上図は、先後逆で相居飛車からの進展で△4九角と打った変化手順の局面。ソフトの評価値-73で互角。
実戦は△8五歩だったのですが、それ以外に有力な手が2つあり1つは△9五歩でした。
今回はもう1つの△4九角について調べます。
△4九角は表向きはいつでも△6七角成とする筋があるのですが、もう1つ別の狙いもあったようです。
△4九角に▲7八玉なら△2七桂で、ソフトの評価値-173で互角。

この手順の▲7八玉は6七の金にひもをつけてバランスよく構えた手ですが、△2七桂と先手玉の反対側を狙う手がありました。
△2七桂は先手の攻め駒を責める手ですが、△4九角と打ったことで△2七桂と打てる形です。
△2七桂は直接的には△1九桂成が狙いですが、▲1七香と逃げても△3九桂成として以下△3八角成ともたれることができます。
先手にとって馬で飛車を責められるのは嫌な形のB面攻撃で、先手の飛車の活用が悪くなると後手玉は安全になります。
ただし、この手順の▲7八玉は少し甘い手だったようでソフトの候補手にも上がっていませんでした。
ソフトは△4九角には▲6八金を推奨していました。
△4九角に▲6八金△2七桂▲3五歩△同歩▲1七香△3九桂成▲3四歩△同銀▲5一角で、ソフトの評価値+397で先手有利。

この▲6八金は質駒の金を事前に逃げた手です。
▲6八金で後手は直接後手玉に迫るのは難しいので△2七桂ともたれます。
△2七桂に▲3五歩が浮かびにくいですがなかなかの手のようです。
銀冠には銀の頭を狙うのが筋ですが、それが難しい場合は2筋からの1つ横に歩を突くのが急所のようです。
次に▲3四歩△同銀▲3五歩で、△同銀でも△2三銀でも▲3四桂の筋があります。
よって△3五同歩としましたが、そこで▲1七香と逃げます。
後手は△3九桂成として角を桂馬の活用を図りますが、▲3四歩△同銀を入れてから▲5一角でどうかという形です。
▲3四歩△同銀を入れたのは、△3九桂成だと先手の飛車の縦の利きが通るのでいつでも▲2四飛の筋が生じます。
▲5一角が▲7三角成を狙った手で、これが意外とうるさいです。
▲5一角以下△7二飛▲2四飛△2三金▲3四飛△同金▲6一銀△9二飛▲8四桂△4一金▲7三角成△4二飛▲7四馬△2九成桂で、ソフトの評価値+44で互角。
この手順は先手は▲2四飛~▲3四飛と飛車を切る手でやや盲点です。
飛車を下に引いては後手の角と成桂が働きそうなので▲3四飛とします。
同じ飛車を切るなら▲3四飛では▲2三飛成もありそうですが、△3四飛とすることで▲同金と金を斜めにさせて形が崩れます。
また銀を入手したことで▲6一銀が継続手のようですが、このあたりの先手の指し方は自分にとってかなり難しいです。
後の▲7三角成の狙いですが、後手に飛車を渡すのでしっかり読んでないと指せないです。
△4九角という手は先手の攻めに突破される可能性もありますが、先手の飛車が活用できない展開だと後手もじっくり受けに回ることができるのでこのような手も覚えたいです。
角と桂馬で攻め駒を責める展開にするのが参考になった1局でした。