上図は、角換わりからの進展で▲2九飛とした変化手順の局面。ソフトの評価値+145で互角。
実戦から少しかけ離れた局面ですが、知っておいた方がいいと思って調べました。
先手は1歩損ですが3四に攻めの拠点の歩があるのと、2二の銀が壁銀なのが主張です。
ここで後手の手番ですが5段目に銀を進出しているので、後手から動いてくる2つの手が気になります。
1つは▲2九飛に△8六歩です。
▲2九飛以下△8六歩▲同銀△同銀▲同歩△同飛▲4五桂で、ソフトの評価値+784で先手有利。

この手順は後手から△8六歩と動いた形です。
先手の対応で興味深いのは▲8六同銀と形を決める手で、▲8六同歩もありますが△7六歩と打たれる可能性もあります。
▲8六同銀とすることで後手の手を限定する意味があるようです。
銀交換をして△8六同飛に先手は▲4五桂と跳ねる手がありました。
この局面で驚いたのは▲4五桂でかなり先手に形勢が傾いていることです。
▲4五桂は5三の地点を狙っており、後手の飛車の位置が一時的に悪いため▲7五角のような狙いがあります。
先手は特に攻めておらず数手前に▲3五歩のジャブを入れた位ですが、相手の手を利用して気がついたら有利になっていたという展開です。
自分はつい有利になるためには自ら動いて攻めることで有利になるという認識で将棋を指していたのですが、相手の攻めの手が少し無理筋ならその手に受けの手で対応すれば有利になるようです。
相手の手を利用するという指し方を覚えてないといけないようです。
もう1つは▲2九飛に△7六歩です。
▲2九飛△7六歩▲6六銀で、ソフトの評価値+149で互角。

この手順は△7六歩と銀取りに歩を打つ手ですが、▲8八銀と▲6八銀と▲6六銀が考えられます。
自分は▲8八銀かと思っていたのですが、あまりいい手ではないようです。
1筋や9筋の端歩の突き合いをした後に先手の方針が難しいようです。
また▲6八銀と引く手は8七の地点が弱いのと、この後の指し方が難しいようです。
これらより消去法で▲6六銀がソフトの推奨手でした。
▲6六銀は相手の攻めの銀に対して守りの銀なので、昔の感覚で言えば駒の交換は攻めの方が得をするという認識ですが、この場合は少し違うようです。
先手はバランス型のの駒組みなので、7七の銀は守りだけの銀ではなさそうです。
この感覚がないと▲6六銀は浮かばないようです。
▲6六銀に△8六歩なら▲7五銀△8七歩成▲8三歩△7二飛▲8七金△7五飛▲8六金△7二飛▲5五角△6四銀▲同角△同歩▲6三銀で、ソフトの評価値+449で先手有利。
この手順は後手が少し無理っぽいようですが、▲8三歩に△同飛なら▲7四角△8二飛▲8三銀の要領です。
△7二飛~△7五飛には▲8六金~▲5五角で先手が少し指せているようです。
▲6六銀に△同銀▲同歩△8六歩▲同歩△7七歩成▲同桂△7六歩▲6五桂△7七銀▲7九金で、ソフトの評価値+706で先手有利。
この手順は後手が攻め込んできましたが、先手は受け流すような指し方で▲7九金と引いた形が意外としっかりしています。
▲7九金に△6六銀成なら▲5五角、△6六銀不成なら▲4五桂のような感じです。
▲6六銀に△6四銀なら▲1六歩△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8二飛▲1五歩△5二玉▲5六歩で、ソフトの評価値+177で互角。
この手順は後手は銀交換をせず△6四銀と立て直す手で、以下じっくりした展開になるようです。
先手も無理に手を作るのでなく、1筋を突いたりとか▲5六歩と突いて駒組みをするようです。
後手の早繰銀に対する受け方が参考になった1局でした。