銀を前に受けて桂取りで催促する

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△8五桂とした局面。ソフトの評価値±0で互角。

数手前までは8一にいた桂馬なのですが、自分の読みが甘く7三の地点で角交換をして△同桂に以下△8五桂と跳ねてきました。

元々は7三は角がいたので桂馬が働かない形だったのですが、つい角交換して何か相手の陣地に角の打ち込みがないかなどと考え結局実現しませんでした。

先手番の角換わり腰掛銀なので先に攻めるつもりだったのが、後手から△8五桂と軽く跳ねられての銀取りなのでやや先手にとって不本意な展開です。

銀取りなので銀をどこに逃げるかという形です。

ここからの展開も全く見えていませんでした。

実戦は▲6八銀以下△4五銀直▲同歩で以下変化手順で△3三角▲7九玉△9九角成▲8六歩で、ソフトの評価値-290で互角。

この手順の▲6八銀ですが、ぎりぎり耐えているのかと思っていましたが△4五銀直がありました。

先手の桂馬が質駒だったのを軽視しており、以下▲同歩に△3三角と先手玉のコビンを狙う手がありました。

角と桂馬が攻めに利いており先手は7七の地点で踏ん張ろうとしても、△7五歩と突くような展開になると先手玉はもちません。

どうもこのあたりの自分の指し方は腰が入っていないようで、相手の方の方が上手だったようです。

△3三角には▲7九玉として△9九角成に▲8六歩と突いて粘る形のようです。

玉を▲7九玉として9筋を明け渡すのが盲点で、△9九角成で香車を取られますが▲8六歩の桂取りで催促する感じです。

この指し方も多分実戦では指せないような感じで、このような感覚で受けるのは知りませんでした。

なお最初の局面図で▲6八銀では▲8六銀がありました。

▲8六銀△8四歩▲5一角で、ソフトの評価値+107で互角。

この手順の▲8六銀ですが、銀を上に上がる手で何気に桂取りになっています。

これが▲6八銀との大きな違いで、後手にプレシャーをかけています。

▲8六銀に△4五銀直なら▲同歩△3三角▲7九玉△9九角成▲8八銀で、ソフトの評価値+492で先手有利。

この手順は後手は先手玉のコビンを狙う攻め方ですが、▲7九玉~▲8八銀で馬の働きを抑えて先手が指せているようです。

▲8五銀と桂馬と取る筋もあり桂馬が入れば▲4六桂が狙いになります。

よって▲8六銀に後手は△8四歩と桂馬を支えますが、▲5一角が8四の歩をとがめる手です。

▲5一角以下△6四角▲8四角成△4五銀直▲同銀△同銀▲8五銀△4六銀▲5六金で、ソフトの評価値+236で互角。

この手順もなかなか難しく、後手は今度は飛車のコビンを狙って△6四角と打ってきました。

次に△4五銀直▲同銀△同銀▲同歩△2八角成が狙いで、▲2九飛と引けば△8二飛として▲8四角成が受けられて次に△5二金で角が取られます。

よって△6四角に▲8四角成としますが、△4五銀直▲同銀△同銀に▲8五銀が少し難しいです。

▲8五銀では▲8五馬かと思っていたのすが、▲8五銀とすることで将来▲9七玉~▲8六玉のルートを作っています。

馬と銀が上部にいる形の入玉模様はつかまえにくいです。

逆に8六に銀の形だと上部脱出の形にならず、守りも少し薄いです。

また最後の△4六銀に▲5六金とかわす手もうまい手で、▲4六同金は△同角で相手の角が働いてきます。

▲5六金に△5七銀成なら▲5五銀と受ける指し方です。

銀を前に受けて桂取りで催促するのが参考になった1局でした。

歩を突き捨てて叩くだけで意外と手になる

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で▲3五歩と突いた変化手順の局面。ソフトの評価値+135で互角。

最近の投稿でこの形を調べることが多いのですが、居飛車党の先手は意外と後手の戦型に合わせて指すことになりがちだと分かってきました。

後手が振り飛車党なら対抗形になりますが、居飛車党だと先手が角換わり模様にしようとすると意外と後手に作戦選択が多いイメージです。

角換わり腰掛銀や早繰銀や△3三金戦法や村田システムなどから、自分の指したい戦法を選択できます。

それに対して先手はすべてに対応することになり、将棋の知識が分散されます。

知識が分散されるとどうしても相手の研究にはまる可能性が高くなります。

そのため先手を持っても何かある程度調べている戦型が必要になり、角換わり腰掛銀をベースに置いて指すイメージにしたいということです。

角換わり腰掛銀の戦型は色々な手筋が出やすく、応用が効きやすいにも見えます。

もちろん角換わり腰掛銀にも簡単にはならず、またなったとしても後手の対抗策はたくさんあるので先手も大変ですが、何か先手で軸になる戦型を研究しておかないと大会では自信をもって戦えないです。

なお自分は後手番の相居飛車模様なら、横歩取り形か力戦形を目指すことが多いです。

本局の変化手順の▲3五歩などは強い人から見たら筋という手に該当しますが、自分もこのような手が直ぐに浮かぶようにしたいです。

将棋ソフトは▲3五歩で▲1四歩を推奨していましたが、▲3五歩も候補手にある手です。

▲3五歩に△同歩は▲3三歩から先手有利になると以前調べました。

今回は▲3五歩に△同銀とする手を調べます。

△3五同銀は守りの銀が5段目に行くので、玉の守り薄くなりがちという先入観があるのですが、強い人は意外とこのような手を選択しているイメージです。

銀が5段目にいくと将来後手が入玉模様になったときに、3五の銀が受けに役立つことが多いです。

角換わり腰掛銀の先手は全部の駒を使って攻めることが多く、盤上の右側に攻め駒が残ることが少ないので攻め損なうと入玉されやすくなります。

ただし、△3五同銀とすることで3三の地点と5三の地点がやや手薄になります。

△3五同銀以下▲3三歩で、ソフトの評価値+223で互角。

この手順の▲3三歩は3筋の歩が切れたからできる手ですが、これで手が続くのかが少し気になります。

▲3三歩以下△同桂▲同桂成△同玉▲1五香△同香▲4五桂で、ソフトの評価値+424で先手有利。

▲3三歩に△3一金なら▲5一角△7二飛▲4二角成△同金▲3二金△同金▲同歩成△同玉▲5三桂成で、ソフトの評価値+1611で先手優勢。

▲3三歩に△同桂▲同桂成に△同金直なら▲2五桂△3二金引▲1五香△同香▲1三角△2一玉▲3五角成△同歩▲5一銀で、ソフトの評価値+546で先手有利。

▲3三歩に△同桂▲同桂成に△同金右なら▲1五香△同香▲2五桂△2四銀▲3三桂成△同銀▲4一角で、ソフトの評価値+428で先手有利。

これらの手順は先手の軽い攻めが急所に入ると、意外と後手は苦しいようです。

先手の攻めもやや単調にも見えますが、なかなかの攻めのようです。

歩を突き捨てて叩くだけで意外と手になるのが参考になった1局でした。

角換わり腰掛銀の基本的な攻め方

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△4二金右とした局面。ソフトの評価値+418で先手有利。

この形は色々と調べてみると、1筋と3筋をからませた攻めが有力だったことを知りました。

何度も似たような局面を見ることによって、感覚的に先手から動いた方がいいと分かってきます。

この局面から以前▲1五歩△同歩▲1四歩という指し方を調べました。

今回は▲1四歩と垂らさずに▲3五歩も調べてみます。

最初の局面図から▲1五歩△同歩▲3五歩で、ソフトの評価値+131で互角。

この手順は1筋と3筋の歩を突き捨てる手で▲1四歩を保留しました。

なお、ソフトは▲3五歩では▲1四歩が推奨手だったのですが、▲3五歩も候補手に上がっていました。

攻めるなら▲1四歩と垂らすより▲3五歩の方が自然にも見えます。

先手は持ち駒に歩が1枚しかないので、こちらの攻め方の方が軽い意味があります。

▲3五歩は4五に桂馬がいるのである手で、後手は△3五同歩とするか△3五同銀が考えられます。

▲3五歩に△同歩なら▲3三歩△同桂▲1五香△同香▲3四歩で、ソフトの評価値+1001で先手優勢。

この手順は△3五同歩とすれば3四の地点に空間があきます。

最初に浮かぶのは持ち駒に桂馬があれば▲3四桂が厳しいのですが、桂馬はなく簡単に桂馬が入手できる形ではありません。

△3五同歩には▲3三歩~▲1五香~▲3四歩という攻め方がありました。

この攻め方は昔からある攻め方で、先手から桂馬の交換をせずに香車を捨てて▲3四歩と打つのが盲点です。

香車を捨てることができるのが数手前に1筋の歩を突き捨てた効果です。

強い人の将棋は、相手の狙いを消すような指し方をするのでなかなか隙のある形になりにくく、狙い筋が分かりにくいような形になりやすいです。

そのため基本的な攻め方というのが棋譜に出ないことが多く忘れがちになります。

この攻め方は自分も数十年ぶりに見た感じで、基本に戻るということは大事だと改めて思いました。

▲3四歩以下△4五桂▲同歩△2四香▲2五桂△1八香成▲4四歩△2九成香▲3三銀△同金右▲同歩成△同金▲1三金△3二玉▲5一角△4二飛▲3三桂成△同玉▲2三金△同玉▲4二角成△3四玉▲2六歩で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順も後手が頑張って受ける形ですが、2五に桂馬がいる形だと飛車を取らせても攻め切れるようです。

後手の飛車の位置が悪いので▲5一角という攻め方が成立するようです。

△3五同歩は顔面受けのような手なので実戦では指せない形ですが、△3五同銀についてはまた別の機会に調べます。

角換わり腰掛銀の基本的な攻め方が参考になった1局でした。

歩を突き捨てて攻め方を増やす

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△7三角とした局面。ソフトの評価値+337で先手有利。

以前この局面から▲4五桂△4四銀とする変化を調べました。

今回は▲4五桂に△4二銀とする変化です。

△4二銀は上部がやや手薄になりますが、△4四歩~△4五歩と桂馬を取る手を狙っているので先手としても少し忙しいです。

自分の感覚としては△4四銀は歩で桂馬を取られる筋はなくなるので穏やかになりがちですが、△4二銀は歩で桂馬を取られる筋があるので△4二銀の方が少し嫌です。

なおソフトは▲4五桂に△4二銀を推奨していました。

△7三角の局面は先手有利の評価値になっていますが、ほとんど互角に近い数値です。

△7三角以下▲4五桂△4二銀▲2四歩△同歩▲1五歩△同歩▲3五歩で、ソフトの評価値+177で互角。

この手順は△4二銀には2筋と1筋と3筋の歩を突き捨てる展開です。

自分の感覚とすれば▲2四歩△同歩とすれば▲同飛が最初に浮かぶのですが、△2三歩▲2九飛△4四歩で桂取りになります。

△2三歩には▲3四飛としてどうかですが、それでも△4四歩と先手は飛車を切る位の覚悟にいる局面になります。

その展開もあるかもしれませんが、歩を使った攻めでないので大味な展開になりがちで、飛車を渡す攻めはかなり勇気がいります。

▲2四飛の形のときに1筋と3筋の歩が切れていれば攻め方が増える指し方で、本筋のようです。

▲3五歩以下△同歩▲2四飛△2三歩▲3四飛△4四歩▲1五香△1三歩▲1二歩で、ソフトの評価値+875で先手優勢。

この手順の△3五同歩は受けに専念する手ですが、▲2四飛△2三歩▲3四飛と飛車を歩の裏側に潜り込むことができるのが3筋の歩を突き捨てた効果です。

また3筋の歩を突き捨てて▲3四飛とする形は、飛車を追われても最悪▲3五飛とすることができるので簡単には取られません。

▲3四飛に△4四歩と催促にくれば▲1五香と端から攻めます。

1筋の歩を突き捨てた効果で、▲1五香とダイレクトに香車を攻めに使うことができます。

▲1五香に△同香なら▲1一角△3一玉▲3三歩で攻めが繋がります。

▲3三歩と叩けるのも3筋の歩を切った効果です。

よって▲1五香に△1三歩と受けましたが、▲1二歩が鋭いです。

▲1二歩も1筋の歩を切った効果で、△同香なら▲1一角です。

後手がまともに受けるとこのような展開になるのでどこかで手を変えることになりますが、先手の狙い筋を理解する上では知っておきたい変化のようです。

なお最初の局面図は▲3五歩も有力だったようです。

▲3五歩△同歩▲4五桂△3四銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三金▲3四飛△同金▲7一角△7二飛▲5三角成△4五銀▲同銀△同金▲5四馬で、ソフトの評価値+1396で先手優勢。

この手順もうまくいきすぎですが、先手は3筋の歩の突き捨てから▲4五桂と跳ねる展開です。

△3四銀は3筋の歩を先に突き捨てたのでそれを活かした受け方で、以下2筋の歩の交換の▲2四同飛△2三金に▲3四飛とする手がありました。

後手の飛車の位置が悪いと▲7一角のような筋があるので、意外と手になっているようです。

先手は▲8八玉型なので▲7九玉型より飛車の打ち込みに強いです。

歩を突き捨てて攻め方を増やすのが参考になった1局でした。

1筋からの厳しい攻め筋

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で▲4五桂とした局面。ソフトの評価値+274で互角。

先手は▲8八玉型にしてから▲4五桂と跳ねる形です。

▲7九玉型は飛車を渡しづらいですが、▲8八玉型だと飛車を渡してもしっかりしているのが強みです。

早く攻めたいところを1手待って▲4五桂としたのは自分としてはよく辛抱した感じです。

▲4五桂と跳ねると後に戻れないので、ある程度の方針は立てておくことが必要です。

しかし対局中は▲4五桂に△4二銀とされるとよく分からないのに、多分△4二銀は指さずに△4四銀だと勝手に思っていました。

△4二銀は以下△4四歩~△4五歩で桂馬を取り切る展開ですが、将棋の棋譜並べであまり見たことがないからです。

見たことがないということは、この展開は先手がうまく指せば指せるということだと思っています。

しかし残念ながら自分はそこまで棋力が追い付いていないので、あまり分かっていません。

そのためこの機会に△4四銀と△4二銀に対しての指し方が気になりました。

今回は△4四銀を調べます。

実戦は▲4五桂以下△4四銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛△4二金右に以下変化手順で▲1五歩△同歩▲1四歩△同香▲3五歩で、ソフトの評価値+436で先手有利。

この展開は分かりやすいように後手は素直に応じた場合の変化です。

後手は取れる歩は取る指し方で、先手としても一番気になるところです。

受けに回った時の立場としては、取るのは相手の攻め筋にはまるので指しづらいという気持ちになることもありますが、攻める方としても結構ぎりぎりなところで指していることもありお互いに怖いところです。

△4四銀に先手は2筋の歩の交換は自然ですが、△2三歩で△2三金は▲同飛成△同玉▲4一角△2四玉▲2三金△2五玉▲5二角成△同飛▲3七金で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

よって△2三歩としますが、その後の▲1五歩~▲1四歩~▲3五歩は知らないと指せないです。

大会でその場で考えるのはまず自分の棋力では無理です。

後手の△2二玉型も上部に手厚いので簡単ではなさそうですが、この局面がすでに先手有利になっているのが興味深いです。

▲3五歩以下△同歩▲5一角△7二飛▲4二角成△同飛▲2五金△1三玉▲3七金で、ソフトの評価値+774で先手有利。

この手順は後手は△3五同歩として先手の攻めを催促します。

▲5一角は見えやすい手ですが、△7二飛に▲4二角成と金を取るのが盲点です。

▲7三角成と角を取る手は自然に見えますが、金と取って▲2五金が意外とうるさいです。

1筋の歩を突き捨てて▲1四歩と垂らして△同香とさせた効果で▲2五金と重たく打てます。

先手は歩切れなので細かい攻めができないと思いがちですが、△1三玉に▲3七金と金も攻めに参加させます。

4八の金はどちらかというと動かさないイメージが強いのですが、▲3七金は次に狙いのある手でした。

▲3七金に△9五歩なら▲1四金△同玉▲1五香△同玉▲1六歩△同玉▲1八香△1七歩▲2六金まで詰みです。

この手順はうまくいきすぎですが、後手は玉自らが守りの最前線に立つと気がつけば詰まされたとという展開です。

△4四銀以下の手順のどこかで後手は手を変えるのでしょうが、このような狙いが先手にはあると分かっただけでも収穫です。

1筋からの厳しい攻め筋が参考になった1局でした。

見慣れない駒組みからの指し方

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△7三桂とした変化手順の局面。ソフトの評価値+157で互角。

以前この局面から▲6八銀と引く手を調べました。

今回は△7三桂に別の指し方です。

この局面は実戦からかなり外れた展開なので調べてもあまり意味がないのかもしれませんが、妙に頭の片隅で気になっていたのでこの機会に調べることにしました。

あまり見ない展開なのですが、たまに出る形で少しでも知っておいた方がいいと思ったからです。

序盤の形は方針が全く分からず千日手模様の手を指すより、少しでも知っておくと局面打開につながることもあります。

その第一歩がその局面の狙い筋を知ることです。

△7三桂以下▲5七角△8二飛▲6八金△8二飛▲7八玉で、ソフトの評価値+60で互角。

この手順の興味深いのは、先手は▲6八金~▲7八玉と組み替えることです。

矢倉を自ら崩して▲7八玉型にしました。

この形は1手損角換わりの後手玉の構えにたまに出ます。

なぜ自ら矢倉を崩すのかを考えてみたのですが、▲8八玉型にすると△8五桂と跳ねられたときに▲6八銀か▲8六銀とした場合に玉のコビンがあきます。

また▲7九玉型で戦うこともありそうですが、相居飛車の将棋で1段玉は相手に飛車を渡すといきなり王手が飛んでくるケースがあります。

また▲6八玉型にするのはどこかで△6六歩のような手が生じて相手の攻め駒に近くなります。

▲7八玉型が2段目に上がることで相手の攻め駒に近くなるのですが、場合によっては▲6九玉~▲5八玉のようなルートがあります。

また▲7八玉型は▲8八玉型と違って、本来の角の位置での王手がかからないようにしています。

1つ升目がずれることで、玉は筋違いの角のラインになります。

どれも一長一短で▲7八玉にすればベストという訳にはいきませんが、定型から少しずれるので見慣れない形になりここからの方針が気になります。

▲7八玉以下△4二金右▲5八金左△2二玉▲3五歩△同歩▲同角△9五歩▲同歩△8五桂▲8六銀△9七歩▲5七角で、ソフトの評価値+297で互角。

この手順は後手は玉の整備に手をかけました。

先手は3筋の歩を交換する形に対して、後手は9筋から動いてきました。

後手の角と桂馬と香車の攻めに先手は銀と桂馬と香車で守る形です。

先手陣は7七の銀がいなくなると左辺が薄いため玉の守りが不安です。

そのため慎重な受けが必要ですが、後手が△9七歩と垂らした手には▲5七角が冷静な手のようです。

▲5七角は将来の△3四香を事前に受けるのと、▲3四歩~▲3五歩の攻めを見た手です。

先手は4七の銀と4八の金が3七の桂馬を守っており、6四に角がいても意外としっかりしています。

▲5七角以下△9五香▲同銀△9八歩成▲同香△9七歩▲同桂△同桂成▲同香△同角成▲3四歩△同銀▲3五歩で、ソフトの評価値+855で先手優勢。

この手順は後手はさらに動いてきた展開ですが、先手は自然に対応して、▲3四歩~▲3五歩で優勢のようです。

これらの手順はやや後手は無理筋ですが、受け方を知っておくと役に立ちそうです。

見慣れない駒組みからの指し方が参考になった1局でした。

銀を引いて桂取りまでの攻め方

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△8二角と打った局面。ソフトの評価値+165で互角。

この△8二角はあまり見ない手で、自陣角を打つなら普通は△6四角が多いです。

△6四角とすれば△7三桂~△8五桂と桂馬を活用できますが、△8二角だと△7三桂は角が一時的に利きが止まりますし、△9三桂は端桂なのでやや単調です。

実戦は△8二角以下▲4七金△2二玉で、ソフトの評価値+206で互角。

この手順の▲4七金は△4六角を防ぐ手で自然に思っていましたが、ソフトの推奨手ではありませんでした。

また△2二玉も自然な手のようにも見えますがソフトの候補手にも上がっておらず、推奨手は△6四角でした。

△2二玉には▲4五桂とか▲8八玉が有力手ですが、これはまた別の機会に調べます。

なお△8二角と打って△6四角と上がるのは手損になるので、推奨手でも指しにくいです。

▲4七金では▲3五歩がありました。

▲3五歩△同歩▲4五桂△4二銀▲2四歩△同歩▲1五歩で、ソフトの評価値+256で互角。

この手順は▲3五歩~▲4五桂と跳ねる形で、部分的にはよく見かける仕掛けです。

▲4五桂に3三の銀を逃げるのは自然ですが、△4二銀と引いて受けるのは強い受け方です。

後手から次に△4四歩と桂馬と取りに行く手があるので、先手としては少し忙しい局面です。

しかし△4二銀はソフトの手の精度としては低いようで、正確に先手が指せば先手が指しやすくなるようです。

△4二銀に対しての攻め方を知っておくだけでも読みの時間を少なくすることができますえ。

△4二銀と引いて△4四歩と桂馬を取りに行く手もたまにあるのですが、自分の知っている範囲では少ない印象です。

△4二銀が少ないのは事前にこの受け方は少し無理があると知っているのかもしれません。

△4二銀には2筋の歩を突き捨てて▲1五歩とします。

この手順もたまに見られる手で、先手は飛車と角と桂馬と香車の4枚で手を作っていくことになります。

▲1五歩以下△同歩▲同香△同香▲2四飛△2三歩▲1四飛△1三香▲3四飛△1四歩▲2四歩で、ソフトの評価値+1069で先手優勢。

この手順の▲1五歩に△同歩も徹底的に受け切りを狙う指し方です。

後手は大駒の2枚の攻めの働きが整ってなく攻め合いの形にはなりません。

もたれるような指し方で先手の攻め疲れを狙います。

△1五同歩には▲同香△同香で先手は香損になりますが、△1五同香に▲2四飛して△2三歩に▲1四飛と潜り込みます。

△1三香は▲1五飛と受ける受け方ですが、▲3四飛と回って次に▲1四歩と狙います。

△1四歩は敵の打ちたいところに打ての歩ですが、▲2四歩が鋭い攻めです。

先手の飛車が後手玉と間接的に直通しているのと、3五に歩があるため△3三歩と飛車取りの受け方ができません。

▲3四飛と回ることができるのは数手前に▲3五歩△同歩とした効果です。

▲2四歩に△2二玉なら▲1一角で、ソフトの評価値+99972で先手勝勢。

▲2四歩に△同歩なら▲2三角△3三桂▲1二角成で、ソフトの評価値+1408で先手優勢。

▲2四歩に△3三桂なら▲1一角△4五銀▲同歩△2二桂▲7四飛△7三歩▲7五飛△2一玉▲4一銀△5一金▲3二銀成△同玉▲1二金で、ソフトの評価値+2221で先手勝勢、

これらの手順より▲2四歩が入れば先手が指せているようです。

銀を引いて桂取りまでの攻め方が参考になった1局でした。

銀を引いて局面を打開する

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△7三桂とした変化手順の局面。ソフトの評価値+157で互角。

この局面は実戦から少し離れた形ですが、この後の先手の方針がさっぱり分からなかったので調べました。

これが実戦だとすると先手は珍しい駒組みにしたので相手の意表を突いたということになりますが、その後のイメージができてないと千日手模様の手を選択したり時間を使い過ぎるといったことが考えられます。

実戦の短い時間で精度のいい手をサクサクと指せればいいのですが、見慣れない局面ではまず無理です。

そのためには予備知識として押さえておく必要があります。

△7三桂は後手の駒組みの理想の1つで、将来△8五桂から9筋の攻めなどがあります。

ここからの先手の指し方がうまいです。

△7三桂以下▲6八銀△8四歩▲4六角で、ソフトの評価値+75で互角。

この手順の▲6八銀ですが、少し浮かびづらいです。

後手が将来△8五桂と跳ねれば銀取りになるのでそれを事前に受けた手ですが、反面9筋が手薄になります。

後手の6四の角が9七の地点を睨んでいるので先手は▲8八玉型にはしづらいです。

よって△8四歩には▲4六角とする手がありました。

▲4六角というのは働きのいい後手の角を消す狙いですが、△同角▲同銀と進むと先手の銀の位置が変わってきます。

それがどのように影響するのかが気になります。

▲4六角以下△同角▲同銀△6四角▲5七銀上△8五歩▲2六飛△8二飛▲3五歩△同歩▲同銀△3四歩▲2四歩で、ソフトの評価値+241で互角。

この手順は後手は角交換から再度△6四角と埋めてきました。

△6四角の銀取りに▲5七銀上が浮かびづらいです。

形だけで言えば▲4七金もありそうですが、△8五桂と跳ねられたときに先手がどうするかが難しいです。

▲4七金は将来△3八銀や△5八銀のような傷があるのでどこかで先手は飛車を動かすと思いますが、後手が9筋から戦いを起こそうとしているのでその飛車を動かす1手が有効に使えるかが気になります。

△6四角には▲5七銀上とすれば将来先手は▲6八玉型~▲5八玉型のような組み替えができそうです。

後手の△8五桂からの9筋の端攻めには、先手は右側に逃げるルートを確保すればそこまで怖くはなさそうです。

よって後手は△8五歩~△8二飛と薄い8筋に飛車に移動しますが、先手は▲2六飛~▲3五歩と動くのが鋭いです。

4六の銀がいなくなっても4八に金がいるので△3七角成には▲同金とできます。

先手は3筋の歩の交換から△3四歩には▲2四歩として銀が捌ける展開になりました。

形勢は互角のようですが、先手は千日手模様の指し手でなく局面を打開できたのでまずまずの成果のようです。

本局の変化手順の難しいところは、先手は7七の銀を▲6八銀~▲5七銀上と中央に使うことです。

8筋と9筋は薄くなりますが、玉の右側に移動しても金駒がいるためそこそこしっかりした形です。

銀を引いて局面を打開するのが参考になった1局でした。

腰掛銀にせず駒組みをする

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△6二飛とした局面。ソフトの評価値+99で互角。

後手は6筋の位を取ってから△6二飛と回ってきました。

△6二飛の意味は少し分かりにくいのですが、6筋の位を安定させるのと場合によっては△5五銀~△6六銀のような手もありそうです。

後手は△8四歩型を活かす意味で、将来△7三桂~△8五桂と銀取りに跳ねる狙いもあります

実戦は△6二飛に▲5六銀としましたが、以下変化手順で△6四角▲4七金△8四歩▲3五歩で、ソフトの評価値+93互角。

この手順の▲5六銀は腰掛銀を目指すなら自然ですが、ソフトの候補手にも上がっていませんでした。

▲5六銀に△6四角は6筋の位を取った手を活かす手で、▲4七銀と引くと先手は手損になりますので▲4七金とするのは自然です。

△8四歩と突いて先手がゆっくりしていると、次に△7三桂としていつでも△8五桂のような狙いがあり▲7七銀型があまりいい形ではありません。

△8五桂を防ぐために事前に▲8六銀とか▲6八銀と引いて構える手もありそうですが、どちらの手も自ら囲いを崩すようなところもあり一長一短です。

戦いを起こすなら△8四歩に▲3五歩とするようです。

後手の桂馬が△7三桂と活用される前に動く手なので、筋は通っているようです。

評価値的には先手も悪くはない展開でこれもありそうですが、ソフトは別の展開を示していました。

▲5六銀では▲4五歩がありました。

▲4五歩△6四角▲5六歩で、ソフトの評価値+70で互角。

この手順の▲4五歩ですが、かなり指しにくい手です。

▲4五歩と突き越せば直接▲4五桂と跳ねる筋がなくなります。

狙いとしては▲4五歩に△7三桂とすれば▲4六角とこの筋に角を先着します。

▲4六角に△6三金なら▲5六歩のような感じです。

ただし、▲4五歩に△6四角と先着されると4八の金が動かしづらくなります。

また△6四角に▲4六角は△5五銀があります。

△6四角に▲5六歩が決断の手になりそうです。

▲5六歩と突くと▲5六銀と腰掛銀に組むことはできません。

▲5六歩に△7五歩なら▲5七角△7六歩▲同銀△7二飛▲7五歩で、ソフトの評価値+117で互角。

この△7五歩に▲5七角と打てるのが▲5六歩と突いた効果のようです。

△7六歩▲同銀△7二飛▲7五歩としますが、この先手の駒組みはかなり難易度が高いです。

4筋と7筋の2つの位を取る指し方で、指しこなすのは神経を使いそうです。

7五の歩は7六の銀と5七の角で支えることになりそうですが、4五の歩は相手の玉の回りの駒組みをさせないという意味になりそうです。

▲5六歩~▲5七角という指し方は、どちらかというと先手より後手をもっての指し方のイメージなのでこのような指し方もあると理解したいです。

腰掛銀にせず駒組みをするのが参考になった1局でした。

馬取りの桂打ちを防ぐ受け方

上図は、先後逆で後手横歩取り△8四飛型からの進展で▲6六同銀と銀を取った局面。ソフトの評価値-507で後手有利。

駒割りは角と銀の交換で後手が駒得です。

対局中は後手が少し指しやすいと思っていましたが、後手は歩切れなのと次に先手から▲6五桂や▲4五桂の馬取りが気になります。

この手を食らったら直ぐに後手玉が寄り筋ということはまだないのですが、先手は金駒が2枚あるので結構嫌な筋です。

桂打ちをどのように防ぐかという局面ですが、本局の指し手はまずかったです。

実戦は▲6六同銀以下△5四馬▲6五銀打△3六馬▲7四歩で、ソフトの評価値-46で互角。

この手順の△5四馬は▲6五桂や▲4五桂の馬取りを先に受けての飛車取りですが、▲6五銀打とされました。

後手は△3六馬と歩を取って歩切れを解消してまずまずかと思っていましたが、次の▲7四歩が見えていませんでした。

▲7四歩は7筋の攻めというより次に▲7五銀の飛車と馬取りが狙いです。

後手の馬の位置が悪く先手の飛車に狙われる形になりました。

対局中は先手の手の組み合わせに感心してしまいましたが、相手の方の手の見え方が1枚上手だったようです。

実戦は▲7四歩に△3五馬としましたが、やはり手の流れがおかしいです。

後手有利だった局面が、△5四馬~△3六馬の手の組み合わせがまずかったために互角になりました。

後手の5三の馬を移動させるという感覚は悪くなかったようですが、ソフトは△5四馬では△6四桂を推奨していました。

△6四桂▲7七飛△5四馬で、ソフトの評価値-455で互角。

この手順の△6四桂は飛車取りですが、▲7七飛と狭い飛車にするのが価値があったようです。

7六の飛車だと横利きで活用する筋がありますが、▲7七飛になるとかなり活用しづらい飛車になります。

そのタイミングで△5四馬として先手からの桂打ちを事前に防ぎます。

今度は△3六馬と歩を補充する手は歩切れを解消できて大きな手になりそうです。

最初の局面で△5四馬とするのは飛車取りなので先手をとって指せるのですが、▲6五銀打とされると馬が少し使いづらくなります。

変化手順みたいに△6四桂を入れてから△5四馬はそこまで厳しい受け方ではありませんが、相手の飛車の働き減を見越した手だったようです。

△5四馬以下▲5五銀打△3六馬▲6五銀△2七歩成▲同歩△5六歩▲3三歩△同金▲7六桂で、ソフトの評価値-374で後手有利。

△5四馬からの手順も意外と難易度が高く1手先も読めないような局面ですが、訳の分からない局面からは本当の実力になるようです。

馬取りの桂打ちを防ぐ受け方が参考になった1局でした。