上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲3六歩と突いた局面。ソフトの評価値-94で互角。
相掛かりは最近ほとんど自分から指さないのですが、駒組みによってはやむを得ず相掛かり系の将棋に進むことがあります。
実戦は△4一玉▲4五歩△同歩▲同銀△4四歩▲5六銀△7三桂▲5七銀△1四歩▲6六歩△3三角▲7九角△3一玉▲6八角△9四歩▲3五歩△同歩▲4六銀で、ソフトの評価値-379で後手有利。

この手順は後手はじっくりと受けに回る手ですが、指し慣れない戦型ということもあり後手から動くことは全く考えていませんでした。
本来は受けに回るのはあまり好きではないのですが、手の作り方が分かりませんでした。
また以前別の対局で、相手の攻めにしっかり受ければ攻めるのは簡単ではないと指摘されたことがあったので、その気分もあり受けに回ったのもありました。
▲4六銀は先手から動いてきた展開で、こちらは相掛かりの後手番なので受けに回るのは仕方ないという気持ちがあり後手が少しまずくなったかと思っていました。
ただし、この局面は後手有利だったようでこのあたりはあまり形勢判断ができてなかったようです。
先に攻められたら少しこちらが悪いという先入観があったのですが、無理気味に動いてきた手だと正確に対応すれば受けに回っても指せていたようです。
特に相掛かりは手が広い局面が多く、なかなか同一局面にならないので見慣れない形になりやすいです。
見慣れない形はどうしても対局時に形勢判断が甘くなります。
実戦は▲4六銀以下△5四歩で、ソフトの評価値-314で後手有利。
この手順の△5四歩はソフトの推奨手だったようで、自分の棋力からすると出来すぎだったようです。
ただし、▲同歩とされたらそのときに考えようと思っていたのは少し甘く、ソフトは▲同歩なら△8八歩▲同金△4五歩と決戦に持ち込む感じだったようです。
最初の局面図からの△4一玉でソフトは△7三桂を推奨していました。
△7三桂▲1六歩△1四歩▲2六歩△9四歩▲6六歩△4二玉▲7九玉△5四歩▲同歩△同銀右▲5五歩△6三銀▲6七銀上△9五歩▲同歩△9六歩で、ソフトの評価値-129で互角。

この後手の指し方もかなり難しくいくつかポイントがありそうです。
1つは後手玉をどこに囲うかというのがあって、5一の玉の居玉は7三の桂馬がいなくなると将来▲7三角のような筋が生じます。
そのため居玉を避けるのが自然ですが、△4二玉と2段目に玉を構えています。
相手の攻めにあたりの強くなりますが、上部を手厚くする形になります。
また△4二玉は将来△3一玉のような含みもあります。
先手は直ぐに攻めずに自陣の整備に手を費やしますが、後手は5筋の歩を交換しています。
後手玉の近いところでの歩の交換は少し自玉が危険になるというのもありそうなので、自分はこのタイミングで歩を突くのはやや意外でした。
ただし歩を交換して1歩を持ち駒にするのは狙いがあったようで、その後△9五歩▲同歩△9六歩とよくある攻め方です。
持ち駒に歩が2枚あれば端から動く手の流れです。
△9六歩に▲同香なら△8六歩▲同歩△同飛で次の△9六飛が受かりません。
△9六歩以下▲4五歩△同歩▲同銀なら△5五角▲4四歩△5四銀左で、ソフトの評価値-272で互角。
△9六歩以下▲4五歩△同歩▲同飛なら△9七歩成▲同香△9六歩▲同香△8六歩▲同歩△同飛で、ソフトの評価値-907で後手優勢。
これらより先手から▲4五歩と簡単にはいけないようです。
△9六歩以下▲6八金右△3一玉▲4九飛△4二金右▲2五歩△3三角で、ソフトの評価値-190で互角。
この手順で興味深いのは▲6八金右に△9五香としないことです。
▲6八金右に△9五香なら▲7七角△9二飛▲9八歩で、ソフトの評価値-65で互角。
この手順は△9五香以下9筋はおさえましたが、いつでも▲9五角があるので飛車を9筋から移動できず将来攻め方が難しくなりそうです。
よって後手は自陣に整備して先手も自陣に整備することで、お互いに手を出しづらくなるようです。
後手は直ぐに攻めるのでなく自陣に手を入れるのが大事みたいです。
千日手模様になりそうですが、相居飛車では無理に打開すると形勢が悪くなることもあるので仕方ないのかもしれません。
相掛かりでの手の作り方が参考になった1局でした。