上図は、先後逆で相居飛車からの進展で△2六歩と打った変化手順の局面。ソフトの評価値-50で互角。
この局面もまず実戦では現れにくい形で、序盤で飛車と角の交換になった変化手順です。
将棋の本などでこのような形になると先手失敗で終わることが多いと思いますが、評価値が互角だったのは驚きました。
序盤は飛車より角という格言はありますが、現実的には2枚の角を使いこなすというのは結構大変です。
持ち駒に飛車がある方はいいタイミングで敵陣に打つことができるので、受ける側は神経を使います。
そのような意味で、この局面から後手はどのように指すのかが気になったので調べてみました。
将棋の序盤も知らないことが多く、気になった時点で調べれば少しでも疑問が解決できるかもしれません。
△2六歩以下▲3八銀△8二歩▲4六歩△7二銀▲4七銀△7四歩▲3六歩△7三桂▲5八玉で、ソフトの評価値+179で互角。

この手順は自分が浮かんだ手ですが、先手から▲8三飛と打たれて龍を作られるのが気になりました。
よって△8二歩と打って以下△7二銀△7三桂型を目指す形です。
部分的にはある形で後手は少しでも駒を前進させたいのですが、先手の持ち駒に飛車があるので反動がきつくなります。
▲5八玉の局面は互角のようですが、相手の持ち駒に飛車があるというのがプレッシャーになっています。
△2六歩以下▲3八銀△7四歩▲8三飛△7二銀▲8二飛成△6四角打▲8五龍△4四角▲7七銀△3三桂▲8三歩△7三銀で、ソフトの評価値-138で互角。

この手順の後手側のみソフトの推奨手でなかなか浮かびにくいです。
まず△7四歩と突きますが▲8三飛と打たれるので、その見通しがないと指せません。
▲8三飛に△7二銀は部分的にある受け方ですが、▲8二飛成に△6四角打とする手も難しいです。
大駒は一般的には敵陣に打って成る形を作るのが理想的ですが、自陣角で使うと角が活用できるのかが気になります。
▲8五龍に△4四角と2枚の角で先手陣をけん制します。
▲7七銀に△3三桂として桂馬の活用を目指します。
以下▲8三歩に△7三銀も少し指しづらいです。
▲8二歩成と受けるためには△7三銀は仕方のない手なのかもしれませんが、8一の桂馬の活用が難しくなります。
このあたりの後手の駒組みがやや違和感があるのですが、先手に龍を作らせても攻めこまれる形にならなければ後手も対抗できる感覚のようです。
これらの手順は、持ち駒の飛車より少し働きが弱い龍の方が後手としても対抗できることに気がつくかがポイントのようです。
それに気がつかないと全くこの手順は浮かばないです。
△7三銀以下▲8二歩成△同銀▲7四龍△6二玉▲6六銀△7二金▲5六歩△8三銀▲8五龍△7三桂▲8八龍△2三銀▲7七桂△5二玉で、ソフトの評価値-314で後手有利。
この手順の▲8二歩成~▲7四龍に△6二玉とするのもやや意外な手でした。
形は△5二玉かと思っていましたが、△6二玉として以下△7二金~△8三銀と駒組みをするのが含みがあるようです。
この形になると△7三桂と跳ねることができ、2枚の角と2枚の桂馬と歩で攻め筋を狙います。
▲7七桂で▲5五銀とすれば角が取れそうですが、以下△同角右▲同歩△5六歩で、ソフトの評価値-643で後手有利。
この手順は角と銀の交換から△5六歩の垂れ歩が意外とうるさいようで、歩の裏側に歩を垂らすよくある筋です。
よって▲7七桂としましたが△5二玉で後手が少し指しやすいようです。
先手の龍は受けには利いていますが、攻めの形にはなりづらいので後手もまずまずのようです。
龍を作らせて駒組みをするのが参考になった1局でした。