上図は、相居飛車からの進展で△5六歩と突いた局面。ソフトの評価値+4675で先手勝勢。
先手が▲2九馬と王手をした手に△5六歩と突いた形です。
5段目の中段玉というのは寄せにくい形で、定形になりにくくつかみどころが分かりにくいです。
そのため指し手がぶれることが多くなり、それが最終盤になると形勢に大きく影響します。
実戦は△5六歩に▲同歩だったのですが、以下変化手順で△5七歩▲同玉△2五銀で、ソフトの評価値-1467で後手優勢。
この手順の▲5六同歩は次に▲5七桂からの詰めろで冷静な手かと思っていましたが、△5七歩が敵の打ちたいところに打ての手で、以下▲同玉に△2五銀と飛車を取られると後手玉への詰み筋が消えて後手良しになっていました。
最終盤で甘い手を指すとこのようになるという典型ですが、このあたりの手の精度が荒いと勝てそうな将棋も勝てなくなります。
このあたりを何とかしたいと毎回思うのですが、これが簡単ではありません。
▲5六同歩では▲4六金がありました。
△5六歩に▲4六金△6四桂で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手の▲4六金は詰めろです。
▲4六金に△2五銀なら▲5六金で、ソフトの評価値+99992で先手勝勢。
▲5六金に△5四玉なら▲4三銀△同金▲6五金△5三玉▲5二金まで詰みです。
この手順は▲4三銀と先に銀を捨てるのが急所で、▲6五金から追うと△5三玉▲5二金△4三玉で後手玉が詰まなくなります。
▲5六金に△同飛なら▲同馬△7六玉▲6六飛△8五玉▲8六銀まで詰みです。
この形は6一に馬がいるので9四の地点に利いているのと、5六に馬がいるので7四の地点に利いています。
馬とか角の利きをうっかりしやすく、▲8六銀で詰みというのが自分は見えていませんでした。
このような手が見えていないと読みを断念せざるを得ないことになりがちです。
▲5六金に△6四桂と受けて5六の地点を補充する受けでまだ大変そうでも、評価値は50000の大差で次の手が決め手でした。
△6四桂以下▲6九桂で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

△6四桂と受けたことで先手玉も少し安全になりますが、まだ△2五銀と飛車を取る手が残っているので先手もある程度厳しい手が必要です。
▲6九桂と王手をせずに守りの金を攻める手がありました。
▲6九桂に△7八金なら▲7七桂打△同金▲同桂△同飛成▲5六金で、ソフトの評価値+99992で先手勝勢。
▲5六金に△5四玉なら▲6五金△5三玉▲4三金△同金▲5二金まで詰みです。
▲5六金に△7六玉なら▲6五銀△8五玉▲9六金まで詰みです。
▲5六金に△同桂なら▲同馬△7六玉▲6五銀△8五玉▲9六金まで詰みです。
▲6九桂に△2五銀なら▲7七桂で以下△同飛成なら▲5六金以下詰みです。
最初の局面図から▲4六金とか▲6九桂とかで、盤上に駒を埋めて戦力を増やすという感覚が大事だったようです。
最終盤で盤上に駒を埋めて戦力を増やすのが参考になった1局でした。