歩をうまく使って攻める


上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で▲3三歩成とした変化手順の局面。ソフトの評価値+590で先手有利。

先手が2筋の歩を突き捨ててから▲3三歩成とただ捨ての歩成りをした形です。

以前▲3三歩成に△同金直や△同角や△同金右などを調べましたが、どれも先手が指しやすかったです。https://shogiamateur.com/?p=76018&preview=true

今回は▲3三歩成に△同桂の変化を調べます。

▲3三歩成以下△同桂▲4四歩△同銀右▲4五歩で、ソフトの評価値+642で先手有利。

この手順の△3三同桂は桂頭が狙われやすいので普通は指しにくい手になるのですが、後手がうまく対応して持ち駒に桂馬が入れば△7六桂があるので先手にとっても嫌な形です。

また後手の桂馬がいなくなっても、3三の地点は受けの駒の利きが多くしっかりしています。

先手は▲4四歩で▲3四歩は△4五桂でこの展開が自然に見えたのですが、以下△同桂▲同銀△3五歩▲8六飛で、ソフトの評価値+545で先手有利。

この展開も先手は悪くなさそうですが、▲3四歩はソフトの推奨手ではありませんでした。

理由は。ソフトは後手の3三の桂馬を捌かせるのが少し損と見ているのかもしれません。

後手は3三の桂馬がいなくても3三の地点は受けがよく利いているためです。

ソフトの推奨の先手の▲4四歩~▲4五歩という攻め方が盲点で、▲4五歩が浮かびにくいです。

4五の地点は桂馬や銀が進出することができるところですが、ここに歩を打つと駒が進出できなくなります。

そのような意味でやや重たい手の部類になります。

▲4五歩に△5三銀なら▲3四歩△2五桂▲2二角成△同金▲2五桂△同歩▲2三歩△3二金▲2二角で、ソフトの評価値+1600で先手優勢。

この手順の△5三銀には▲3四歩と桂頭を狙うのがいいようで、数手前に▲4五歩と打った効果で△4五桂は後手が桂損になります。

よって△2五桂としましたが、角を桂馬を捌いてから▲2三歩が激痛です。

▲2三歩に△同金なら▲3五桂のイメージです。

よって▲4五歩には△5五銀とします。

▲4五歩以下△5五銀▲同銀△同歩▲4四歩で、ソフトの評価値+790で先手有利。

この手順は5五の地点で銀交換になるのですが、次の▲4四歩が難しいです。

▲4四歩が難しいのは△4四同飛とすると△4九飛成~△4七銀や△4七歩のような筋が生じます。

飛車を成らせても大丈夫という読みがないと指せないです。

また数手前に▲4五歩と打ったばかりなので、▲4四歩と突き捨てるのが手の流れとして浮かびづらいです。

▲4四歩△同飛▲2三歩△同金▲5五角△4九飛成▲7三角成で、ソフトの評価値+1182で先手優勢。

この手順は後手は飛車を成れますが、先手は▲2三歩△同金と形を崩してから▲7三角成と桂得をする展開です。

先手優勢になっていますが、大会なのでここから先手が勝つのはそれなりに大変です。

▲7三角成以下△3五歩▲4六飛△同龍▲同馬△8八歩▲同玉△4五桂▲4四歩△3七桂成▲9一馬で、ソフトの評価値+1573で先手優勢。

この手順の△3五歩は▲3五桂を消した手ですが、▲4六飛と飛車交換を目指します。

後手は飛車交換から△8八歩~△4五桂と先手玉のコビンを狙う手です。

これも先手にとってかなり嫌な筋ですが、▲4四歩~▲9一馬で先手が指せているようです。

後手から△7六桂と打たれても▲7七玉として上部に逃げる形になると、後手も左側の攻め駒が少ないので先手が指せているようです。

歩をうまく使って攻めるのが参考になった1局でした。