拠点の2七の歩を活かした攻め方


上図は、先後逆で相居飛車からの進展で△8六飛とした変化手順の局面。ソフトの評価値-122で互角。

角交換から▲8六歩と銀冠に打った手に△同飛とした形からの変化手順の局面です。https://shogiamateur.com/?p=76350&preview=true

この局面はまず大会では現れにくい形です。

大会で指す将棋は、できれば指し慣れた戦型を選択したいというのが多いと思います、

指し慣れた戦型だと、よく見慣れた形なので大きなミスがしにくいです。

しかし、それは相手にも言えるケースが多く、力の強い相手にはなかなか形勢を有利に運ぶのは難しいです。

そのような意味で、力の強い相手には見慣れない戦型にもちこむというのがあります。

見慣れない戦型は局面のどこが急所なのか把握するのに時間を要しますし、手の精度がぶれやすくなります。

言い方はよくありませんが、どちらが倒れるかという内容になりやすく波乱が起きやすいです。

見慣れたじっくりした戦いになると力の強い方が勝ちやすいのですが、見慣れない急戦型になると反対側でも勝つ可能性が少し高まるという理屈です。

△8六飛の局面は互角のようですが、先手は馬を作っておりじっくりした戦いになると馬の力が活きそうです。

そのため後手としては手を作っていきたいところです。

△8六飛以下▲8七銀△8四飛▲7六馬△3五歩▲5六歩△3三桂▲5五歩△2四飛▲3八金で、ソフトの評価値-599で後手有利。

この手順の後手の難しいところは、飛車が8筋からいなくなると▲8二歩と桂取りに打たれます。

そのため後手は8筋に飛車がいた方が安全なのですが、先手の馬の力が強く守りが堅いです。

後手の数手前の△2七歩を活かすのであれば、どこかで飛車を2筋に回るような形を目指します。

先手は数手前に▲5八飛と回った形なので、5筋の歩を伸ばすのは自然に見えます。

▲3八金と上がった形は△2八角に攻めに事前に受けた手で、次に▲8二歩の桂取りの残るので後手が忙しいのかと思っていまいたが、すでにこの局面は後手有利だったようです。

お互いに自然な手を指したつもりが気がついたら形勢が傾いていたというケースです。

自分は△2八角と攻めてもうまくいかないし、▲8二歩を受けるために△7二金とするのは▲5四歩と伸ばされて冴えないなと思っていましたが、ここからの展開は全く見えていませんでした。

▲3八金以下△5七歩▲6八飛△2八角で、ソフトの評価値-1602で後手優勢。

この手順は△5七歩が見えるかどうかが大事で、この手が見えれば攻めが継続できそうです。

▲5七同飛なら△2八角▲5四歩△5二歩▲2八金△同歩成▲8二歩△3九と▲6八玉△2九飛成で、ソフトの評価値-1206で後手優勢。

この手順は△2八角に▲5四歩からの攻め合いですが△5二歩が手堅いです。

以下▲2八金~▲8二歩としますが、△3九と~△2九飛成で後手が指せるようです。

よって△5七歩に▲6八飛としますが、それでも△2八角がありました。

△2八角に▲同銀なら△同歩成▲同金△5八銀▲4八玉△2八飛成▲5七玉△4五桂▲6六玉△5六歩▲同玉△4八龍で、ソフトの評価値-2177で後手勝勢。

この手順は2八の地点で清算する手ですが、△5八銀がありました。

△5八銀▲4八玉△2八飛成にぼろっと金が取れて龍ができるのは大きな成果です。

▲5七玉に△4五桂~△5六歩が細かい攻め方です。

▲5六同玉に△4八龍として、玉の近くに龍を移動させることで手を繋げて後手勝勢のようです。

拠点の2七の歩を活かした攻め方が参考になった1局でした。