上図は、後手△3三金戦法からの進展で△3五同角と角を取った局面。ソフトの評価値-194で互角。
実戦は▲5四銀でそれなりに難しい展開だったのですが、ソフトは▲6四桂を推奨していました。
対局中に▲6四桂は全く見えておらずスピードアップの手だったようです。
ただし、▲6四桂と打っても後手玉に即詰みはなく、3筋から2筋に逃がすような形なので指しにくいです。
先手陣に即詰みはありませんが、受けてもあまりきりがない形なので攻めに出るといった手のようです。
▲6四桂以下△4一玉▲5二銀で、ソフトの評価値-362で後手有利。

この手順の▲6四桂に△4一玉は自然で、△6一玉には▲5二銀△同金▲7二銀みたいな筋があります。
玉は飛車と反対側に逃げれば3筋と2筋が広く簡単にはつかまりません。
▲5二銀というのがかなり打ちづらい手で、金があれば▲5二金は浮かぶのですが▲5二銀に△3一玉と逃げられるとその後が気になります。
しかし△3一玉には▲4一銀打が▲3二銀成以下の詰めろになるので後手も忙しくなります。
攻めの拠点の駒が盤上に残ると攻め駒が増すので、後手としても△5二同金が自然です。
△5二同金▲同桂成△同玉▲5三銀で、ソフトの評価値-379で後手有利。

この手順は5二の地点で清算してから▲5三銀と打ちますが、最初の局面図から見るとかなり相手玉に迫っている感じです。
▲5三銀に△同角なら▲同桂成△同玉▲5四銀△同玉▲7二角△6三桂▲5五銀△5三玉▲5四金△4二玉▲8一角成で、ソフトの評価値+339で先手有利。
この手順は5三の地点で清算してから▲5四銀△同玉▲7二角と王手飛車をかけます。
△6三桂に▲5五銀から上部を手厚くして▲8一角成と飛車を取って先手が少し指せているようです。
なお▲5四銀で▲6四角もありそうですが、△6三玉▲5三金△7二玉▲7三銀△8三玉で後手玉に詰みはありません。
よって▲5三銀に△4一玉でもう一押しのような感じもしますが、これもまだ意外と難しい局面のようです。
先手はだいぶ後手玉に迫る形になりましたが、同時に相手に駒をたくさん渡すことになるので自玉が少し危険になります。
これを対局中に意識することがなかなか難しく、相手玉ばかりに目を向けているといつの間にか自玉に詰めろがかかっていたというケースもあります。
攻めすぎると反動がきつくなるパターンです。
△4一玉に▲3三歩成なら△4四桂▲同銀不成△同角で、ソフトの評価値-283で互角。
この手順の▲3三歩成は詰めろですが、△4四桂の切り返しがありました。
△4四桂に▲6七玉なら△8七飛成▲7七金△6六歩▲5八玉△6七角で、ソフトの評価値-99988で後手勝勢。
これが持ち駒を多く渡した反動で、このような手の流れがをうっかりしやすいです。
▲5三銀以下△4一玉▲5二金△3一玉▲4二銀打△2二玉▲3三桂成△1二玉▲4五玉で、ソフトの評価値-469で後手有利。
この手順は▲5二金~▲4二銀打と攻め駒を埋めて▲3三桂成~▲4五玉で逃げ道をあける指し方です。
形勢は後手有利のようですが、中段玉になると局面が複雑になるのでまだ大変な将棋のようです。
先手の指し方は相手玉に迫るというより、相手玉を薄くしながら自玉を手厚くして分かりにくい形にする難易度の高い指し方のようです。
相手玉を薄くしながら自玉を手厚くするのが参考になった1局でした。