▲7五歩に△8七歩成が浮かびませんでした。

▲7四歩の取り込みがきついと思ったのですが、そこで△8四飛の切り返しがありました。

△8四飛があるので先手が踏み込むのは少し無理気味ということですが、△8四飛が見えていないと後手が苦しいと思いかちなので、このあたりの手の見え方を何とかしたい感じです。

ここら辺がセンスの問題のようです。

形勢判断が読みに反映するのが参考になった1局でした。

持ち駒の飛車はかなり価値が高い

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で▲4六角と打った局面。ソフトの評価値-97で互角。

先手の7九の銀が低いまま先手は飛車を捌いてきたので、よくある形から離れてあまり見ない形になりました。

見慣れない形での早指しは結構厳しいものがあります。

▲4六角と打った形ですが次に▲6四飛△同歩▲同角の王手飛車があります。

とりあえずこの展開を避けることになりますが、その受け方が難しいと思っていました。

実戦は△3二玉▲5三飛成で、ソフトの評価値-81で互角。

この手順は△3二玉として王手飛車の筋を消したのですが、▲5三飛成をうっかりしていました。

▲5三飛成に△同銀は▲8二角成の狙いですが、飛車を成られて後手がまずいと思っていました。

ただし▲5三飛成の局面は後で検討すると互角だったのが意外でした。

この展開はまた別の機会に調べてみたいと思います。

△3二玉も悪くなかったのですが、△8三飛も有力だったようです。

▲4六角以下△8三飛▲6四飛△同歩▲同角△3二玉▲9一角成で、ソフトの評価値-45で互角。

この手順は△8三飛と浮いて王手飛車を避けるのですが、▲6四飛から捌いてきました。

▲9一角成の局面の駒割りは飛車と銀香の交換の2枚替えで先手が駒得で、さらに馬ができました。

後手の持ち駒に飛車が入りましたが、先手陣の金駒は低い形で飛車の打ち込みに強いです。

そのような意味でこの局面は後手が相当悪いと思っていましたが、ソフトは互角だったのが意外でした。

自分はこの局面の形勢判断が全くできておらず、これが実戦だとしたら相当あきらめモードだった可能性が高いです。

ここからの展開も全く浮かびませんでした。

▲9一角成以下△8六歩▲8五香△5三飛▲5四歩△同飛▲8一馬△5一飛▲8六歩△8九飛で、ソフトの評価値-416で後手有利。

この手順は△8六歩以下で自分が最初に浮かんだ展開ですが、△8六歩は▲8五香でお手伝いかと思っていました。

歩の裏側に取られて香車を打たれて△5三飛に▲5四歩の先手から▲8一馬と桂馬を取られた手が飛車取りになります。

手の流れだけをいえば先手がやりたい放題みたいな感じですが、▲8六歩と手を戻したときに△8九飛と打った形が後手有利だったのは驚きました。

△8九飛の瞬間の駒割りは飛車と銀桂香の3枚替えで先手が駒得ですが、△8九飛とさされると後手有利になってます。

将来△9九飛成と香車は補充できますが、先手玉に直接は響いていません。

△8九飛以下▲6五桂なら△6八歩▲7八銀△9九飛成▲6八金△5六角で、ソフトの評価値-1177で後手優勢。

この手順の▲6五桂は次に▲5三桂打のような狙いですが、△6八歩がありました。

6筋の歩が切れているので△6八歩があるのですが、先手は金でも銀でも取ると金駒を取られますので▲7八銀とします。

以下△9九飛成に▲6八金と手を戻せばそこで△5六角がありました。

次に△4七角成~△4九龍の筋と△6五角を桂馬を取る手があるので後手優勢です。

▲6五桂は甘い手だったようで後手がうまくいきすぎですが、敵陣に龍を作るとちょっと先手の陣形が崩れるだけで寄せの形が見えてくるようです。

そのような意味では飛車の活用はかなり攻めのウエイトが高いようです。

持ち駒の飛車はかなり価値が高いのが参考になった1局でした。

重たく金を打って一間龍の筋にする

上図は、相掛かりからの進展で△3二同玉と馬を取った局面。ソフトの評価値+99989で先手勝勢。

対局中は後手玉が詰んでもおかしくないと思っていましたが、詰み筋が分かりませんでした。

実戦は△3二同玉以下▲3三金△同金▲7二龍△4二角で、ソフトの評価値-6237で後手勝勢。

この手順は▲3三金から攻める手ですが、△同金に▲同銀成は△同玉で後手玉は詰みません。

また▲7二龍に△4二歩とすれば▲3三銀成から以下詰みですが、△4二角と合駒をされると3三の地点に利いているの詰みません、

ちなみに△4二角でも△4二銀でも△4二金でも後手玉は不詰みでした。

▲3三金から攻めるのは盤上の攻め駒を渡すことで戦力不足になるようです。

▲3三金では▲2三金がありました。

▲2三金△4三玉▲3三銀成△同金▲4一龍で、ソフトの評価値+99994で先手勝勢。

この手順の▲2三金は重たく攻める手ですが、△4三玉に▲3三銀成がありました。

▲3三銀成に△5三玉なら▲6三金まで詰みなので△3三同金としますが、そこで▲4一龍と下から王手をする手がありました。

▲4一龍は下からの一間龍の攻め方です。

▲4一龍以下△4二銀▲3三金△同玉▲3二金△2三玉▲2一龍まで詰みです。

この手順は△4二銀と合駒をした形が3二の地点が弱いので▲3二金から分かりやすい詰み筋です。

また別の詰まし方で▲3三銀成では▲3三金もあったようです。

▲3三金△同金▲4一龍△4二金▲3三銀成△同金▲3二金で、ソフトの評価値+99990で先手勝勢。

この手順の▲3三金は金から攻める手ですが、銀から攻める手と違うのは後手の合駒の種類になります。

先に金から攻めて金を渡すと▲4一龍に△4二金と合駒をされます。

これが大きな違いで以下▲3三銀成△同玉と進みますが、そこで▲3二金がありました。

△4二金と打っているので3二の地点の受けは利いているのですが、それでも▲3二金が鋭いです。

▲3二金以下△同金▲2四金△2二玉▲2三歩△同金▲同金△同玉▲2四歩△3三玉▲2三金まで詰みです。

この手順は△3二同金に▲2四金~▲2三歩がうまいです。

△3二同金とさせたのは先手の龍の利きを4筋まで通すことで、△4三玉という形を防いでいます。

よって▲2四金に△2二玉と2筋に逃げる形ですが、▲2三歩からぴったり詰みです。

後から振り返ると詰んでいたというケースは、自分の場合勝ち将棋でも負け将棋でも結構あるようでこのような場面を正確に指せるようになればもう少し勝率も上がるのでしょうが手の見え方がいまひとつのようです。

本局は▲2三金と最初に重たく打つ手と、一間龍の形にするという2つが見えないと指せない手順ですが少しでも短い時間で正確に指せるようにしたいです。

重たく金を打って一間龍の筋にするのが参考になった1局でした。