上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で▲7五歩と歩を取った変化手順の局面。ソフトの評価値+446で先手有利。
自分の感覚では▲7五歩と歩を補充するのは7六の地点に空間があくのと、いつでも△7七歩と歩を打たれる筋があるので指しにくいかと思っていました。
ただし、強い人は玉の近くの歩でも取ることから考えると何かで見たことがあり、それが印象に残っています。
ソフトも▲7五歩を推奨していたので、これからの展開を調べます。
▲7五歩に後手が△4五歩として暴れてくる手が考えられます。
▲7五歩に△4五歩なら▲2二角成△同金▲9五角△8三飛▲7四歩△8五桂▲7三歩成で、ソフトの評価値+1620で先手優勢。

この手順の△4五歩は角交換を目指して、持ち駒の角にしてから△2七角や△5五歩や△7七歩など暴れてくる狙いです。
2二の地点で角交換になると後手は△同玉でも△同金でも形が悪くなります。
△4五歩は悪手のようでだいぶ無理筋なのですが、先手も正確に対応しないと後手に手にされてしまいます。
角交換に△2二同金としましたが、そこで▲9五角が急所の一手だったようです。
後手の△8四飛△7三桂型には▲9五角と斜めのラインで攻め駒を責めるのが盲点です。
▲9五角△8三飛▲7四歩△8五桂▲7三歩成という展開は、相手の7筋の歩の突き捨てを逆用しています。
先手はと金を作ったのは大きいのですが、▲9五角がと金で一時的に隠れる形になり▲9五角の働きが気になります。
▲7三歩成以下△8一飛▲7二と△8三飛▲7三角成で、ソフトの評価値+1699で先手優勢。

この手順の△8一飛に▲7二と△8三飛▲7三となら△8一飛で千日手模様になります。
後手は飛車が8筋からずれると飛車が攻めに使いにくくなるので、8筋で辛抱しています。
▲7二と△8三飛に▲7三角成が決断の手になります。
▲7三角成で飛車と角の交換になる形ですが、後手が持ち駒の角2枚をもつことになり手番を握るのでこの瞬間は先手にとっても嫌な形です。
▲7三角成以下△同飛▲同と△2七角▲2六飛△3八角成▲8一飛△4二玉▲4五桂で、ソフトの評価値+2134で先手勝勢。
この手順は△2七角に▲2六飛△3八角成は自然ですが、次の▲8一飛が盲点です。
△3八角成に先に▲4五桂としてその後▲8一飛と打つのは、△4一歩と歩で受けられる形になります。
▲4五桂をする前に▲8一飛を先着して、後手に△4一歩と打たせないようにするのがうまいです。
以下△4二玉に▲4五桂で先手勝勢になっていますが、もう少し調べます。
▲4五桂以下△7七歩▲同桂△同桂成▲同銀△4四角▲5三桂成△同金▲3一銀△3二玉▲5一飛成で、ソフトの評価値+99990で先手勝勢。
この手順は△7七歩から清算して△4四角と飛車と銀の両取りの筋です。
先手としても気になる筋ですが、▲5三桂成と銀が取れるのが大きいです。
▲5三桂成に△同角だと△7七角成の筋がなくなって先手陣は楽になります。
よって△5三同金として▲3一銀△3二玉まで進みますが、最後の▲5一飛成が見えづらいです。
▲5一飛成は次に▲4二龍の詰めろですが、後手の持ち駒が桂馬だけなので受けにくいです。
後手の持ち駒に歩があれば△4一歩のような手はありますが歩切れです。
また▲5一飛成に△5二金なら▲同龍△同銀▲4二金まで詰みです。
なお▲5一飛成で▲2二銀成と金を取る手が最初に浮かびやすく△同玉でも△同角でも先手勝勢ですが、受けなしになる▲5一飛成が明快なようです。
端角を打って攻め駒を責めるのが参考になった1局でした。