上図は、相掛かりからの進展で△8四飛とした局面。ソフトの評価値+555で先手有利。
2四にいた飛車が△8四飛と角取りにきましたが、角取りに先手がどのように対応するかという形です。
実戦は△8四飛以下▲7五銀△2四飛で、ソフトの評価値+419で先手有利。
この手順は▲7五銀と飛車取りに出て角を守った形ですが、△2四飛と戻って先手の角が少し重たい形になりました。
銀を活用するためには歩を使う筋が必要ですが、6筋の歩は6七にいるので手数がかかります。
▲7五銀では▲6五銀がありました。
▲6五銀△2四飛▲5八金で、ソフトの評価値+539で先手有利。

この手順は▲6五銀とする手で飛車取りではありませんが、5六の飛車で8六の角を守っています。
▲7五銀より▲6五銀の方が8六の角の利きが通っていつでも▲5四歩と攻める筋があります。
そのような意味で▲7五銀より▲6五銀の方が働きがよかったです。
△2四飛に次の手が難しいと思っていました。
後手からいつでも△2六歩と突く手があり、もし後手の持ち駒に歩があれば△2六歩▲同歩△2七歩や△2八歩が生じます。
△2六歩に▲同飛なら飛車交換の後に後手に飛車を先着されます。
そのような意味で先手は2筋に備える▲3八金もあるかと思っていました。ソフトの評価値+365で先手有利。
ここに金が上がれば2筋は補強されるのですが、先手玉と反対側に移動するので玉が薄くなります。
そのあたりの兼ね合いが難しいと思っていましたが、ソフトは▲5八金を推奨していました。
▲5八金と上がると後手からいつでも△2六歩の筋が生じます。
▲5八金は2筋の右側は焦土作戦で、最低限の対応をして後は左側で戦いを進めたいようです。
左側で戦いたいのは後手玉が薄いというのが大きいです。
▲3八金と▲5八金は今後に展開が全く違ってくるので、どちらにしろ決断の手だったようです。
▲5八金以下△8三歩▲5七銀△3一角▲7九玉で、ソフトの評価値+566で先手有利。

この手順は▲5七銀と中央に銀を活用させる手で、戦いを左側の方でする準備のようです。
後手は△8三歩~△3一角と待ちの姿勢ですが、▲7九玉と玉を深く囲います。
▲6九玉と▲7九玉は違いが少し分かりにくいのですが、▲7九玉とすることで将来△8九飛のような打ち込みを防いでいます。
ただし、7筋と8筋は先手は歩を使って攻める箇所なので先手玉も反動がくることは予想されます。
どこに玉を囲っても一長一短ですが、結構難しい手だと思っています。
浮き飛車などの空中戦は▲5八玉が多いので▲7九玉はやや片方に寄りすぎのイメージですが、右側は焦土作戦ということでこの手があるようです。
▲7九玉に△4四銀なら▲5四歩△2六歩▲同歩△5四歩▲3一角成△同金▲8四歩△同歩▲8二歩△同玉▲8三歩△7二玉▲5四飛△5一金▲8四飛△7一銀▲8二角で、ソフトの評価値+2001で先手勝勢。
この手順は▲7九玉に△4四銀から動いてきたのですが、▲5四歩以下攻めの手が成功しました。
なお、この後もどこかで後手は△2六飛~△2九飛成のような筋が生じますが、▲5九歩と底歩を打って受ける形です。
とりあえず龍の利きをできるだけ遠いところで遮断して、先手玉の内側にならないように受けるのが大事みたいです。
右側は焦土作戦で戦うのが参考になった1局でした。