上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲4五歩と仕掛けた局面。ソフトの評価値-135で互角。
この▲4五歩は4筋の位を取る自然な手に見えますが、自分の使っているソフトは疑問手と判断しているようです。
疑問手といっても先手が不利になっているわけではなく、互角の範囲です。
ただし、後手の方に少し評価値が傾いています。
自分の感覚だと全く疑問にも思わなかったのですが、ソフトは▲4五歩で▲7七金寄とか▲7九玉を推奨していました。
これらの手は△8六歩に備える手で、簡単に8筋の歩を交換させない手です。
▲7九玉に△8六歩なら▲同歩△同飛▲8五歩のように、飛車の逃げ道を封鎖する筋があります。
後手にも対抗策はあるのでしょうが、現実的に飛車が取られそうな形はプレッシャーがかかります。
▲4五歩が疑問手というのは△8六歩から8筋の歩の交換を許すのが原因だと思いますが、それがどの程度痛いのかが気になります。
▲4五歩以下△8六歩▲同歩△同飛で、ソフトの評価値-172で互角。

この手順は8筋の歩を交換して後手が1歩持ち駒にした形です。
次に△8九飛成があるので、先手の受ける手は限られています。
△8六同飛に▲8七金なら△8一飛で、ソフトの評価値-334で後手有利。
この▲8七金は上部を手厚くする手で後手も気になりますが、△8一飛と引いた形に▲8六歩と受けても△7五歩▲同銀△7四歩で銀が取られてしまいます。
△8六同飛に▲8七銀なら△8一飛▲8六歩△6二金で、ソフトの評価値-158で互角。
この▲8七銀は銀冠に組み替える手で、8筋の歩を交換するとこの形になりやすいです。
銀冠に組むのは先手も理想形の1つですが、7筋に歩がないのと8五の地点を狙われやすいので後手も対抗できそうです。
△8六同飛に▲7九玉なら△8一飛▲8七歩△6二金で、ソフトの評価値-178で互角。
この▲7九玉もありそうな受け方で、以下△8一飛~△6二金と進むようです。
評価値が後手に傾いているのは8筋の歩を交換したからのようですが、形勢は互角です。
△8六同飛に▲8七歩なら△8一飛▲4六角△6二金で、ソフトの評価値-179で互角。

この手順は▲8七歩~▲4六角と打つ手で、4筋の位を取ったら▲4六角と打つのは狙いの手です。
4筋に位を確保して、角と2九の桂馬が働くようになれば理想的です。
△6二金はよく出る形で互角のようですが、今後の後手の指し方が気になります。
△6二金以下▲5五銀なら△4四歩で、ソフトの評価値-389で後手有利。
この▲5五銀は自分が気になった手ですが、プロの先生の対局ではほとんど見たことがありません。
あまり筋のいい手でないと思いますが、後手の指し方が全く分かっていませんでした。
▲5五銀には△4四歩を示していましたが、この手も初めて見ました。
▲4四同歩なら△4五歩があるのは分かりますが、それ以外の手が気になります。
△4四歩に▲6四銀なら△同銀▲同角△4五歩で、ソフトの評価値-388で後手有利。
この手順は、△4五歩と歩を取り返した形は後手が少し得をしているようです。
△4四歩に▲同銀なら△4七歩▲3三銀成△同桂で、ソフトの評価値-388で後手有利。
この手順の△4七歩は見えにくい手ですがと金の卵を作った手で、先手としても嫌な形です。
▲5五銀はソフトの候補手にも上がっていない手なのであまり参考にならないかもしれませんが、自分のとっては収穫がありました。
8筋の歩の交換は意外と価値が高いのが参考になった1局でした。