上図は、先後逆で後手横歩取り△8四飛型からの進展で▲5八玉と上がった局面。ソフトの評価値-17で互角。
後手の横歩取りに先手が▲3六飛型を選択したのでこのようになりました。
10年位前に流行った形で青野流が主流になる前によく出た形です。
ここからの指し方は大きく2つあるのですが、自分は△9四歩としました。
△9四歩のような手は相手の手を見て駒組みをするイメージがありますが、この戦形で自分はどのような狙いで指すかという方針をあまり考えていないので何となく指していることが多いです。
事前に研究しておくことは大事なことの1つですが、この戦形があまり出ないこともありやや忘れがちです。
相手の方が居飛車党で、先手が横歩を取って△3三角型に▲3六飛型を選択するという条件付きなので確率的にはかなり頻度が少なくなります。
後手の横歩取りがやや評価値が下がる傾向がありますが、互角なので後手も十分に戦えます。
有力な手の1つは△9四歩で△8八角成です。
△8八角成▲同銀△3三桂▲7七銀△2五歩で、ソフトの評価値-2で互角。

後手のこの指し方はよく見ますが、自分は先手が▲3八銀型や▲3六歩型のどのタイミングですればいいかなど形の違いがあまり理解できていません。
▲3六歩型であれば△2五歩に飛車は3筋~6筋の横にいけないくらいが分かるレベルです。
そのような意味で▲3七歩型の場合は先手は飛車を横に使うことも可能です。
ソフトは△2五歩に▲2八飛を推奨していますが、自分の感覚だと▲5六飛というのが気になります。
後手玉は5三の地点が薄いので次に▲7五角が狙い筋ですが、▲5六飛はソフトの候補手にも上がっていませんでした。
▲2八飛が推奨手で、▲3六飛と▲4六飛と▲6六飛が候補手でした。
▲5六飛に対して後手は5三の地点を直接補強するなら△6二金、▲7五角と打たせないようにするなら△7四歩、▲7五角の利きを止めるなら△6四歩が考えられます。
どれもありそうな手ですが、ソフトは△2七角を推奨していました。
△2七角以下▲7五角なら△5四飛▲同飛△同角成▲2四歩△1二銀▲1四歩△同歩▲1三歩△2一銀▲2三歩成△同金▲3一飛△4四歩で、ソフトの評価値-

この先手の指し方は先手の無理筋なので、調べてもあまり意味がないのかもしれません。
しかし、飛車交換になって▲2四歩と叩く筋は後手としても気になるところです。
後手が対応を間違えると1筋と2筋だけで龍を作られて、崩壊することがあります。
そのような意味で受け方を理解していないと飛車交換はできません。
△2七角と打てるのは先手が▲3九銀型だったという特殊なケースになります。
普通は▲3八銀型が多いので△2七角とは打てません。
△2七角▲7五角に△5四飛とぶつけて▲同飛に△同角成とできるのが△2七角と打った効果です。
後手玉は5三の地点に空間があくとかなり薄くなるので△同角成で補強します。
▲2四歩~▲1四歩は飛車の打ち込みを狙うために銀の位置を変える手ですが、▲1三歩に△2一銀と引きます。
△2一銀に▲1四香がありそうですが、△1八飛の切り返しがあります。
これも▲3九銀型なら成立する受け方で、▲3八銀型だと王手香取りになりません。
▲2三歩成~▲3一飛の打ち込みには△4四歩と馬の力で▲2一飛成を受ける手がありました。
これらの展開は▲3九銀型だったので成立する受け方で▲3八銀型だと使えませんのでやや特殊ですが、ちょっとした形の違いに意識したいです。
なおもう1つは△9四歩で△2四飛だったのですが、これはまた別の機会に調べます。
横歩取りの5三の地点の受け方が参考になった1局でした。