苦しいときの指し方

上図は、相居飛車からの展開で△9二飛とした局面。ソフトの評価値-803で後手優勢。

▲8三歩と打った手に8二の飛車が△9二飛とした形で、この局面は先手の銀損で苦しいです。

▲3二金のような攻めはありますが△5二玉▲2二金△3六桂で、ソフトの評価値-1554で後手優勢。

この手順は▲3二金には△5二玉と金を見捨てるのがいいようで、▲2二金と金を取った形が少し重たいです。

後手は金を渡しても元々が銀得だったのでこれでほぼ駒の損得はない状態です。

局後の検討で▲8二金で飛車を取りにいくのはどうだったか少し気になりましたが、この手もだめだったようです。

▲8二金以下△3六桂▲3八飛△6八と▲同金△8二飛▲同飛成△3七金で、ソフトの評価値-1900で後手優勢。

▲8二金で飛車を取れる形ですが、△9三飛と逃げるのでなく△3六桂と攻めるのがいいようです。

▲8二金に△9三飛なら▲同角成△同香▲7五桂△5二銀▲6三歩△6一歩▲6二歩成△同歩▲7二金で、ソフトの評価値-394で後手有利。

この手順の△9三飛には飛車を取ってから▲7五桂がうるさいようです。

△5二銀の逃げには▲6三歩が細かい攻めで、△6一歩には▲6二歩成~▲7二金で形勢がだいぶ接近します。

△3六桂に▲同銀なら△3七金▲1八飛△3六銀▲9二金△同香で、ソフトの評価値-2453で後手勝勢。

この手順の▲3六同銀には△3七金が細かいところで、次に△2八金と飛車を取った形が△3九飛からの詰めろになります。

よって▲1八飛と逃げましたが、△3六銀▲9二金△同香の形は次に△3八銀以下の詰めろになっているので後手勝勢です。

▲8二金△3六桂に▲3八飛としますが、△6八と~△8二飛が鋭く▲同歩成に△3七金が次に△4八金打以下の詰めろになります。

△3六桂と打ったのは飛車取りの意味と4八の地点に攻め駒を増やす意味があったようです。

4八の地点は飛車と金が受けに利いていましたが、△6八と▲同金で金の受けが無効になるのと、△3七金に▲同飛だと△4八金で飛車の受けが無効になります。

これらの展開を見ると、金を渡すことで先手玉に詰めろがかかるのでは金を打った意味があまりないようです。

最初の局面図では先手に有効な手がないようですが、勝負手としては▲4四歩があったようです。

▲4四歩で、ソフトの評価値-774で後手有利。

この手の▲4四歩はとりあえず突いてみたという歩のようにも見えます。

後手から△3六桂や△3七金のような厳しい攻めがあるので、厳しく攻めても反動がきついです。

次に▲4三歩成がありますので△同歩か△同銀が自然に見えますが、これはまた別の機会に調べてみます。

なお▲4四歩では▲3七金という手も候補手に上がっていました。

この▲3七金は敵の打ちたいところに打ての△3七金を防いだ手ですが、金を自陣に埋めることで先手陣は堅くなります。

ただし攻め駒が少なくなるので後手は少しほっとするところはあります。

受け一方の手にも見えるので先手は指すのがつらいと思いますが、簡単に土俵を割らないという意味では粘りに出た手です。

▲3七金以下△5三桂▲3九玉△4五桂▲3八金△6八と▲4八金左△6七と▲7五角で、ソフトの評価値-887で後手優勢。

この手順は▲3七金には△5三桂と力をためるのがいいようで、▲3九玉△4五桂が調子がいいです。

ただし、▲3八金に△3七歩が打てないのでまだ先手玉を寄せるまでにはいきません。

後手は△6八とからと金を活用して後手優勢のようですが、先手も▲7五角と角を活用して頑張る形のようです。

苦しいときの指し方が参考になった1局でした。