上図は後手四間飛車から端棒銀の展開で△9五歩と突いた変化手順の局面。ソフトの評価値-266で互角。
四間飛車からの端棒銀というのが実戦例が少ないイメージなので、あまり見慣れない形です。
この先手の形は評価値以上に違和感があってあまり指す気がしないのですが、先手玉がどの程度危険なのか、どのように対応すればいいかはこの機会に一度調べておいたほうがいいと思いました。
△9五歩以下▲同歩に△同香なら▲9七歩で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順の△9五歩に▲同歩は自然ですが、後手は△同香か△同銀のどちらかになります。
普通は△同銀が多いと思いますが、△同香も考えられる手です。
よく相居飛車の先手の棒銀では▲1五歩△同歩▲同銀というのが多く、▲1五同香だと△1三歩でこれ以上2六の銀が前に前進できないので先手失敗といった感じだったと思います。
しかし、たまに▲1五同香という手も見たことがあります。
このあたりの違いはあまり理解できていませんが、先手は香車の交換ができなくても1歩を持ち駒にすることができるのでその歩を攻めに活用するという意味だったと思います。
そのような意味で△9五同香も考えられる手ですが、▲9七歩と受ける手があったようです。
9七の地点は攻めは香車と桂馬と飛車の3枚に対して、受けは香車と桂馬と銀と角の4枚です。
3対4で後手から9七の地点に攻め込むと2対4の関係になるので、基本的には先手は受けの数で勝っています。
形勢は互角のようですが、後手の8四の銀が前進できる形ではありませんので先手も戦えるようです。
△9五歩以下▲同歩に△同銀で、ソフトの評価値-156で互角。

この手順は△9五同銀で、端棒銀の銀が活用できる形です。
9筋で歩を交換して後手の持ち駒に歩が入ることで局面が複雑になります。
この形を改めて見ると後手の9筋の攻めの圧力が大きくて、先手をもって指す気がしません。
△9五同銀に▲同香なら△同香▲同角△同飛▲9七歩△同桂成▲同桂△6四角で、ソフトの評価値-592で後手有利。
この手順は9五の地点で清算してから▲9七歩で先手は銀と角の交換で駒損でも局面が落ち着くのでどうかと思っていましたが、△9七同桂成~△6四角がありました。
△6四角は先手の飛車のコビンと9七の地点を睨んだ角なので後手が指せているようです。
なおこの手順で△9五同飛に▲9七歩でなくソフトは▲9八香で、ソフトの評価値-284で互角。
このような受け方はあまり気がつかないので参考になります。
最後の局面図の△9五同銀に▲5九角なら△4二角で、ソフトの評価値-367で後手有利。
この手順の△4二角は何気に9筋に圧力をかける手のようです。
△4二角に▲3七角なら△8六銀▲9一角成△9八香成▲同玉△9三香▲9七歩△同桂成▲同桂△同銀成▲同銀△同角成▲8九玉△9八馬まで詰みです。
この手順は後手がうまくいきすぎですが、△8六銀として香車を通すのが鋭い攻めのようです。
なお△4二角に▲9七歩なら△9六歩▲3七角△6四角で、ソフトの評価値-515で後手有利。
これらの手順を見ると、まともに端棒銀の攻めを受けるのは居飛車側がきつそうで作戦的には選べないようです。
端棒銀の攻めをまともに受けるのが参考になった1局でした。