桂馬を意外なところに打って受ける


上図は、先後逆で相居飛車から▲2三桂成とした局面。ソフトの評価値-52で互角。

この瞬間の駒割りは後手の角得ですが、3三の銀と4六の銀が取られそうな形です。

対局中は少し後手が悪いのかと思っていましたがいい勝負だったようです。

▲2三桂成の局面は先手から▲3三桂成△同角▲2三飛成△3二金というのが浮かぶのですが、この局面の形勢があまり分かっていませんでした。

その後地味に▲4六歩と銀を回収されるのも気になりました。

それで▲2三桂成に△3七銀不成としたのですが、これがあまりよくなかったようです。

実戦は▲2三桂成以下△3七銀不成▲3三成桂△同角▲2三飛成△3二金▲3四龍で、ソフトの評価値+48で互角。

この手順は△3七銀不成が銀を逃げつつ飛車取りなので駒損にはならないと思いました。

しかし先手から飛車を成って▲3四龍とした形は後手陣の薄さが気になります。

▲2五桂や▲4五桂や▲3六龍のような手です。

形勢はこれでも互角だったのですが、これらの受け方がぱっと見で見えにくく後手が指しこなすのが結構難しいです。

また3七の銀の働きがいまひとつなのも気になります。

△3七銀不成では△3七歩成がありました。

▲2三桂成以下△3七歩成▲3三成桂△同角▲2三飛成△3二金▲3四龍△4二桂で、ソフトの評価値-706で後手有利。

この手順は△3七歩成とする手ですが、現実的にと金ができると厚みがあるように見えます。

先手玉からは遠いと金ですが、うまくすれば後手玉が上部脱出の形や先手玉の寄せの挟撃で役に立つかもしれません。

ここにと金ができると、将来4六の銀が取られてもあまり薄さを感じません。

先手は飛車が成って▲3四龍とする形ですが、次の△4二桂の受けが見えにくいです。

後手の持ち駒に金駒があれば自陣に埋めるような手も浮かぶのですが、自陣に桂馬を埋めて龍取りで受けるというのがなかなかの手のようです。

ただしこの局面も先手が指したい手がたくさんあります。

△4二桂に▲2三桂なら△2二玉で、ソフトの評価値-496で後手有利。

この手順は▲2三桂に△4一玉なら▲3三龍~▲7四角のような狙いがあるのですが、△2二玉とした形が次に△3四桂の龍取りなので先手が忙しいです。

△4二桂に▲4五龍なら△8四桂▲7七金引△7六歩▲6七金寄△3六角▲4六龍△4七角成で、ソフトの評価値-829で後手優勢。

この手順は▲4五龍とした手が次に▲3四歩や▲4六龍などが気になって受けの手ばかりを考えていましたが、△8四桂がありました。

適当な受けが見えない場合は攻め合いにするというのが見えてなかったです。

後手は△8四桂~△7六歩と攻めの拠点を作ってから△3六角~△4七角成も見えづらいです。

後手は部分的に銀を取られますが、▲3四歩を防ぐのと△4七角成と手厚く馬を作って後手が指せているようです。

△4二桂に▲3三龍なら△同金▲4五桂△5八角▲6九角△同角成▲同玉△4七とで、ソフトの評価値-1649で後手優勢。

この手順は▲3三龍から決めにくる手ですが、▲4五桂に△5八角と詰めろをかけるのが鋭いです。

▲6九角の受けには角交換から△4七とが詰めろで後手優勢です。

これらの手順を見ると△4二桂と受けた形は思ったよりも耐久性がありそうです。

桂馬を意外なところに打って受けるのが参考になった1局でした。