上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△9七歩と打った局面。ソフトの評価値-145で互角。
この局面で自玉の受けに回るのはあまりよくないのは以前調べました。
受けすぎはよくないということですが、実戦の進行もあまりよくなかったようです。
実戦は▲4四歩△9八歩成▲4三歩成△9四香▲同香で以下変化手順の△9九角で、ソフトの評価値-709で後手有利。

この手順は▲4四歩で次に▲4三歩成の狙いと後手の龍の横利きを止めました。
▲4三歩成とする展開は後手玉の近くにと金ができるのでそれなりに成果はあるのですが、後手の攻めの方がきついようです。
後手は取られそうな香車で桂馬を補充してから△9九角と打ち込む手がありました。
△9九角という手は詰めろですが、自分の感覚では少し見えにくい手です。
最初に△8八とが浮かび次に△8九とや△8五桂といった感じです。
△9九角は駒を重ねるような手なので重たいイメージがあるのですが、後手は8九の桂馬を取ってからいつでも△7七角と切り飛ばすこともできるので働いているようです。
▲4四歩に後手は受けずに攻め合いに出るのがいいようです。
▲4四歩では▲2五歩がありました。
▲2五歩△同龍▲9三成銀△9八歩成▲6五香で、ソフトの評価値-231で互角。

この手順の▲2五歩は龍取りですが、△同龍とさせることで後手の6三の桂頭が薄くなります。
△2五同龍は将来△2八龍とか△2九龍として先手玉に迫る形です。
先手は▲9三成銀と香車を補充する手が価値があるようで、後手から△9四香をされるのを防いでいるとも言えそうです。
△9八歩成に▲6五香が数手前に▲2五歩と打ち捨てた効果で、この香車は取られにくいです。
この▲6五香は空中に打つ手で、打つなら普通は下段からの▲6六香になります。
ただし、▲6六香には△9九角と詰めろをかけられたときに▲7九金のような受けに限定されます。
これが▲6五香だと、▲6六歩と盤上の歩を動かして逃げ道のスペースを作ることができます。
部分的な形では▲6六歩~▲6七玉の形を防ぐには△5五桂と跳ねれば逃げ道封鎖になるのですが、▲6五香と打っていれば△5五桂と跳ねることはできません。
そのような意味で▲6五香は攻防の手だったようです。
▲2五歩~▲6五香の手順は自分の棋力ではまず無理ですが、少しでもそのような手が浮かぶようにしたいです。
なお最初の局面図からの▲2五歩に△6四龍と逃げる変化はまた別の機会に調べます。
龍の位置を変えて桂頭を狙うのが参考になった1局でした。