左美濃の左側での指し方


上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で△6四歩と突いた局面。ソフトの評価値+409で先手有利。

後手が持久戦模様から雁木に組んだ手に先手が左美濃にしました。

この先手の戦型はよく指す形ですが先手玉が見た目以上に薄く、一旦後手に攻めの手がつくと振りほどきにくいです。

左美濃での受け方のコツがよく分かっておらず、毎回受け方に苦労している感じです。

本局の△6四歩は力をためたいい手のように思っていましたが、この局面は先手有利だったようです。

実戦は△6四歩▲4五歩で以下変化手順で△7六歩▲7四歩△6五歩▲7五角△8五桂▲6五銀で、ソフトの評価値+169で互角。

この手順の▲4五歩は攻めるならこの手になるのですが、後手も△7六歩からの攻め合いの形です。

先手は▲7四歩から後手の桂頭を狙う展開ですが、△6五歩が細かい手で6六の角が好位置なので角を移動させる手です。

▲7五角に△8五桂に▲6五銀ともたれる指し方で、先手も簡単にと金が作れない展開です。

先手有利から互角になった▲4五歩はソフトの候補手にも上がっておらず、ここでの攻め合いというのは後手の攻めを誘発させる可能性があるようです。

3七に桂馬が跳ねている形なので▲4五歩とどこかで攻めに出たいのですが、攻め合いでなく相手の手を利用する指し方がありました。

なおソフトの次の手が全く見えておらず、あまり見ない筋だったので気がつきませんでした。

ソフトは▲4五歩では▲3六飛を推奨していました。

▲3六飛に△7六歩なら▲3四歩△4二角▲7四歩△6五歩▲8八角△8五桂▲7三歩成で、ソフトの評価値+334で先手有利。

この手順で興味深いのは、▲3六飛と回って相手が3筋の歩を突き捨てたのを逆用する手です。

桂馬の上にいる浮き飛車というのは動ける範囲が少ないので狙われやすいという印象があるのですが、本局においては▲3六飛~▲3四歩と3筋の歩を伸ばすことができます。

▲3四歩に△4二角と引きましたが、△2二角はどこかで先手の持ち駒に桂馬が入れば▲2四歩△同歩▲2三歩△同金▲3五桂の筋が狙いになります。

よって後手は△4二角と引きましたが、ここでも▲4五歩でなく▲7四歩と相手の攻め駒を責める展開です。

このような指し方は相手の攻めを引っ張り込むので受けそこなったら大変ですが、後手も飛車と桂馬と歩だけの攻めなのでぎりぎりです。

後手は△6五歩~△8五桂としますが、▲7三歩成とと金を作って先手が少し指せているようです。

▲7三歩成に△7一飛なら▲6五銀△7三飛▲7四歩△8三飛▲7六銀で、ソフトの評価値+502で先手有利。

この展開は先手は攻めでなく相手の攻め駒に対応する指し方で、相手の攻め方の駒組みに少し無理があればそれに対応しています。

▲3六飛に△8六歩なら▲同歩△6五歩▲8八角△8六飛▲8七歩△8四飛▲3四歩△2二角▲7五歩で、ソフトの評価値+371で先手有利。

この後手の指し方はかなり難しいです。

後手から△7六歩と取り込むと▲7四歩と逆用されるので、先手に歩を取ってもらうような展開にしています。

後手は△8六歩と歩を合わせてから△8四飛と浮き飛車にした形は、後手の桂頭を守っています。

先手は3筋の歩を伸ばして後手は△2二角と引きましたが、この形は後手からいつでも△4五歩と角交換を目指して決戦する筋がありこれも先手にとっては嫌な形です。

△2二角に▲7五歩としたのが自分の感覚では全く浮かびませんでした。

7六の地点に空間があくのと、いつでも△7七歩と叩く筋が生じるので何となく先手陣がぺらぺらに見えてしまいます。

逆をもてばまた違う印象なのでしょうが、このような形からの先手の指し方が気になりました。

▲7五歩以下の展開はまた別の機会に調べてみます。

左美濃の左側での指し方が参考になった1局でした。