狙いをもって角を上がる


上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲3八金左とした局面。ソフトの評価値-248で互角。

居飛車対振り飛車の対抗形は駒組みの段階でも居飛車側に評価値がプラスに傾くことが多いのですが、250位の評価値の差は互角とはいえかなり差が大きいです。

プラス300以上になると有利と表示されるので、相手が少し甘い手を指せば有利に持ち込めそうです。

相手の方はこの戦法を指し慣れているようで、三間飛車にして穴熊に囲うというのは手の流れが分かりやすいようです。

また振り飛車の穴熊に先手も堅さ負けしないように穴熊で対抗することが多く、相穴熊になると▲4六銀と△4四銀の見合いの銀の形になりやすいです。

振り飛車側からすればこの形の実戦をたくさん重ねれば、相手より経験値で上回ることが多くなります。

ただし、自分も振り飛車には持久戦模様に構えることが多くこの戦型になりやすいです。

実戦は▲3八金左に△4二角で、ソフトの評価値+69で互角。

この△4二角はこの形では普通にありそうな手ですが、ソフトの候補手にも上がっておらず後手の評価値は大きく下がりました。

△4二角はチャンスを逃したような手の可能性が高いです。

△4二角では△2四角がありました。ソフトの評価値-266で互角。

この△2四角もこの形でよく見かける手ですが、手の狙いがいまひとつ分かっていませんでした。

将棋ではよく見かける手というのはあるのですが、どのような狙いをもって指すのかが分かってないと単なる手待ちになりがちです。

この△2四角は、次に△3五歩▲同歩△同銀と銀交換をして△5七角成が狙いのようです。

△2四角以下▲1六歩△1四歩▲6八角△6四飛▲7六飛△4五銀で、ソフトの評価値-550で後手有利。

この手順はややうまくいきすぎですが、後手の狙いの1つです。

▲1六歩に△3五歩もありそうですが、△1四歩と端を突き合うのは自然な手です。

△1四歩は▲1五角のような筋を消すのと、▲1五歩と1筋を伸ばされて将来▲1四歩からの端攻めをされるのを防いでいます。

△1四歩に▲6八角は3五の地点の受けの手ですがあまりよくない手のようで、△6四飛がありました。

▲7六飛は△6六飛の受けですが、△4五銀とぶつける手が生じました。

6八の角のひもがなくなると△4五銀のぶつけがあります。

4四の銀は△3五歩とか△5五歩とかの争点を求める形ですが、場合によっては△4五銀もあるので手が広いです。

▲4五同銀なら△6八角成がありますし、次に△5六銀~△6七銀不成のよう狙いがあります。

△2四角に対する先手の指し方はまた別の機会に調べます。

狙いをもって角を上がるのが参考になった1局でした。