上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲3七桂と跳ねた変化手順の局面。ソフトの評価値-140で互角。
この局面は実戦からだいぶかけ離れましたが後手が9筋に手をつけた形で、その後先手が▲4五歩△同歩▲3七桂と跳ねました。
この局面で気になったのは、後手が9筋から手を作っていくのかまた別の指し方をするかです。
自分が浮かんだのは△9七歩成から攻める手で数手前に9筋から動いた手の継続ですが、この手はソフトの候補手にも上がっていませんでした。
△9七歩成以下▲同香△9六歩▲同香△8六歩▲同歩△同飛▲7七角△9六飛▲8七金で、ソフトの評価値-158で互角。

この手順は後手の持ち駒に歩がたくさんあるので8筋と9筋から動いていく展開です。
9六の香の形のときに△8六飛とすれば次の△9六飛が受かりません。
自分はここで読みを打ち切ったのですが、先手は意外な受け方がありました。
それが△8六飛に▲7七角△9六飛▲8七金とする受け方です。
後手に香車を取らせるのですが、後手の飛車が狭い形なので▲7七角~▲8七金と飛車にプレシャーをかけます。
▲8七金以下△9八飛成なら▲9七金で、ソフトの評価値-151で互角。
この手順は後手の飛車が取られる形で、▲9七金が盲点です。
最初に▲8八金が浮かんだのですが、これでは龍が逃げきれます。
▲9七金の局面もまだ難しいのですが、飛車を渡す形になるのは後手としても決断がいります。
▲3七桂にソフトは△4四角を推奨していました。
△4四角▲4五銀△5五角▲4四歩△5四銀左で、ソフトの評価値-369で後手有利。

この△4四角はかなり指しにくい手で、自分から相手の攻め駒に角を移動させるので読みが入ってないと指せないです。
先手は▲4五銀とすれば角取りなのですぐに浮かぶ手ですが、△5五角とかわして次に△3七角成を狙います。
ただし先手も▲4九飛と引いている形で△3七角成が飛車取りになりません。
△5五角に▲4四歩もかなり嫌な手ですが、△5四銀左と銀をぶつけるのが盲点です。
攻めの銀と守りの銀の交換は攻めの方が得をするというのがよくある形で、その先入観があると△5四銀左は浮かびません。
自分は最初△5二銀左かと思っていましたが▲4七飛で、ソフトの評価値+41で互角。
この△5二銀左はソフトの候補手にも上がっていないので、手の精度としてはいまひとつのようです。
△5四銀左以下▲4七飛△3七角成▲同飛△4五銀▲6五歩△9七歩成▲同香△8六歩▲同歩△8七歩▲同金△9八銀▲7八銀△3三桂で、ソフトの評価値-326で後手有利。
この手順は▲4七飛と3七の地点を守りましたが、それでも△3七角成がありました。
▲同飛に△4五銀として角と銀桂の交換の2枚替えになります。
後手が少し駒得でも▲6五歩はうるさい手で、▲4三歩成~▲1一角成が狙いです。
▲6五歩の瞬間に後手は9筋と8筋から手を作る展開で、以下△3三桂と跳ねて後手が少し指せているようです。
単調に攻めるのでなく含みをもたせるのが参考になった1局でした。