ぼろぼろ取られるようでもいい勝負

上図は、相居飛車で後手雁木から△4四桂と打った局面。ソフトの評価値-6で互角。

△4四桂と打たれる手が見えておらず、次の△5六桂の王手が受けにくいです。

対局中はまた失敗しているのかと思ってあまり考えずに▲4四同角としましたが△同角で、ソフトの評価値-464で後手有利。

本局は形勢判断が難しい将棋で、▲4四同角とするようでは相当苦しいと思っていたのですが、やはり後手有利になったようです。

部分的に角と桂馬の交換なので駒損なのが痛く、4四の角の働きがかなりいいので後手がよくなったようです。

また▲4四同角では▲4六香のような受けもありますが、△5六桂▲同歩△6九銀が厳しいです。

局後の検討で最初は△4四桂の局面は先手は勝負どころがないのかと思っていましたが、意外にもそうではなかったようです。

▲4四同角では▲5九香がありました。

▲5九香△5六桂▲7七玉△4四銀で、ソフトの評価値+98で互角。

この▲5九香は5八の金にひもをつけたのですが、△5六桂とぼろっと銀を取られます。

▲7七玉とした形は先手が銀損で全くいいところがないように見えます。

▲7七玉に△4四銀として後手好調のようです。

先手は角も使いづらくなったのでいいところがなさそうですが、ここからの展開も盲点でした。

△4四銀以下▲5六歩△5五銀▲同歩で、ソフトの評価値+213で互角。

この手順の▲5六歩ですが、桂馬を補充する手と5五の角にひもをつけた手です。

以下△5五銀▲同歩で局面が落ち着きました。

▲5五同歩で駒割りは角と桂馬の交換になりました。

一時は先手の銀損だったことを思うと少し駒損は回復したとは言えまだも駒損です。

ただし、この局面が互角だったのは驚きました。

先手としては5八の金を取られたら勝負にならないので▲5九香と受けた展開ですが、意外と耐えているという感じです。

▲5五同歩以下△6九銀▲5四桂△5八銀成▲6二桂成△同角で、ソフトの評価値-44で互角。

この手順は△6九銀には▲5四桂と安い駒で相手の金駒を攻める手ですが、△5八銀成▲6二桂成△同角で、後手陣は耐えているようです。

また桂馬を渡したことでいつでも△8五桂の王手の筋があるので、逆に先手は神経を使います。

先手は攻めたくなるのですが、桂馬を渡すとかえって自玉が危なくなるので攻め方を変えた方がよさそうです。

▲5五同歩以下△6九銀▲2二と△同金▲3一飛△4一歩▲4三桂△6一玉▲4一飛成り△7二玉▲6一銀△7一玉▲5二銀成△5一歩▲6二成銀△同角▲5一桂成で、ソフトの評価値+3351で先手勝勢。

この手順は▲2二と△同金で後手の守りの金を無力にしてから▲3一飛が厳しいようです。

▲4三桂に△4二玉なら▲3三銀以下詰みになりますので△6一玉としましたが、▲4一飛成以下迫って先手勝勢のようです。

▲5五同歩以下△5八龍▲同香△5九角▲6八銀△同角上成▲同金△8八銀▲同玉△6八角成▲4一飛△同玉▲3三桂打△同金▲3一飛△4二玉▲3三桂成まで詰みです。

この手順は後手は△5八龍から寄せにいったのですが、あまり駒を渡しすぎると▲4一飛から詰んでしまいます。

この詰まし方もうっかりしやすいです。

▲5五同歩以下△4一歩▲2二と△同金▲4三銀で、ソフトの評価値+353で先手有利。

この手順の△4一歩は攻めに出るのは反動がきついので先受けの手です。

以下▲2二と△同金とさせて▲4三銀と置いて先手が少し面白いようです。

ぼろぼろ取られるようでもいい勝負だったのが参考になった1局でした。