飛車の利きで相手の角の利きを止める


上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲4八玉と上がった局面。ソフトの評価値-1422で後手優勢。

△8九飛の王手に5九の玉が▲4八玉とした形です。

お互いに攻め合いの形で両方の玉が危険です。

この局面で後手が攻め合いにいくとリスクの高い局面になります。

実戦は▲4八玉以下△3七歩成▲同銀△4五桂▲5七香成△同銀左▲同香成△同銀▲6一角成△同玉▲5三角成で、ソフトの評価値-99973で後手勝勢。

この手順は△3七歩成▲同銀△4五桂として後手玉を少しでも広くするつもりで指したのですが、5七の地点で清算して▲6一角成~▲5三角成を軽視していました。

△4五桂とした手は後手玉が広くなるところかほぼ受けなしの形です。

▲5三角成に△7二玉としても▲6一銀以下詰みです。

▲5三角成の局面は後手が正着を指せば先手玉に即詰みがあったのですが、実戦は指せませんでした。

後手勝勢といっても先手玉を詰ましにいくか詰めろ逃れの手を選択しないといけないので、意外と難易度が高いです。

攻め合いにするとどちらかが倒れるような展開になりやすいので、一旦受けに回る手がありました。

△3七歩成では△8六歩がありました。ソフトの評価値-1334で後手優勢。

この手順の△8六歩ですが、8九の飛車の利きを活かす手で先手の角道を止めることができます。

先手の角の利きを止めれば5三の地点はだいぶ緩和されます。

先手玉と後手玉の周辺を見るだけでなく盤面全体を見れば浮かぶ手でした。

自分はこのようなふわっとした受けの手を指すという感覚が乏しいようです。

△8六歩以下▲9四角成△同歩▲7九飛なら△3七歩成▲同銀△7九飛成▲同金△4五桂で、ソフトの評価値-2727で後手勝勢。

この手順は先手は飛車を入手して▲7九飛で飛車を消しにいく手ですが、3七の地点で清算して飛車交換から△4五桂と跳ねれば後手勝勢のようです。

先手の角が働いていないのと△4五桂は△3七桂成や△5七桂成と使いわけすることができるので、先手はまとめようがないようです。

受けと言うとどうしても自玉の回りに駒を埋めることが最初に浮かびますが、間接的に働きのある駒の利きを止めるというのがあります。

今回で言うと△8九飛と打った飛車の利きを利用して相手の角の利きを止めるということで、△8九飛は攻防の飛車だったようです。

△8六歩のような手が指せないと終盤が単調になりやすいので、このあたりをもう少し意識したいです。

飛車の利きで相手の角の利きを止めるのが参考になった1局でした。