上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲2六歩と突いた局面。ソフトの評価値+65で互角。
自分は最近は左美濃はほとんど指さないのですが、先手が3間飛車だったので先手からの動きに早めに対応するため左美濃にしました。
たまに指す戦型だとどこが急所だったかを忘れていることがあり、本局もただ漠然と指して気が付いたら形勢が悪くなっていました。
実戦は▲2六歩以下△7二飛▲6五歩△同銀▲2五桂で、ソフトの評価値+475で先手有利。
この手順の△7二飛がふらっと指した手で、先手からの仕掛を全く意識していませんでした。
▲6五歩に△同銀でどうするのかと思っていましたが▲2五桂で技がかかったようです。
▲2五桂に△5一角だと▲4五歩のような感じです。
このような角と桂馬で左美濃の玉のコビンを狙うというのはよくあるのですが、これがノーマークではまずかったです。
将棋の棋譜を見ていると、対抗形全般で振り飛車からの序盤の早い段階での仕掛けをうっかりするというのは自分より強い人でも意外とあるみたいで、この段階で形勢に差がつくと挽回するのがかなり難しくなります。
そのような意味で、少し無理っぽいケースがあっても仕掛けの筋の受け方は意識しておいた方がよかったです。
△7二飛では△2四歩がありました。
△2四歩▲2五歩△7五歩▲同歩△8六歩▲同歩△7二飛で、ソフトの評価値+100で互角。

この手順の△2四歩は▲2五桂を直接防ぐ手ですが、2五の地点に争点ができます。
▲2五歩はやや単調ですが先手が動くなら考えられる手で、ソフトの推奨手でした。
▲2五歩の対応はかなり難しく△同歩とする展開もありそうですし、局面が違えば全く色々な展開が考えられます。
▲2五歩に△同歩という固定観念があると1本道に進みますが、▲2五同桂とされると先手にがんがん攻められることになります。
それで受けが対抗できると思えばその手を選択すればいいのですが、▲2五同桂に受けが厳しいとなるとここが悩みどころになります。
本局の変化手順の△7五歩というのは初めて見ました。
相手が4間飛車に角頭の歩を突くというのはありそうですが、3間飛車に角頭の歩を突くというのは少ないです。
そのため意表の手とも言えそうです。
△7五歩に▲同歩は自然ですが、そこで△8六歩と突き捨てるのも見えにくいです。
△8六歩と突き捨てるのは将来角交換になって△8六飛と飛びだすことができるのが普通の読みですが、本局に関しては角交換になるイメージがないです。
△8六歩に▲同歩でどうするのかと思っていましたが、そこで△7二飛でした。
この手の組み合わせは今まで自分の中では見たことがなく、最善かどうかは別としてこのようなことを考えるのがずごいです。
△7二飛以下▲2四歩△7五飛▲6五歩△7三桂で、ソフトの評価値+39で互角。

ここからの後手の手順も全く浮かびませんでしたが、最後の△7三桂が味がいいです。
対抗形では居飛車は右の桂馬を活用できるかが1つのポイントですが、飛車が8筋にいれば△7三桂とすることができます。
しかし7二に飛車がいれば△7三桂とすると飛車がかげになります。
飛車が7筋にいて桂馬を活用するには飛車が中段とか浮き飛車の形でないと活用しにくいです。
そのような意味でで△7五飛~△7三桂は飛車と桂馬の両方が活用できています。
飛車と飛車の間に角がいる形なので、飛車のす抜きはお互いに気をつけることになります。
△7三桂に▲2五桂なら△6五桂▲3三桂成△同桂で、ソフトの評価値-105で互角。
この手順は▲2五桂に△5一角なら▲4四角~▲7五飛の筋があります。
よって△6五桂からの攻め合いで、▲3三桂成で一時的に角と桂馬の交換で後手が駒損ですが、△6五桂と跳ねた形は角か銀は取り返せそうな形です。
反撃を含んだ玉のコビンの受け方が参考になった1局でした。