先入観だけでなく読みを入れる

上図は、相居飛車からの展開で△2四歩と突いた変化手順の局面。ソフトの評価値-499で後手有利。

後手は△7八銀と決めにいくのが早いので△2四歩と力をためてきた形です。https://shogiamateur.com/?p=75688&preview=true

△2四歩と桂取りに催促されて次に△2五歩~△3三金と進むと、後手玉はかなり楽になります。

3三の歩は攻めの拠点なので何とかこの歩があるうちに手を繋ぎたいです。

△2四歩に対して自分は▲7五桂や▲4六桂や▲1三桂成や▲3二歩成が浮かびましたが、次の手もそれ以外の手でした。

△2四歩以下▲2三歩△同金▲4六桂で、ソフトの評価値-898で後手優勢。

この手順の▲2三歩ですが、△同金とさせることで金が3段目に移動して少し後手陣が弱体化します。

3二の地点の受けが1枚減ったということです。

そのタイミングで▲4六桂と打って勝負するようです。

厳密に言ったらこの局面は△4六同銀▲同銀△6七歩で、ソフトの評価値-620で後手有利。

ただし、先手に銀が入ると▲3二銀が入り直前に△2三同金とさせたことが活きるので後手はこの展開は指しにくい可能性もあります。

そのため後手は別の展開を選ぶ可能性もあり、例えば次のような展開です。

▲4六桂以下△4五銀▲4二歩△同角▲5五角△5二飛▲9一角成△6七歩で、ソフトの評価値-443で後手有利。

この手順は△4五銀と逃げる手で、▲5五角とできますが△5二飛が角取りになります。

先手は勢いで▲9一角成としますが、△6七歩がなかなかうるさい手です。

△6七歩の局面の駒割りは銀と桂香でほとんど互角になりましたが、後手は5七の地点に飛車と桂馬が利いています。

また△6七歩と打つことで▲同金とすると金が離れるので、△5七桂成や△7八銀の筋が気になります。

後手陣に対しては先手は▲4二歩と打ったのが何気に細かく、△同角とさせることで3二の地点の後手の飛車の横利きがなくなります。

金駒が入れば3二の地点から打てるのが効果ですが、まだ現状は駒不足で先手は耐える形のようです。

△6七歩の局面はぱっと見で先手がまとめようがないように見えるのですが、評価値は後手有利ながらもそんなに差が開いていないのでこれも読みが入っていません。

△6七歩以下▲同金に△5七桂成なら▲7七金右△4七成桂▲5五香△5四歩▲同香△同銀▲同桂△同飛▲5五桂で、ソフトの評価値+898で先手優勢。

この手順の△5七桂成は一見厳しいようですが、▲7七金右とかわす手がありました。

△4七成桂には▲5五香が9一の馬を活かした攻防の手で、以下△5四歩に▲同香と取れるのも4六に桂馬がいる効果です。

このような展開になると形勢が逆転したようです。

△6七歩以下▲同金に△7八銀なら▲同飛△同歩成▲同玉△4八飛▲5八銀打△5七桂成▲5三歩△5一飛▲5七金△9一飛▲5四香で、ソフトの評価値+550で先手有利。

この手順は▲6七同金に△7八銀で以下飛車を渡す展開です。

飛車を渡したら先手陣はもたないと思っていたのですが、これも先入観だけで読みが入っていません。

△4八飛~△5七桂成でどうしようもないと思いましたが、▲5三歩の切り返しがありました。

後手の5筋の飛車の利きがなくなると▲5七金とできます。

しかし後手も△5一飛~△9一飛で大駒をすべて手に入れる形です。

それでも最後の▲5四香と打った形も形勢が逆転したようで、先手は小駒ばかりですがそれなりに手になっているようです。

先入観だけでなく読みを入れるのが参考になった1局でした。