香車を補充して詰ましにいく


上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲4四銀と歩を取った局面。ソフトの評価値-3702で後手勝勢。

このような局面からどのようにまとめるかというのは棋力や人によって違いは出てくるのですが、長手数になるとミスも起こしやすくなりがちなのでできれば最短コースでまとめたいです。

ただし、最短コースも中には難しい手が混じっていることがあるので難易度が上がることもあります。

終盤が強い人は踏み込みや見極めがいいので、そのあたりの感覚を取り入れたいです。

本局で▲4四銀と出た形は後手にとっても少し嫌なところですが、冷静に対応すれば相手の手を利用することができたようです。

なお実戦は▲4四銀以下△5七歩▲同角で、ソフトの評価値-1789で後手優勢。

この手は5筋にあやをつけたつもりだったのですが、勝勢から優勢になっているので手の精度としてはかなり悪かったようです。

△5七歩などは何となく叩きたくなるところですが、読みが入ってなく叩いただけなのでいまひとつです。

最終盤は時間がないことがほとんどなので直感だけになりがちなのですが、少しでも精度のいい手を読んで納得いく形で指したいです。

△5七歩では△4四同金がありました。

△4四同金▲5三香△同飛▲同角成△5六香で、ソフトの評価値-99985で後手勝勢。

この手順の△4四同金は全く考えてなかったのですが、王手になっているのでまずは考える最初の手だったようです。

王手になっているのも気がつかず、▲5三香で後が面倒だと読みを打ち切ったのが読みが荒いです。

それが棋力なので仕方ないのかもしれませんが、そこからもう少し考えるようにしたいです。

▲5三香に△同飛▲同角成に△5六香と打つ手があったのですが、以下詰み筋だったようです。

△5六香が以下詰みと分かるかどうかは大事ですが、後手玉は▲5二歩以下の詰めろになっているので後手は緩い手は指せません。

そのような意味で後手は少しプレッシャーがかかる局面になります。

香車を取ってすぐに香車を使うという手の流れはやや浮かびにくいです。

また△5六香以下も難しい手が含まれており、簡単ではありません。

△5六香以下▲5七歩△4九銀▲6九玉△5八金で、ソフトの評価値-99989で後手勝勢。

この手順の難しいところは△5八金が見えるかどうかですが、金駒を1枚多く渡す寄せ方なので浮かびにくいです。

時間が多くあれば浮かぶかもしれませんが、短いと考えないような手の部類です。

△5八金以下▲同銀△同銀成▲同玉△6九銀で、ソフトの評価値-99993で後手勝勢。

この手順は清算して△6九銀となりますが、後手は桂馬と歩だけで詰みと分からないと△5八金は指せません。

△6九銀に▲4八玉なら△3六桂▲3八玉△2八龍▲4九玉△4八龍まで詰みです。

この手順は後手の持ち駒に桂馬があることを確認していないと指せません。

△6九銀に▲6八玉なら△5七香成▲同玉△5九龍▲6六玉△5五龍まで詰みです。

この手順は△5七香成に▲同玉とする形で、うっかり▲同角などと考えるかもしれません。

盤上に駒が並んでいたらこのようなことはありませんが、頭の中だけだと▲5七同角が浮かんでもおかしくありません。

また△5五龍で1手詰めのところを△5六龍と読んで、以下▲7五玉△6五龍▲8四玉△7四龍▲9五玉△9四龍が浮かぶ可能性もあります。

これでも詰みですが、手数が長いと読み抜けがあったり面倒だと思うと読みを断念することもあります。

また別の詰まし方で真ん中の局面図から▲5七歩に△4六桂もありました。

△4六桂▲同歩△4七銀▲同玉△4九龍▲3七玉△3六銀▲同玉△3八龍▲2六玉△3五金打▲1六玉△3六龍▲1五玉△2五龍まで詰みです。

この手順は△4七銀と△3六銀の2枚の捨て駒が難しいです。

また△3五金打と重たく攻めるのも大事で、5三に馬がいるので△3五金は▲同馬とされるので要注意です。

2つの寄せはどちらもそれなりに難しいですが、1手でも先を考える様に意識したいです。

香車を補充して詰ましにいくのが参考になった1局でした。