銀の争点を求める指し方


上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△2四角とした変化手順の局面。ソフトの評価値-266で互角。

後手の狙いをもう少し深く理解したいので、▲1六歩以外に調べました。

△2四角以下▲7六飛△3五歩▲同歩△同銀▲同銀△同角▲7四歩△同歩▲4八角△7五銀で、ソフトの評価値-342で後手有利。

この手順の▲7六飛は浮き飛車にする手ですが、将来の△8六歩に備えたとかゆっくりした展開になると▲7七桂の活用を含みにしたなどがあります。

ただし浮き飛車は一時的に自陣の横利きがなくなるので、自陣が弱体化することもあります。

後手は3筋から銀交換をするのが分かりやすく、これで千日手模様はなくなります。

△3五同角の形は次に△5七角成がありますので先手がどのように受けるかというのが最初に浮かびますが、▲4六銀には△4四角と引きます。

先手は持ち駒の銀を受けに投入したのに対して、後手は持ち駒に銀があるので後手が少し指しやすそうです。

△3五同角に▲7四歩を入れるのが振り飛車らしい手で、居飛車党はこのような手をうっかりしやすいです。

▲7四歩をいれるのは飛車先を軽くするという意味ですが、△同歩とすれば後手の飛車の横利きがなくなるのと8四の飛車がいなくなると▲7四飛とすることができます。

▲7四歩に△同歩は感覚的には指したくないのですが、▲7三歩成とされると面倒なので△同歩とします。

△7四同歩に▲4八角が間接的に8四の飛車を狙った形で、次に▲6五歩が飛車取りになります。

△5七銀と打てば▲6五歩を受けることができますが、▲3七角とかわされると5七の銀が重たすぎます。

▲4八角には△7五銀と相手の玉と反対側に飛車を打つ手が指しにくいのですが、このような手を選ぶようです。

△7五銀に▲6五歩が気になりますが△8三飛として角の利きをかわす指し方で以下▲7七飛△8六歩▲同歩△7三桂で、ソフトの評価値-356で後手有利。

後手の盤面の右側に手を入れてバランスを保つ指し方が参考になります。

△2四角以下▲2六歩△3三角▲2五歩△1四歩▲1六歩△5五歩で、ソフトの評価値-264で互角。

この手順の▲2六歩は後手にとっても気になる手です。

▲2六歩に△3五歩は▲2五歩とされ角が逃げると▲3五歩と歩を取られます。

間接的に△3五歩を受けた手で、ゆっくりした展開になると▲2七銀~▲2八金上が間に合ってきます。

▲2八金上の穴熊は3九に金がいる穴熊より相手の横の攻めに遠いです。

▲2六歩に△3三角と引いた手に▲2五歩は指しにくいところはありますが、後手としても嫌な手です。

2六の地点に空間があくのは後手としてはありがたいですが、将来▲2四歩のような攻め味がでてきます。

後手は1筋の歩の突き合いを入れた後に△5五歩と指すようです。

後手の方針としては4四の銀を攻めに活用する感じで、相手の駒組みで△3五歩と突くか△5五歩と突くかで争点を求めています。

3三に角がいる形は先手から▲3五歩のような手があるので後手としては嫌なところはありますが、駒組みには一長一短があります。

△5五歩に▲同歩なら△同銀▲同銀△同角▲5八飛△6六角▲5二飛成△5一歩▲同龍△9九角成▲5三歩△3三馬で、ソフトの評価値-341で後手有利。

この手順の興味深いところは銀交換から▲5八飛に△9九角成と踏み込む手です。

先手に飛車を成られるのはそれなりに痛いので指しにくいかと思っていたのですが、▲5二飛成に△5一歩の受けがいい手のようです。

先手は▲同龍~▲5三歩とと金攻めを狙いますが、△3三馬と自陣に馬を引いて龍取りなので後手が少し指せているようです。

△5五歩に▲5八飛なら△5六歩▲同飛△5五歩▲5八飛△5四飛▲2七銀△5六歩▲5五歩△同銀▲4五銀△5一飛▲3四銀△4二角▲2六角△4四銀で、ソフトの評価値-1169で後手優勢。

この手順は先手は5筋に飛車を回る指し方で、後手は△5六歩~△5五歩と5筋の位を確保します。

位を確保して△5四飛~△5六歩と歩を伸ばす手で、先手も銀を3四に出て攻めてきますが△4四銀と引いた局面は後手優勢のようです。

銀の争点を求める指し方が参考になった1局でした。