2枚の桂馬で攻めを繋ぐ

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△8四歩と突いた局面。ソフトの評価値+1175で先手優勢。

△8四歩は次に△8五歩と桂馬取りの催促の手ですが、あまりよくなかったようです。

本局は先手も後手もあまり指し手の精度がよくないようで、相手が甘い手を指してチャンスがおとずれてもものにできていないというのが多かったです。

手が見えてないので仕方ありませんが、もったいないなかったです。

実戦は▲9四香△同香▲同桂△7二玉で、ソフトの評価値+764で先手有利。

この手順は▲9四香と打って取られそうな桂馬を王手で事前に避けたのですが、△7二玉とされて局面の急所が分かりにくくなりました。

▲9四香では▲7五桂がありました。

▲7五桂に△7二銀なら▲9五香△同香▲2二龍△同歩▲9三銀で、ソフトの評価値+99995で先手勝勢。

この手順は▲7五桂と詰めろをかけるのが急所だったようです。

△7二銀は▲8三銀の詰めろ逃れですが、▲9五香と捨てる手がありました。

▲9五香は詰めろではありませんが、△同香とすると▲2二龍~▲9三銀の筋がありました。

▲9三銀以下△同玉▲9四香△8二玉▲9二金まで詰みです。

この寄せ方は7五の桂馬だけでなく8六の桂馬もよく利いています。

後手の△9五同香は失着ですが、このような狙いがありました。

▲9五香に△7四歩なら▲9一香成△7五歩▲2五歩△4四龍▲7四香△6二金▲9二成香で、ソフトの評価値+1111で先手優勢。

この手順の△7四歩はソフトの推奨手で、▲9一香成で香車を取られますが△7五歩で桂馬を取り返せます。

▲2五歩が難しい手で、△同龍とすると後手の龍の横の利きがなく受けの力が半減します。

▲2五歩は歩切れになる手なので指しにくいところはありますが、△4四龍で先手玉は龍で攻められることがなくなったので安心する面もありそうです。

△4四龍に▲7四香が継続手で、歩の裏側に香車を打つと△7三歩は2歩のため打てません。

△6二金は香車を取りながら逃げ道を作った手ですが、▲9二成香がありました。

▲9二成香は捨て駒ですが狭い方に玉を呼び込む手で、狭い玉は寄せやすくなります。

▲9二成香に△同玉なら▲7一銀△7二金▲2二龍△同歩▲8二金△9三玉▲9四香まで詰みです。

この手順は▲2二龍と金を取る手が質駒になっています。

▲9二成香に△7一玉なら▲7八玉△7六歩▲同銀△7七歩▲同金△7三歩▲7五香打△6一玉▲8二成香で、ソフトの評価値+1600で先手優勢。

この手順の▲7八玉は将来△9六桂の王手を防いだ手ですが、攻めを継続したい中で自玉の受けに回る手なので指しづらいところはあります。

後手は△7六歩から形を乱してから△7三歩と香車取りに受けますが、▲7五香打とあまり見ない香車の使い方をする手がありました。

△7四歩なら▲同桂とする狙いです。

よって△6一玉の早逃げですが、▲8二成香として先手が指せているようです。

2枚の桂馬で攻めを繋ぐのが参考になった1局でした。