上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲6四角とした局面。ソフトの評価値+276で互角。
対局中は余裕がないのか、この局面を局後に検討したら気がついたことが2つありました。
1つは角と桂馬の交換で後手が駒損ということです。
序盤で角と銀の交換で少し駒損になっていたのは分かっていましたが、その後の指し手でさらに駒損になっていました。
角と銀の交換の印象が強かったので、どこでさらに駒損になったかも分からないくらいです。
もう1つはこの局面は後手は指しようがないと思っていたのですが、ソフトの評価値を見ると互角だったのが驚きでした。
正直投了級の局面かと思っていたので、全く手が見えていない感じです。
この局面を数分眺めていたのですが、ここからの指し手は全く予想していませんでした。
主に見ていたのは6筋と7筋で手が浮かばなかったので左側なども見ましたが、いい手は浮かびませんでした。
実戦は△8六歩で、ソフトの評価値+790で先手有利。
この手順の△8六歩は全く冴えない手ですが、指す手が浮かばなかったので仕方なく指した感じです。
自滅に近い手を指すよりかはいいのかもしれませんが、あまり狙いのある手ではなくどちらかというと1手パスに近いです。
△8六歩では△7八歩がありました。ソフトの評価値+447で先手有利。

この△7八歩は香取りですが、▲同馬と▲同香の両方が考えれます。
ただの歩ですが意外と効果のある手でした。
△7八歩に▲同馬なら△同龍▲同香△4五桂で、ソフトの評価値-171で互角。
この手順は▲7八同馬には△同龍で飛車と角の交換から△4五桂と跳ねる筋がありました。
△4五桂と跳ねたからといって後手に大きく形勢が傾いたということはありませんが、守りの強い先手の馬を消して△4五桂と桂馬を攻めに参加できるのが大きいです。
△7八歩に▲同香なら△6七歩成▲同馬△同龍▲同銀△4五桂で、ソフトの評価値-192で互角。

この手順の▲7八同香にはそこで△6七歩成と入れるのが浮かびにくいです。
△6七歩成に▲同銀は△7七歩で香車が取れる形になるのが最初に△7八歩を入れた効果です。
△7八歩を入れずに△6七歩成は▲同銀で、今度△7八歩としても▲同飛とされます。
先に▲7八同香とさせてから△6七歩成が鋭く、▲同馬に△同龍▲同銀△4五桂と進みます。
△4五桂の局面は4五の桂馬と4六の歩と5四の桂馬が連係がとれており、△3七桂成と△5七桂成の両方の狙いがあります。
また桂馬を捌くことで桂頭を狙われることもなくなりました。
持ち駒も角と桂馬と歩が数枚でそこそこいい駒が集まっているので、これでいい勝負のようです。
本局は3三の桂馬が攻めに活用するという形だったのですが、5六の馬を消せば△4五桂とすることができると考えればよかったようです。
思わぬ駒を攻めに活用するのが参考になった1局でした。