上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3五飛と浮いた変化手順の局面。ソフトの評価値+35で互角。
3一の飛車が△3五飛とした形で、実戦は△3四飛と4段目に上がりました。
△3五飛はソフトの推奨手でよくある軽く捌く振り飛車という印象ですが、先手はどのように攻めるかが気になります。
△3五飛に▲2二角がありそうですが以下△3三角▲同桂成△同桂で、ソフトの評価値±0で互角。
この手順は先手が1手損で△3三桂と跳ねさせる形で、後手から△2五飛や△2五桂などで捌かれそうです。
飛車交換になって後手の桂馬が5段目まで跳ねれば捌けたといってもいいと思います。
捌けてもお互いの玉は堅いので互角ですが、先手としては後手の桂馬が攻めに参加するのが気になります。
特に桂馬を成り込まれて守りの金駒と交換にするような展開は避けたいです。
△3五飛以下▲7七桂△3三桂▲2四歩△同歩▲2二角で、ソフトの評価値+63で互角。

この手順の▲7七桂ですが玉のコビンを閉める手で自然な手です。
玉のコビンがあいているといつでも王手飛車のような筋が気になります。
後手の△3三桂は次に△2五桂や△2五飛を狙った手ですが、ここからが先手の指し方の大事なところです。
▲2四歩△同歩は自然な展開ですが、次の▲2二角が指しにくいです。
1手遅らせて角を打つ印象ですが、この手順は初めて見ました。
将棋は長年数多く指したり見たりしても、知らない手というのはかなりあるようです。
ソフトで検討すると思いもよらない手を指摘されることがあるのでありがたいです。
先手の狙いは▲1一角成と▲2四飛の2つです。
▲2二角以下△1二香▲2四飛△4六歩▲同歩△2五飛▲3三角成△2四飛▲同馬△2八飛▲3五馬△2九飛成で、ソフトの評価値+181で互角。

この手順の△1二香はたまに見る手で、▲1一角成とダイレクトに香車を取られるのを防いでいます。
△1二香の形で▲1二馬と香車を取られても馬の働きが一時的によくないことがあります。
▲1一馬の形だと将来▲6六馬と自陣に戻る筋がありますが、▲1二馬の形だと自陣に戻りにくいです。
△1二香に▲1一角成は△2五飛▲同飛△同桂で、ソフトの評価値-151で互角。
この展開は先手にとって面白くなさそうです。
よって△1二香に▲2四飛としますが、△4六歩▲同歩を入れてから△2五飛が振り飛車らしい手です。
△4六歩の突き捨ては4七の地点に空間をあけると4七角のような手があるのと、4六同歩の形にさせることで将来▲4六角のような角で後手玉のコビンを狙う筋を消しています。
▲4六同銀では銀が玉と離れますので▲同歩ですが、△2五飛が振り飛車らしい手です。
△2五飛に▲3三角成とできるのが▲2二角と打った効果で、先手は桂馬を先に補充できました。
飛車交換から△2八飛~△2九飛成で駒損を回復されていい勝負のようです。
△2九飛成以下▲4五歩△7四桂▲4四歩△3二銀▲3六馬で、ソフトの評価値+13で互角。
この手順は後手が△7四桂として攻める形ですが、▲3六馬と自陣に利かせるような形でいい勝負のようです。
軽く捌く振り飛車への指し方が参考になった1局でした。