上図は、後手△3三金戦法からの進展で△4四銀と打った局面。ソフトの評価値+99992で先手勝勢。
▲5三角に△4四銀として▲3五角成を受けたのですが、この局面は後手玉に詰みがありました。
対局中は何か手がありそうな気がしましたが実戦は▲6四角成で、ソフトの評価値+293で互角。
このような詰み逃しが甘く、せっかく勝ちになった将棋もまた振り出しに戻ります。
▲6四角成では▲5一金がありました。
▲5一金△同玉▲7三角△4一玉▲5二銀△同玉▲6二角左成△4一玉▲5二銀まで詰みです。
この手順は▲5一金と初手に金を捨てるのが難しく、この手が全く見えていませんでした。
金はとどめに使えという先入観があるとこの手が見えません。
△同玉に▲7三角と角を離して打つのがうまい手で、△4一玉に▲5二銀~▲6二角左成の筋がありました。
金と銀を捨てて馬を作る手で仕上げが▲5二銀でぴったりだったです。
手数は9手詰めですが捨て駒2枚の並べ詰めだったので、これは詰ましたかったです。
当日の大会では別の対局で19手の詰みができたのでその日は手が見えていたはずですが、9手詰めが見えないというので安定性はいまひとつです。
安定性がないと将棋の結果もいまひとつになります。
同じ将棋の数手後の△7六龍と歩をとった局面、ソフトの評価値+99979で先手勝勢。

この△7六龍は次に△4六龍と先手玉に迫る手ですが、この瞬間も後手玉に詰みがありました。
実戦は△7六龍以下▲3二銀成△同玉で、ソフトの評価値+2674で先手勝勢。
この手順の▲3二銀成は自然な手ですが、△同玉でまだ後手玉に即詰みはありませんでした。
対局中はこれも何かありそうな気がしましたが、詰まない玉を詰ましにいって相手に駒を渡し過ぎたので将棋がだめになりました。
厳密には▲3二銀成でも先手勝勢だったので即詰みを狙わすに自玉を安全にしながら後手玉に詰めろをかける指し方はあったのですがこれはかなり難易度が高く、気持ち的には詰ましにいっているのでどうしようもありませんでした。
▲3二銀成では代表的には2通りの詰まし方がありました。
桂馬をうまく攻めに使う詰まし方ですが、持ち駒に桂馬はないので桂馬を入手することになります。
▲3二銀成では▲5三馬がありました。
▲5三馬△同銀▲3二銀成△同玉▲2四桂が1つの詰まし方です。
▲5三馬は桂馬を入手する手で、▲2四桂が狙いの手になります。
▲2四桂△同歩▲2三金△同玉▲2四歩△3四玉▲2三銀△3三玉▲3四歩△同金▲3二金△4四玉▲3四銀成△同玉▲4五角成まで詰みです。
この手順は▲2四桂と桂馬を捨てて2三の地点に空間をあけて▲2三金から攻める手です。
よく見るとありそうな手の流れで、初手の▲5三馬が見えないとこの形にはなりません。
もう1つの詰まし方は▲5三馬△同銀▲3二銀成△同玉▲4一銀△2二玉▲3二金△1二玉▲2二金打△1三玉▲1四歩△同玉▲2六桂で、ソフトの評価値+99994で先手勝勢。

この手順は金駒をどんどん使う手で、最後に▲2六桂と王手をするのですがこのような手の流れがなかなか見えません。
金駒は最後に残しておきたいのと、桂馬のような特殊な駒は頭に浮かびにくので読みの精度がかなり落ちます。
▲1四歩△同玉を入れてから▲2六桂が急所で、△1三玉なら▲2七玉で詰みです。
▲2六桂に△同金なら▲同玉で詰みです。
やはり最終盤は何か寄せがないかなど相手玉をしっかり見て、何か手をひねり出すくらいの気持ちが必要かもしれません。
2回の詰み逃しは厳しいのが参考になった1局でした。