薄い玉で反動がきつくない攻め方をする

上図は、相居飛車からの展開で▲4四歩と突いた変化手順の局面。ソフトの評価値-774で後手有利。

先手は厳しい攻めだと反動がきついので、▲4四歩そしてあやを求める指し方です。

▲4四歩に△同歩とすると4三の地点に空間があくのと、△4四同銀とすると△3六桂は▲同銀でただなので打てなくなります。

また次に▲4三歩成の狙いがあるので後手は何か受けることになります。

▲4四歩に△5二金と受けるのは悪手で、▲3二金△同金▲同歩成▲3三金△4一玉▲4三歩成で先手が成功です。

よって後手は歩を取るのが自然ですが、取り方が少し迷います。

▲4四歩に△同歩なら▲4三金△3六桂▲同銀△同銀▲5三桂△5一玉▲8四角△6二歩▲4二歩で、ソフトの評価値+444で先手有利。

この手順は△4四同歩には▲4三金と置くのがいいようで、先手の持ち駒は少ないのですが攻めの拠点を作っています。

4三の金がただで取られることは考えにくく、悪くても▲3二歩成とする手が残っています。

後手が△3六桂と攻め合いにでたのは考えられる手ですが、4三に金を置いたままの攻め合いは危険だったようです。

▲3六同銀△同銀に▲5三桂が見えにくい手で、△5一角に▲8四角を盤上の角を活用する手がありました。

遊んでいる角を攻めに活用できるのが大きく、何気にこのような手をうっかりしやすいです。

△6二歩と合駒をした手に▲4二歩で後手玉に詰めろがかかって、先手が少し指せているようです。

なお△4四同歩はソフトの候補手に上がっており、以下▲4三金には△4二金で、ソフトの評価値-827で後手優勢。

▲4三金には後手は手堅く△4二金で指せていたようです。

▲4四歩に△同銀なら▲3六桂△3七金▲3八飛△4五桂で、ソフトの評価値-911で後手優勢。

この手順の△4四同銀は3五の銀を手堅く受けに使う手で、かなり後手陣はしっかりした印象です。

先手から見ると△3六桂のような手がなくなったので、先手は少しほっとする部分もあります。

▲3六桂は自陣に駒を埋めつつ銀取りですが、△3七金と張り付く手がありました。

先手は3七の地点が弱いので狙われるのは仕方ないようです。

△3七金に▲1八飛なら△3五桂が劇痛になります。

3五の銀が移動したので今度は△3五桂という筋が生じました。

1手指せば全く局面が変わるようで、このあたりを短い時間で考えるのは大変です。

よって△3七金に▲3八飛とするのは飛車を渡す形になりますが、3七に攻めの拠点の金を残すのは危険なので勝負手になります。

▲3八飛に△同金に▲同銀なら△4六桂がありますが、▲3八同玉とするとまだ先手も苦しいながら耐えれそうです。

▲3八飛には△4五桂と金にひもをつけるのが気がつきにくいです。

△4五桂に▲4四桂△同歩▲4三銀なら△2六桂で、ソフトの評価値-4496で後手勝勢。

この手順の▲4四桂~▲4三銀は攻め駒の拠点を作って持ち駒が増えてのチャンス待ちみたいな手ですが、△2六桂とためる手が詰めろになりました。

後手は簡単に駒を渡すのでなく、力をためて先手玉を寄せの形にもっていくのが分かりやすいようです。

△4五桂に▲4四桂△同歩▲4六銀△6八と▲4八金△4七金▲同金△5八銀▲4八玉△6七とで、ソフトの評価値-2230で後手勝勢。

この手順は先手は銀を取ってから▲4六銀と埋めてきましたが、後手は△6八とでと金を活用するのがうまいです。

後手も攻めがぎりぎりなので1枚でも攻め駒を増やしたいです。

▲4八金に後手は飛車を取るのでなく△4七金と銀を取るのが何気にうまいです。

飛車を取っても金駒が残っていると受けが強くなるので、少しでも金駒をなくして先手玉を弱体化する方が分かりやすいようです。

最後の△6七とでと金がさらに活用できる形になったので後手勝勢のようです。

▲4四歩と突いても結局は後手に正確に指されると厳しいようですが、元々の将棋が悪いので仕方ないようです。

薄い玉で反動がきつくない攻め方をするのが参考になった1局でした。