上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3三角と変化手順をした局面。ソフトの評価値-69で互角。
実戦は△3三角で△5五歩だったのですが、思ったほどの成果は上がらないようです。https://shogiamateur.com/?p=76214&preview=true
△8六歩でソフトは△3三角を推奨していました。
△3三角から先手が持久戦にした場合の展開を調べてみます。
△3三角に▲4九飛なら△9四歩▲9六歩△8一飛▲9七香△8二飛で、ソフトの評価値+40で互角。

この手順は先手も後手も仕掛けを見送る形で、膠着状態みたいな感じになります。
できれば居飛車側から打開をするのが理想ですが、打開が難しいとなると少しずつ形を変えての手待ちになります。
気持ちに余裕がないと少し無理気味に動くのかもしれませんが、相穴熊の場合は形勢が傾くと取り戻すのがきつい戦型です。
よって長期戦になっても構わないというこの指し方もありそうです。
△3三角に▲2七銀なら△8三飛▲2八金上△5五歩で、ソフトの評価値-77で互角。

この手順の興味深いところは、先手が最初の局面図から▲4九飛としたのと▲2七銀とするので後手の指し手が違うということです。
同じ手待ちのような意味でもソフトには違うように見えるようです。
▲2七銀は数手前の▲2六歩を活かした手待ちで、▲2七銀~▲2八金上と銀冠穴熊にする狙いです。
よくある穴熊は▲3九金型なので後手の攻め駒の大駒の利きに入ることが多いです。
それに対して▲2七銀~▲2八金上型は相手の攻め駒より遠い位置にあるので、攻める側としてはその分手数がかかります。
ただし▲2七銀~▲2八金上までがセットの手なのでこの瞬間に後手は仕掛けのチャンスがあるようです。
△8三飛はぱっと見意味が分かりにくい手で、これも手待ちのようにも見えますが狙いがありました。
▲2八金上にこのタイミングで△5五歩が鋭いです。
△5五歩以下▲同角なら△5四金▲7七角△6五桂で、ソフトの評価値-27で互角。
△8三飛~△5五歩のような仕掛けは昔からあった指し方ですが、この戦形にならないとうっかり忘れている指し方です。
△8三飛とした意味は▲5五同角に7三の桂馬にひもがついているということです。
そのため▲5五同角には△5四金と金を攻め駒に使うことができます。
穴熊の金は守りに使うという先入観があるとこの△5四金もなかなか浮かばない部類の手です。
△6五桂に▲6八角なら△4五歩で、ソフトの評価値-498で後手有利。
この手順は▲6八角には△4五歩で後手の角の利きを止めることができません。
△6五桂に▲6六角なら△8六飛で、ソフトの評価値-686で後手有利。
この手順は△8六飛で後手の飛車成りを受けるのが難しいです。
△6五桂以下▲同銀△同金▲4五歩△5五銀で、ソフトの評価値+87で互角。
この手順は△6五桂で後手が成功のようにも見えるのですが、実戦的には▲同銀~▲4五歩がうるさい手です。
銀と桂馬の交換で後手が少し駒得のようでも、△6五同金とした形がやや離れ駒になるのでまだ大変な局面のようです。
お互いに精度の高い手を指すと簡単には形勢が傾かないようで、やはり将棋は難しいです。
△8三飛から△5五歩の仕掛け方が参考になった1局でした。