上図は、相掛かりからの進展で△4一金と打った局面。ソフトの評価値+479で先手有利。
先手が▲2四桂と打った手に△4一金と打って受けた形です。
相掛かりでお互いに飛車先の歩の交換をしたのですが、お互いに2筋と8筋に歩を打たない形からの急戦になりました。
△4一金の時点での駒割りは飛車と金銀の交換の2枚替えです。
ただし、▲3二桂成と金を取る筋やお互いに端の香車を拾うこともできるので、駒割り計算が少し分かりづらい形です。
なおこの局面は単純に手数が28手と短いため序盤にしていますが、中盤でもおかしくないです。
実戦は手の流れで▲3二桂成としましたが、これはあまりよくなかったようです。
▲3二桂成△同銀▲1一龍△9九馬で、ソフトの評価値+96で互角。

この手は部分的に金と桂馬の交換からお互いに香車を取りあう展開です。
後手は△9九馬と香車を拾った手が龍取りになるのが大きいです。
龍取りでない△9九馬なら遊び駒になる可能性があるので緩い手になりがちですが、龍取りで香車を拾えるので価値が高いです。
△9九馬での駒割りは飛車と銀桂の交換でいい勝負のようです。
この局面は先手の8六の角が後手玉の頭を狙っているのと、先手は敵陣に龍を作ってさらに持ち駒に飛金があるのが大きいようでも互角なのが少し分かりづらいです。
先手の玉は金駒の守り駒が2枚いますが、先手玉が3段目の歩を支えている形なのでそこまで強くないです。
この戦形では桂馬とか香車が玉を直接攻めるには役に立ちそうで、後手の持ち駒がそれが揃っています。
△9九馬には▲6六香と打って龍取りを防ぎつついつでも▲6三香成と後手玉を攻める手がありますが、6六の香車がいなくなると△1一馬と龍を取られますので攻めの手に制限がかかります。
そのような意味ではっきりしない局面のようです。
▲3二桂成では▲7七角がありました。
▲7七角△2八歩で、ソフトの評価値+517で先手有利。

この手の▲7七角は指摘されればなるほどですが、△9九馬を防ぎつつ▲1一角成を狙っています。
8六の角は5三の地点を睨むのも魅力ですが、▲7七角として△9九馬を防ぐのが意外と価値が高いようです。
▲7七角に△4二金寄なら▲1一角成で、ソフトの評価値+391で先手有利。
この手順は▲1一角成としたから先手優勢まではいかないようですが、先手が指せています。
▲7七角に△2二歩なら▲3二桂成△同銀▲1一飛成で、ソフトの評価値+677で先手有利。
この手順は△2二歩と受けて直接の▲1一角成を防ぎましたが、▲3二桂成~▲1一飛成で次に▲2二角成が残ります。
よって▲7七角に△2八歩としましたが、この戦形ではよく出る手です。
後手の戦力は多くありませんが、▲2八同銀とさせれば将来先手玉を寄せやすくなるようです。
▲2八同銀とさせて先手玉の右に逃げるルートが▲4八→▲3八→▲2七になることで、玉を引っ張りやすい形になります。
△2八歩に▲同銀なら△6五桂▲1一角成△7九馬▲4八玉△5七桂成▲3八玉△2二歩で、ソフトの評価値+423で先手有利。
この手順の後手の△6五桂~△7九馬は参考になる攻め方で、△5七桂成の詰めろになります。
先手は▲4八玉からの早逃げでまだ先手が指せているようですが、先手陣の急所を攻めると先手玉が危なく見えるのがこの戦形の特徴のようです。
なお△2八歩にソフトの読み筋は別の機会に調べてみます。
意外と先手玉は危険なのが参考になった1局でした。